きゅうりやにんじんで作る、かわいいピクルス&酸味スープレシピ
ロシアの料理といえば、ボルシチやビーフストロガノフ、ピロシキなどが有名ですが、実はピクルスも定番の家庭料理のひとつ。最近は飾り切りした野菜を漬け込み、見た目にも美しいピクルスが人気です。そんな「かわいすぎるピクルス」の作り方と、そのピクルスを使ったスープのレシピを、ロシア料理研究家の田口タチアナさんに教えていただきました。
身近な野菜で作る!ロシア風ピクルス
身近なスーパーなどで手に入る野菜で、作ることができます。
材料(1リットル瓶用)
にんじん、きゅうり、パプリカ、プチトマト、カリフラワー:合わせて350~400g
ニンニク:1/2片
ディル、イタリアンパセリ:合わせて20g程度(野菜の約5%)
[A]
水:500ml
塩:大さじ1
砂糖:大さじ1
粒こしょう:6~8粒
ローリエ:1枚
七味とうがらし:少々(お好みで)
酢※(酸度4.5%の場合):100ml
リンゴ酢でもおいしく作れます。
作り方
ディル、イタリアンパセリの茎と葉を分け、ニンニクは縦半分に切る。
パプリカはヘタと種をとり、にんじんは皮をむいて、上1/3を飾り切り用、下2/3を細切り用として切り分ける。
パプリカとにんじん2/3を、食べやすい長さの細切りにする。カリフラワーは小房に切り分け、プチトマトは3カ所ほどようじで穴を開けておく(漬け込み中に皮が破れるのを防ぐため)。
飾り切り用のにんじんを、厚さ1cmほどの輪切りにする。周囲にV字の切り込みを入れ、包丁で丸みをつけながら削って、下の写真のような花形にする。
きゅうりを7cmほどに切って、縦半分にする。葉っぱの形に周囲を切り、包丁で筋を入れる。
煮沸消毒したガラス瓶(1リットル)に野菜、ディルとイタリアンパセリの茎、ニンニクを入れる。外側に飾り切りした野菜やトマトが見えるように入れ、内側に細切りにした野菜を入れ、隙間なく詰める。最後にディル、イタリアンパセリの葉をのせる。
Aを混ぜ合わせて火にかけ、沸騰したら火を止めて酢を入れ、漬け汁を作る。
6の瓶に熱いままの7を少しずつ注ぎ、しっかりとふたをして10分ほど湯せんする。
空気や雑菌が入らないよう、瓶を逆さまにして冷ましてから、冬場は冷暗所、夏場は冷蔵庫で、1週間ほどおいておけば完成。
完成したピクルスは、冷蔵庫で保存し、2カ月ほどで食べきりましょう。
memo
にんじん、カリフラワーは事前に1~2分茹でると、さらに味がしみ込みやすくなります。
湯せんによって、野菜の温度が均一になることで、まんべんなく味がしみ込みます。
家庭料理の定番!ピクルスのスープ「サリャンカ」
ロシアの家庭で、ボルシチよりもよく作られる「サリャンカ」。ピクルスを使った酸味のあるスープで、ライ麦パンやトーストを添えていただきます。
材料(4人分)
水:1リットル
骨付きのリブ肉(牛または豚):150g
サラミ、ベーコン、ソーセージ:合わせて150g
タマネギ:1個
きゅうりのピクルス:40g
ピクルス汁:40ml
じゃがいも:大1個
にんじん:1/2本
トマト:中玉1個
トマトピューレ:大さじ1
ローリエ:1枚
塩:大さじ1/2
こしょう、ディル、マヨネーズ、レモン:適量
サラダ油、もしくはひまわり油:適量
作り方
鍋に水と、肉を入れて火にかけ、煮立ってきたらあくを取る。弱火にしてローリエを入れ、ふたをして肉が柔らかくなるまで40分ほど煮る。
タマネギはみじん切り、ピクルス、皮をむいたにんじん、サラミ、ベーコン、ソーセージはそれぞれ長さ2~3cmほどの千切りに。じゃがいもは拍子切り、トマトは1cm程度のザク切りに。
フライパンに油をひき、タマネギをあめ色になるまで炒める。にんじんを入れて軽く火を通し、トマトとトマトピューレを入れてさらに炒めておく。
別のフライパンに油をひき、ピクルスを軽く炒め、ふたをしてさらに10分ほど弱火で炒める。
1の鍋にじゃがいもを入れ、煮立ったらサラミ、ベーコン、ソーセージ、ローリエを加える。
じゃがいもが柔らかくなったら、3、4を加え、塩とこしょうで味付けしてピクルス汁を加える。
煮立ったら火を止め、ふたをして20~30分おく。皿によそってマヨネーズをトッピングし、ディルとレモンを飾って完成。
memo
きゅうり以外のピクルスを使ってもおいしくできます。
さっぱり仕上げたいときは、じゃがいもを除いて作りましょう。
トマトピューレだけで作ることもできますが、トマトを入れることでさらに風味豊かに仕上がります。
多めに作っておけば、翌日は味がしみ込んで一層おいしくなります。
最後に
ピクルスはスープ以外にも、刻んでディップに入れたり、サラダといっしょに食べたりしてもいいでしょう。お手製ピクルスを料理に生かしてみてください。
田口タチアナ
ロシア料理教室主宰/ロシア料理講師
2001年来日。 2003年からロシア語教室やロシア料理教室で講師を勤め、ロシア文化を広く発信。2008年からはロシア料理教室「カラワイ」を主宰する傍ら、ロシア料理やロシア語教育など幅広い分野で活躍。
[にんじん]料理別の切り方と保存法
β-カロテンの含有量は、野菜の中でもトップクラス。生育には低温が適し、生産地を移動しながら一年中つくられています。日本には、中国を経て17世紀に伝来。短く太い西洋種が主流です。
最終更新:2023.01.03
文: VEGEDAY編集部
写真:八田政玄
監修:田口タチアナ、カゴメ
カゴメが運営する、野菜をもっと楽しんでもらえるように、もっと好きになってもらえるように、皆さんがずっと健康でいられるように、お役に立てる情報を提供するメディアです。
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