縁起のよい植物を育てて運気アップ⁈「カネノナルキ」の育て方
「カネノナルキ」は「金のなる木」。縁起植物の代表格でもある、丈夫な多肉植物です。育てやすく、花も楽しめ、どんどん増やせ、さらに運気アップも⁈ 育て方のコツに加え、カネノナルキにまつわるエピソードをご紹介します。
花も楽しめる丈夫な多肉植物「カネノナルキ」を育てるコツ
カネノナルキは、ふっくらとした多肉植物らしい葉とともに、花の咲く様子も魅力的なのをご存知ですか? 上手に育てれば、たくさんの花を咲かせてくれますよ!水やり・肥料・冬越しなど、栽培の基本情報を参考にしてくださいね。
なぜ「金のなる木」?
カネノナルキ(ベンケイソウ科)は、和名を「フチベニベンケイ(縁紅弁慶)」といい、「カゲツ(花月)」「ハナカゲツ( 華花月)」などの俗称です。南アフリカ原産の多肉植物で、昭和初期に渡来したといわれています。
では、なぜフチベニベンケイがカネノナルキとなったのでしょうか? 諸説あるなかで有力なのが、「農家の方のひらめき」説。戦後、とある農家がカネノナルキの小さな新芽を円玉の穴に通し、そのまま栽培しました。やがて成長し、まるで枝に5円玉の実がついたようになり、販売したところ大ヒット!……というわけです。
また別の説では、原産地の南アフリカが、金の産地であることに由来。そのほか、肉厚の葉の形が小判型だからとも。英名の「dollar(お金) plant(植物)」を直訳して名付けただけ、という説もあります。
「カネノナルキ」はどんな植物?
カネノナルキは、「キ(木)」と名前がついていますが、樹木ではなく多年草に分類されます。乾燥や低温に耐性があり、栽培のコツをつかめばビギナーでも十分に栽培可能です。
カネノナルキにはいくつかタイプがあり、草丈は1~3mと差があります。葉色はグリーンのほか、明るい黄色や、ピンクや白の斑入りも人気です。
葉はぷっくりした小判型がポピュラーですが、カネノナルキ仲間には、葉が小さな棒状の「ウチュウノキ(宇宙の木)」も。「ゴーラム」の名前でも知られ、「ビザールプランツ(珍奇植物)」にも挙げられる変わり種です。
「カネノナルキ」を育てるポイント
カネノナルキは春から秋に生育し、冬は休眠するタイプの多肉植物。多肉植物らしいふっくらした葉や茎の内部に、たくさんの水分を蓄えるのが特徴です。そのため、乾燥に強い分、過湿に弱いことを忘れずに育てるのが最大のコツ。鉢植えにするときは、水はけのよい多肉植物専用土を使えば安心です。
1年じゅう乾燥気味に管理し、水やりは表土がしっかり乾いてから与えます。また冬は2週間に一度程度、少量の水を与えるくらいで充分です。
特に注意したいのは、梅雨や秋雨などの長雨シーズン。カネノナルキを雨ざらしにしてしまうと、根腐れの危機に。外で育てている鉢植えは軒先に移動させる、雨がひどい時には室内に取り込むなど、雨を避ける工夫をしてください。
カネノナルキは日当たりを好みますが、ある程度の耐陰性は有しています。観葉植物として室内で栽培することも可能ですが、どうしても間延びしがちに。天気のよい日は、しっかり日光浴さましょう。
ただし、夏の直射日光は苦手なので、夏季は風通しのよい半日陰が最適です。なお、カネノナルキは寒さに強いわけではありません。暖地ならば、霜や雪を避けて地植えでの越冬もできるものの、気温1~3度以上の環境で栽培すると安心です。
「カネノナルキ」を増やすコツは?
カネノナルキは、さし芽で容易に増やすことができるのも魅力の一つです。5~8月、大きくなりすぎた枝をカットしたら、ぜひさし芽で増やしてください。
カットした枝は、日陰にしばらく置いて、しっかり切り口を乾かしてからさし芽するのがコツです。乾燥させずにさし芽をすると、切り口が腐ってしまうこともあるので要注意。
さし芽の土は、多肉植物用の水はけのよい土や、川砂などを使いましょう。用土に埋まってしまう葉は、むしり取っておきます。
「カネノナルキ」の花を咲かせるコツは?
カネノナルキの花期は、11~2月です。小さな星形がとても愛らしく、たくさん花の付いた姿は見ごたえ充分!カネノナルキの花を楽しみたいなら、まずは「花の咲きやすい品種」を選ぶこと。おすすめは、「カゲツ(花月)」や「ハナカゲツ(華花月)などです。
また、剪定のタイミングにも注意してください。カネノナルキの花芽は8月の終わりから10月にかけてつくられます。花を楽しみたいなら、この時期の剪定は避けて。そして、多湿にしないことも大切です。外で育てているカネノナルキならば、雨を避けて乾燥気味に管理しましょう。
そのほか、しっかり日に当てて丈夫な株をつくることも、開花の条件に。逆に、開花の妨げになるのは多肥と、外灯などで夜も明るい場所での栽培です。気を付けてください。
カネノナルキは、小さいうちから花を咲かせる品種もありますが、多くは50㎝を超えるくらいまで育ってはじめて、開花を見ることができます。焦らずじっくり育てれば、そのご褒美としてたくさんの花が楽しめるはずです。
おわりに
カネノナルキは、病害虫もほとんどなく育てやすい多肉植物です。ぜひ育ててみてくださいね!
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