リアルと連動する札幌市公認のバーチャルシティ「PARALLEL SAPPORO KITA3JO」
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大日本印刷株式会社(DNP)は、2021年3月にXRコミュニケーション事業の始動を発表しました。その中で、誰でも簡単かつ安心・安全にアクセスできる空間の構築に必要な機能を備えたXRロケーションシステム「PARALLEL SITE(パラレルサイト)」を活用した「地域共創型XRまちづくりPARALLEL CITY(パラレルシティ)」を推進することを表明しています。
その第1弾となる「PARALLEL SAPPORO KITA3JO(パラレル サッポロ キタサンジョウ)」がいよいよオープン。札幌駅前通まちづくり株式会社および札幌市との協働により発表から約1ヶ月での実現となりました。ちなみに第2弾は、5月下旬に渋谷区立宮下公園をバーチャル化する予定です。
札幌市北3条広場のバーチャルシティ
「PARALLEL SAPPORO KITA3JO」は、バーチャル空間に札幌市北3条広場を高精細に再現したバーチャルシティ。ユーザーはアバターとなり、24時間365日自由に街を散策することができます。また、同時に接続しているユーザー同士の音声会話や、「楽しい」「素敵」などの感情スタンプの表示、この空間で撮影した写真や動画のSNS共有なども可能。さらに、空間内では、同時に複数のイベントや展示会、パブリックビューイングなどを開催することもできます。
5月5日には、8月に札幌市で行われる予定の東京2020オリンピック大会のマラソン競技のテストイベントを兼ねた「北海道・札幌マラソンフェスティバル 2021」の有力選手による前日会見や入賞者会見の中継をリアルと並行して行う見込み。このとき、この空間には東京2020大会の各パートナー企業によるブースが並び、各社の取り組みなどを展示するようです。
この空間は、DNPのITサービスなどの運営ノウハウや情報セキュリティ技術を活用し、札幌市の公認空間としての信頼性や公共性を担保したバーチャル空間として運営していきたいとしています。
シンプルな操作性で地域のインフラを目指す
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利用規約に同意し、10種類以上あるアバターを選んで入場。アバターは前後左右への移動とジャンプ、走ることができます(ドラッグで視点移動も)。画面下部のマイクボタンでボイスチャット、エモートログボタンでエモート表示、カメラボタンで撮影、画面左上のメニューからシーンの移動やシェアなどができるというシンプルな操作性となっています。
今後は、この空間を地域のインフラとして北海道内の企業・団体に対して参加や利用を促し、サービスのネットワークを広げていきたいとのことです。
(文・Higuchi)
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ウェブサイト: https://techable.jp/
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