【奈良 橿原の旅】 “大和の美酒”で知られる老舗酒蔵を見学、試飲も

日本における「清酒発祥の地」と言われる場所は2ヵ所ある。「奈良」と兵庫県の「伊丹」だ。

奈良の場合、奈良市郊外の正暦寺で僧坊酒が作られたと伝わり、奈良漬も生まれ、「くだり酒」として幕府があった江戸にも運ばれた。桜井市の大神神社は「お酒の神様」として、多くの酒造会社の信仰を集める。

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奈良県中部、橿原(かしはら)市にある「喜多酒造」は、享保3年(1718年)創業。奈良の地酒として純米の日本酒「御代菊」(みよきく)がよく知られている。

奈良伝統の「水もと仕込み」による純米酒で、米のうま味が存分に堪能できる。

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喜多酒造では、蔵元での酒蔵見学(有料)ができる。

一般的な米と酒米(さかまい)の違いから説明を受け、洗米、浸漬(しんせき)、水切り、そして甑(こしき)を経て、米を蒸す場所が間近で見られる。

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その後、製麹(せいぎく)と呼ばれる蒸米の種付け、切返し・盛、箱麹、出麹、醗酵(はっこう)、さらに搾りまで、日本酒を製造する一連の過程を、わかりやすい解説付きで蔵の中を回っていく。

火入(ひいれ)や貯蔵する大きなタンクなどは、日ごろなかなか見る機会はないだろう。日本酒好きならたまらない空間だ。

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見学後、「御代菊」をはじめ、純米吟醸「利兵衛」や大吟醸「白檮」(はくじゅ)、吟醸「大和の香り」、甘酒などが試飲できる。気に入った日本酒は、直売所で購入することも可能だ。

季節限定の生原酒やにごり酒など、すぐ完売する銘柄も多い。

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なお、喜多酒造では、日本の初代天皇と伝わる神武天皇を祀る「橿原神宮」の御神酒を造っていることでも有名。毎年2月の起元祭に神前に供える「かむやまと」で、橿原神宮の神職が清祓いし、今では貴重な「袋吊り」製法で初しぼりが恒例行事となっている。

前年秋に橿原神宮の「神饌田」(しんせんでん)で収穫されたお米を使うのも特徴だ。「かむやまと」は一般発売されておらず、大変貴重なお酒として知られる。

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喜多酒造株式会社 公式サイト

http://miyokiku.com/

(Written by A. Shikama)

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