果実が食される「ザクロ」にはいつ・どんな花が咲くの?その花言葉は何?

フルーツとして食される「ザクロ」、多くの植物同様、このザクロにももちろん花が咲きます。
果実こそ赤いですが、その花はオレンジ色となっています。
そこでここでは、「ザクロの花」についてご紹介しきます。
また、花言葉などについても併せて見ていきましょう
「ザクロ」の花
ザクロは、ミソハギ科ザクロ属に分類されている落葉性小高木です。
ザクロの原産地
ザクロの原産地は、イラン、アフガニスタン周辺の西南アジアとされています。
種が多いことから古くから子孫繁栄や五穀豊穣の象徴とされてきました。
また、ヨーロッパや北アフリカを原産とする説もあります。
ザクロは現在、世界中の亜熱帯に生息している植物となります。
ちなみに、日本には10世紀~11世紀頃渡来したと考えられています。
平安時代に朝鮮半島を経由して伝来したとされます。
古くから咳止めや下痢止めのための生薬として扱われても来ました。
ザクロという名前の由来
このザクロという名前は、イラン・イラク・トルコの国境線とされるザクロス山脈が由来となっているとされます。
原産地に含まれることに因み、このザクロス山脈周辺を現地音に近い「ザクロ」と呼ばれるようになったとされています。
ちなみに漢字表記は「柘榴」もしくは「石榴」となるのですが、この「榴」はザクロの果実が瘤を思わせる形状になっていることから来ているのだとか。
ザクロの開花時期
ザクロの開花時期は、6月上旬~7月下旬までです。
地域によっては5月頃から咲くこともあります。
日本でも、東北地方南部あたりまでならばザクロは花を咲かせるとされています。
「ザクロ」の果実

ここからは食用ともされる、ザクロの果実について見ていきましょう。
ザクロの果実の旬
ザクロの実は、開花後の8月下旬~11月下旬まで流通するのが通例です。
国産・海外産にかかわらず、秋に出回っているものが甘くて美味しいとされています。
この時期のザクロは酸味もあることから、食欲増進にもなるので、他の食事と併せて食べるのにも最適です。
種子は果肉一粒ひとつぶの中にある
ザクロの種は、果肉一粒ひとつぶの中にあります。
果実の中の一ヶ所にまとまっているのではなく、果実の中にある真っ赤な果肉の中にそれぞれ種があるのです。
たしかに写真の中でも、果肉の断面が分かるものは、果肉の中に白い種が含まれているのが見て取れますね。
「ザクロ」にまつわる神話と花言葉

ザクロの花言葉のひとつに「愚かしさ」という花言葉があります。
これは、ある神話が由来となっているのだとか。
ここからは、ザクロにまつわる神話と花言葉を見ていきましょう。
「ザクロ」に伝わる神話
ザクロの「愚かしさ」という花言葉は、ギリシア神話が由来となっています。
冥界の神ハデスは、ある時豊穣の女神デメテルの娘ペルセポネに恋をしました。
そして自分の妻とするために、ペルセポネを冥界まで連れ去ってしまいました。
しかし、冥界へと連れ去られたペルセポネ、意に沿わぬという事でハデスからのアプローチには全く心動かされません。
ペルセポネの母であり豊穣を司るデメテルは、娘を連れ去られた悲しみと怒りのあまり大地に実りをもたらすのをやめてしまいます。
この状態に困ったゼウスは、ハデスに対してペルセポネを解放するように伝えました。
ゼウスから言われたことで、ハデスはペルセポネを自由にすることを了承します。
しかし、ハデスは一つ罠を仕掛けます。
その罠とは、ペルセポネを解放する際、ハデスは12粒のザクロをペルセポネの前に差し出し、食べてみるよう勧めることでした。
この時、ペルセポネは無理やり連れてこられたとはいえ冥府では紳士的に扱われていたこと、そして何より空腹だったことから4粒のザクロを口にします。
実は、冥界では冥界のものを口にしたら冥界にいなければならないという決まりがありました。
これは神々でも覆すことができないもので、罠にハメられたとはいえペルセポネも従わざるを得ませんでした。
こうしてハデスの罠に引っかかってしまったペルセポネは、出された12粒のうち4粒を口にしていましたので、ペルセポネは一年のうち4ヶ月を冥界でハデスの妻として暮らさないといけないという事になってしまったのです。
また、デメテルにとって最愛の娘がいなくなる4ヶ月は地獄のような日々になることから、これまでは一年中実り豊かだった地上が一年のうち4ヶ月は実りの無い時期となってしまいました。
これが「冬」そして四季のはじまりともされています。
この、ペルセポネが知らなかったためにザクロの実を口にしてしまったという神話から、「愚かしさ」という花言葉が付けられたされています。
「ザクロ」の花言葉
ザクロの花言葉は、「愚かしさ」の他に「円熟した優雅さ」や「結合」という花言葉があります。
「愚かしさ」は、前述の神話にある逸話から来ていますが、「円熟した優雅さ」はペルセポネの容姿や所作の美しさから来ているとされています。
また、「結合」という花言葉は、果実の中にたくさん詰まった果肉や果肉に詰まった種から来たのだとか。
まとめ
果実を食すザクロは、オレンジ色の花を咲かせます。
この植物の花言葉は「愚かしさ」の他に「円熟した優雅さ」「結合」があります。
「愚かしさ」と「円熟した優雅さ」は、ザクロにまつわる神話から、「結合」は果肉が果実の中に一粒一粒詰まっていることから来ています。
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