札幌・新千歳空港に近い湖と言えば、日本最北の不凍湖で知られる「支笏湖」が有名。しかしもっと近い場所に「ウトナイ湖」という湖がある。
新千歳空港から車で南下し、所要たった12分。ウトナイというやや聞きなれない名称も気になり、足を運んでみた。
ウトナイ湖、この「ウトナイ」はやはりアイヌ語で、ウッナイの沼という意味。ウッナイは肋骨や川という意味であり、湖とそこに注がれる川を背骨とあばら骨にたとえられ、ウトナイ湖と呼ばれるようになったと伝わる。
大正時代、宇都内沼(うつないぬま)と呼ばれていた時期もあったという。
湖の面積2.20km(275ha)、周辺長9.5km、最大水深1.5mの淡水湖。苫小牧市東部にあり、湖の周辺は原野や湿原など低湿地で沼が点在する。
特に、マガンやハクチョウなどの集団飛来地で「野鳥の楽園」、バードウォッチングの聖地でもあり、渡りの時期には数万羽が飛来することでも有名。国指定鳥獣保護区、日本で4番目のラムサール条約登録湿地でもある。現在までに確認された鳥類は250種以上。
ウトナイ湖のそばにそびえる、湖が一望できる展望施設は、2019年3月に完成。エレベーターがあるものの、あいにく故障中とのことで、3階分を階段で登ったが、上から眺める湖はとても見る価値があった。途中には、野鳥の紹介コーナーも。天気が良ければぜひ登ってみてほしい。
道の駅「ウトナイ湖」が国道36号に面してあり、誰でも利用しやすい。地元の農林海産物の直売所では、夏だったのもあり、じゃがいもやミニトマトなどがずらりと並んでどれも美味しそうだったし、苫小牧をはじめ北海道のお土産などが並ぶショップには、野鳥グッズもあった。
グルメでは特に、北海道産ホッキのかき揚げそばやほっきご飯、ホッキライスバーガー、ほっき貝が入った押し寿しなど、とにかく「ホッキ」が目に付いた。時間があればたらふく食べたかった。
ちなみに、南には苫小牧フェリーターミナルがあり、北上するとウトナイ湖にたどり着く。夏はもちろん、冬も楽しめる施設。空港の行き帰りついでに立ち寄ってみてほしい。
(参考)ウトナイ湖 北の道の駅
https://hokkaido-michinoeki.jp/michinoeki/3038/