シンボルツリーに!育てやすいオージープランツの樹木5選

シンボルツリーに!育てやすいオージープランツの樹木5選

オージープランツとは、オーストラリア原産の植物のこと。草花や樹木など、たくさんの植物が市場に出回っていますが、なかでも注目株は樹木の数々。かわいい葉の形や色、花、独特の風情をもつオージープランツをシンボルツリーにどうぞ。

手入れが簡単で存在感抜群。オーストラリア原産の樹木をお庭に

すっかりガーデンセンターの定番商品になったユーカリをはじめとして、オージープランツの樹木には魅力的な品種がたくさんあります。栽培のコツをマスターして、立派なシンボルツリーに育ててみて。

 

オージープランツとは?

オージープランツとは、オーストラリアを原産とする植物のこと。小さな草花から高木になる樹木まで、さまざまな植物が含まれます。

かつては、「南半球から来た珍しい植物」「一部の好事家のための園芸植物」という位置づけでしたが、今やホームセンターや、町の園芸店でも見かけるほどポピュラーな存在になりました。

気候風土の異なるオーストラリアで育つ植物なので、「日本で栽培するのは難しいのでは?」と思われがちですが、日本の気候に順応する種も多数です。

ある程度の耐寒性を有するものならば、日本の温暖地ならば戸外で冬越しも可能。庭に地植えする前に、お目当ての植物の耐寒性をチェックするのが、オージープランツ栽培の共通のポイントです。

 

魅力的なオージープランツ)メラレウカ

メラレウカ(フトモモ科)は、別名「ティーツリー」とも呼ばれる常緑樹。「ティーツリー」の名の由来は、18世紀のイギリス海軍士官ジェームズ・クック、通称キャプテン・クックが、メラウレカの葉をお茶として飲んだことから。

メラレウカはハーブの一つにあげられ、柑橘系のさわやかな香りのエッセンシャルオイルを抽出することでも知られます。またメラレウカの葉には抗菌作用があり、オーストラリアの先住民が民間薬として用いていたそう。

メラレウカは病害虫もほとんどなく、育てやすいオージープランツです。樹高は大きく育つ品種でも3mほどにおさまるので、手入れも楽。

品種により耐寒性は異なりますが、温暖地の日向に植え、マルチングなどで防寒すれば、地植えでの冬越しができるものもあります。

霜に当たったり、強い北風にさらされたりすると、葉先にダメージが出るので、植え場所は厳選してください。

寒冷地でメラレウカをシンボルツリーにしたい場合は、鉢植えに。冬は暖かい室内に入れて冬越ししましょう。

 

魅力的なオージープランツ)ユーカリ

日本の庭木の一つとして定着した感もあるユーカリ(フトモモ科)。最近の庭木というイメージがありますが、実は1875年前後に日本にもたらされたのだとか。

ユーカリは600にも及ぶ種を含むグループで、葉の形や色、樹高など、さまざまなタイプが存在します。よく見かけるシルバーグリーンの丸い葉は「ギンマルバユーカリ」。ドライフラワーショップでも人気です。

その名の通り、葉からレモンの香りが漂う「レモンユーカリ」も。ユーカリの耐寒性は品種によってさまざまですが、全般に「耐寒性はやや弱い~弱い」とされています。

しかし、しっかり根付いた成木であれば、関東以西の暖地の戸外で冬越しすることも珍しくありません。ユーカリは強健な性質で、日向はもちろん、半日蔭でもどんどん育ちます。

ほとんど病害虫の心配はいりませんが、ときにうどん粉病にかかることが。見つけたら、専用薬剤で対処しましょう。

 

魅力的なオージープランツ)ギンヨウアカシア

ギンヨウアカシア(マメ科)は、春まだ浅い3月ごろから4月にかけて開花。ポンポン状の黄色い小花が愛らしく、切り花やドライフラワーでも楽しめます。花の時期以外も、美しいシルバーの葉を一年じゅう鑑賞できるとあって、今人気の庭木です。

ギンヨウアカシアの植え付けは4~9月に、よく日の当たる場所に植えるのが最適ですが、いったん植えてしまうと移植は困難です。成長したときのサイズ感をよく考えて、植え付け場所を選びましょう。

ギンヨウアカシアは比較的やせ地でも育つマメ科の植物とあって、根付けばぐんぐん育ちます。
しかし育つに任せていると、あっという間に2階にも達するようなビックサイズに。

コンパクトに育てたいなら、剪定が必須です。剪定は、花が終わったタイミングで行えば、開花の妨げになりません。

ちなみに、ギンヨウアカシアは「ミモザ」に間違われやすいのですが、ミモザとして販売されている苗木の多くは「フサアカシア」。ギンヨウアカシアのほうが、ミモザよりも少し小ぶりに育つのが特徴です。

 

魅力的なオージープランツ)グレビレア

グレビレア(ヤマモガシ科)は、「スパイダーフラワー」の異名を持つ独特の花姿が魅力的。一味違う個性的な庭づくりがしたい、エキゾチックな雰囲気でガーデンデザインをしたいという方にピッタリのシンボルツリーです。

グレビレアは品種によって樹高が異なり、小さいものは20㎝ほど、大きいタイプは8mにもなります。花期も品種によってまちまちなため、苗木を購入する際には事前によく確認しましょう。

グレビレアはいかにも南国風のたたずまいで、夏の暑さに強いのはもちろん、比較的寒さにも耐性があります。多湿を嫌がるため、過度な水やりに気を付ければ、目立った病害虫もなく、育てやすい常緑樹です。

グレビレアは日照不足に弱いため、必ず日当たりのよい場所に植え付けることが栽培のコツ。ただし、寒冷地の厳しい冬を戸外で越すことは困難。寒冷地では鉢植えにして、冬場は室内で管理しましょう。

また暖地に地植えにする場合も、初霜が降りる前に株元を敷き藁などでマルチングしておくと安心です。

 

魅力的なオージープランツ)バンクシア

バンクシア(ヤマモガシ科)は、オーストラリア固有の植物。人目を惹く太い筒状の花は、ツボミから満開まで数カ月を要するため、開花の様子を長く楽しめます。

バンクシアは山火事(ブッシュファイヤー)によって固く閉じたタネのさやが開き、飛んでいって繁殖と、その生態も実にユニークです。

バンクシアを庭に地植えする場合には、水はけと日当たりがよく、北風が当たらない場所を選びます。多湿を嫌う性質のため、植穴に軽石を入れて水はけをよくしてから、苗木を植えこむ方法がおすすめです。

バンクシアは思いのほか寒さに強く、しっかり根を下ろした成木ならば、多少の降雪は耐えられます。とはいえ長い間枝に雪がのっていると、枝が傷むことはあるので注意してください。

逆に、バンクシアは暑さに強そうに見ても、日本の高温多湿は苦手です。品種によっては夏越しが難しいものも。

植え付け場所など栽培環境によりますが、「ウォールムバンクシア」「ヒースバンクシア」などは夏越しが比較的容易なので、おすすめです。

 

おわりに

いかがでしたか? 昨今は入手も容易になってきたオージープランツ。あなたのお庭のシンボルツリーとして育ててみてくださいね。

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