【フィギュア】「エンターテインメントとして当たり前」高橋成美が感じるペア競技のあり方の変化とは

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【フィギュア】「エンターテインメントとして当たり前」高橋成美が感じるペア競技のあり方の変化とは

 先日、来年2月に開催される北京五輪において、フィギュアスケート団体戦出場権の獲得が国際スケート連盟(ISU)より発表された。

シングル男女、ペア、アイスダンス4種目の合計値で争われる団体戦。2014年ソチ五輪より導入され、日本は過去2大会とも5位。

だが近年、ペア、アイスダンス競技の強化を進めていることから、今大会では、初のメダル獲得も大いに期待されている。

特にペア競技は、今シーズン、グランプリシリーズで2大会連続表彰台に上がるなど躍進を遂げている木原龍一&三浦 璃来組の活躍もあり、以前に増して注目度が高まってきている。

そのペア競技について元日本代表・中野友加里さんのYouTubeチャンネル「フィギュアスケーター中野友加里チャンネル」では、ゲストにソチ五輪ペア代表・高橋成美さんを迎え、近年起きているペア競技の変化について語られている。

【動画】ペアを経験して〇〇が楽しめなくなった!?高橋成美さんが感じた現在のペア競技とは

エンターテインメントとして当たり前

ペア競技の醍醐味といえば、リフトやスロージャンプと言ったダイナミックな技の数だろう。それゆえ、これまではいかに難易度の高い技をやるかということに注目が集まりがちだったが、高橋さんいわく、近年はこんな観点から時代が変わってきているように思うという。

「すごい変わってきましたね。何かルールが変わったというよりは、誰かがどんどん壁を壊していくんですよね。今までだったら『ペアはこれくらいの表現力でしょう』で済んでいた。それが、例えば中国の隋文静&韓聰ペアとかが、アイスダンス並の表現力を出してきたら、それを出す出さないで差がついてきてしまうので、みんなそれを出そうとするんですよね。そうすると、みんなエンターテインメントとして当たり前。内側じゃなくて外側にもアピールしようとしているんです」

「エンターテインメント」としての演技。今シーズン、それを感じた一面があったと高橋さんは話す。

「NHK杯で優勝したロシアのアナスタシヤ・ミシナ&アレクサンドル・ガリアモフ組は今までのペアにはない、何か一つの作品を見ているような演技をしていました。観客のことまで気を遣い、表情までやるんですよね。そういうところが変わったと思いましたね」

今までではなかったブラッシュアップ作業

フィギュアスケート界全体で見ると、近年は4回転ブームが到来しており、男子のみならず女子でも当たり前になってきている。

高橋さんによると、コロナ禍が訪れるの前までは、シングルの勢いと同じくらいペアでも4回転ブームになっていたというが、コロナ禍をきっかけにそのブームは消えつつあるという。

その理由とは一体どのようなものなのだろうか。

「一つは表現の点数がより高く評価されるようになったことですね。あとは質の高いトリプルジャンプをやった方が点数が伸びることがあること。
加えてコロナの影響で練習ができなくなってしまったこともあると思います。練習ができる機会が減ってしまったことで、怪我をしたらリハビリできる時間が少なくなってしまう。そういった背景もあって、4回転は皆やらなくなってきているように思いますね」

重要視される点が変わってきたほか、コロナ禍での怪我のリスクとの兼ね合いもあり4回転に挑戦する選手が減った。一方で、それ故に以前より変わった傾向も感じ取れるという。

「サイドバイサイドジャンプ(※ペアの2人が隣り合った位置で同じ技を行うこと)の難易度が格段に上がりました。コンビネーションジャンプも、3連続にすることが当たり前のようになっている。みんな限られた要素の中で点数をとっていこうというような動きに入っているように感じます。なので、大技をやっておけばいい、ではなく、大技はやって当たり前。そしてそれに加えて他で勝負がかかっているから、今までではなかったブラッシュアップ作業を皆やるようになってきました」

動画内ではさらに、高橋さんがペアを経験して楽しめなくなったというあるものについても語られている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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