スマホで遠隔地のロボットを操作して農作業ができるシステム「RaraaS」
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H2L株式会社と公益財団法人PwC財団は、スマートフォンで遠隔地のロボットを操作し、農業に参加するシステムRaraaS (ララース)を共同開発しました。ゆくゆくは、H2LのBodySharing技術を活用して、人とロボットの感覚共有を可能にするシステムへのアップデートを目指すとのことです。
RaraaS体験会、実施中
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2021年7月~12月の期間で実施中の、RaraaS体験会「遠隔ロボットdeいちご摘み」。9月までは開発関係者のみの体験会ですが、10月からは一般ユーザーも体験できるようになります。
体験者は、Zoomを通じてスタッフから操作方法を学び、スマートフォン(iOS)から現地のロボットを操作して農作業を体験。所要時間は15分程度で、参加特典として体験写真や遠隔ロボットの操作レポートがプレゼントされるとのことです。
感覚の相互共有を可能に
「RaraaS」は今後、H2Lの「BodySharing®︎」技術を組み込み、ロボットに細かな指の動きや力の入れ具合などを伝達したり、ユーザーへ果実の重さなどをフィードバックしたりできるシステムを目指すといいます。
「BodySharing®︎」とは、キャラクターやロボット、他者の身体とさまざまな感覚を相互共有できる技術。身体感覚をAIによって変換することで異なる身体に相互共有し、場所や時間、空間、身体、意識にとらわれない感覚を体験することが可能とのこと。ユースケースとしては、VRやARコンテンツ、リモートワークをはじめ観光、エンターテイメントなど遠隔地での体験、アスリートのトレーニングなどが挙げられます。
ちなみにH2Lは、2019年にBodySharing®︎と株式会社NTTドコモの5Gをかけ合わせたビジネス・サービスなどのアイデアを募る「BodySharing × 5G アイデアコンテスト」を開催。100を超えるアイデアの中から「株式会社ジブンハウス」「富士通デザイン株式会社」「株式会社博報堂DYメディアパートナーズ・株式会社ピラミッドフィルム クアドラ」3社のアイデアが入賞し、2020年1月に開催された展示会「DOCOMO Open House2020」にて商用化を目指した動態展示が行われました。
(文・Higuchi)
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