話題の新料金「ahamo」を企画したドコモ若手社員に「アハモ」の“あいうえお作文”で魅力をアピールしてもらった
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NTTドコモは昨年12月、オンライン手続きのみとすることにより、20GBで2700円(税別)のみとシンプルな料金体系を実現した新料金プラン「ahamo」を2021年3月から提供することを発表し、大きな話題になりました。こちらの新料金プランはデジタルネイティブ世代向けに、ドコモの若手社員が中心となって企画したことも話題に。3月26日に決定したサービス開始を前に、企画を担当した高山賢人さん、佐々木千枝さんにahamo開発の経緯や特徴についてお話を伺いました。さらにお2人には、「アハモ」の“あいうえお作文”を作って魅力をアピールしていただきます。果たしてその回答は……?
シンプルで分かりやすい料金体系
ahamoの料金は月額2700円(税別、税込2970円)の1種類のみと、シンプルで分かりやすい料金体系になっていることが大きな特徴です。新規契約事務手数料や機種変更手数料、MNP転出手数料は無料。家族向け割引など細かい割引条件はありません。
これは、社会人になって経済的に自立したユーザーにとって不公平に感じる家族向け割引や、一定期間が過ぎると本来の料金に戻ることで「値上げされた」という印象を持つ複雑な割引を排除する意図があるとのこと。「共感、納得したうえで“好きなサービス”として選んで欲しい」(佐々木さん)としています。
データ容量は20GBで、超過後は最大1Mbpsの通信速度で利用可能。追加データ容量を1GBあたり500円(税別)で購入できます。
回線は4Gだけでなく5Gにも対応し、ドコモのネットワーク品質で提供することがアナウンスされています。SIMだけの契約も可能。テザリングにも対応します。
5分までの国内通話は無料で、5分を超えると30秒ごとに20円の通話料がかかります。通話が多いユーザーには、月額1000円(税別)で国内通話がかけ放題になるオプションを別途提供。キャリアメールを提供しない点も特徴です。
20GBのデータ通信は、海外82の国と地域で追加料金なしで利用可能。渡航先でも手続きなくインターネットに接続できます。
デジタルネイティブ世代ってどんな人?
取材に対応いただいた高山さん、佐々木さんはユーザーのターゲットとなるデジタルネイティブ世代。現在マーケティング部に所属する高山さんは2016年入社で、入社後は「dポイント」「d払い」のパートナー開拓を担当、その後マーケティングリサーチの一環から新しい料金プランの企画に携わることになったそうです。2020年1月のahamoのプロジェクト立ち上げから参加し、現在はブランディングやプロモーションを担当しています。サービスデザイン部に所属する佐々木さんは2018年入社で、入社後はコンシューマー向けサービスやポータルの開発に携わり、2020年5月から若者目線でサービス開発を進める意向からahamoのプロジェクトに起用されたとのこと。ahamoではウェブサイトなど開発関連の取りまとめを担当しています。
――ご自身を含む“デジタルネイティブ世代”とは、どういう人たちなのでしょうか。
高山:ahamoがターゲットにしているデジタルネイティブ世代は「ソーシャルネイティブ世代」でもあって、情報を調べるならググるよりまずTwitterを検索するんですよね。情報の精度は自分で見極めて、情報の真偽を判断するリテラシーが高い。とはいえ最後は、友人だったり信頼しているインフルエンサーだったり、個人の意見を参考にして決めている。発信する側の下心は見抜く世代なので、できるだけシンプルでウソのない、分かりやすい料金プランにすることで「こういうサービスだからおすすめだよ」、とSNSで伝えてもらえるサービスにしたいと考えています。
――キャリアメールを使うかどうかが、ahamoに加入するかどうかを判断する基準のひとつになりそうに思います。デジタルネイティブ世代にとって、キャリアメールはどういう位置づけなのでしょうか。
高山:僕はミレニアル世代のギリギリ最後の方の世代なのでキャリアメールも使いますが、Z世代になるとキャリアメールを持っている自覚もないかもしれないですね。佐々木さんはキャリアメール使いますか?
佐々木:使ってないですね(笑)。
高山:「Gmail」や「iCloud」などフリーのメールアドレスでサービスを契約する人が多いのではないかと思います。ahamoも任意のメールアドレスが使えるdアカウントを保有することになります。
「ちょっと余裕がある」20GB容量に
――「20GB」というデータ容量と「2700円」という価格は、どのような理由で決定したのでしょうか。
高山:20代というコアターゲットが先にあったから決まったという背景があります。ドコモの利用者のデータを見ても、20代のデータ利用量は平均してだいたい10GB台前半なんですよね。では10GBぐらいでよいと考えたのですが、合計60人ぐらいの方にグループインタビューした結果、「ちょっと余裕があるぐらいがいい」という意見がありました。アンケートでもインタビューでも需要があったのが20GBという容量だった、ということで決定しています。価格については、どういう価格がユーザーの反応がよくて、ビジネスの収支が取れるのはどこなのかという検討をして決まった価格になります。
――総務省が世界各国の携帯電話料金の調査結果を発表するなど、圧力や要請があって決まったわけではない?
電気通信サービスに係る内外価格差調査(総務省)
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban03_02000651.html[リンク]
高山:総務省が発表した調査で議論が加熱してきた2020年9月よりずっと以前から検討していたので、要請によって生まれたプランという認識はないです。
60人のデジタルネイティブ世代にインタビュー
――60人にグループインタビューされたとのことですが、どのように実施したのでしょうか。
高山:まず2020年4月に、私の出身大学でゼミの教授に集めてもらった36人にグループインタビューしています。今後社会人になる3年生、4年生を対象に、事前アンケートで確認したキャリアや月に使用するデータ容量などの利用実態から分けた6グループ、各6人に話を聞きました。2回目は10月に調査会社に依頼して、8グループ各4人の32人にグループインタビューを実施しています。合計60人強に話を聞いていますね。
佐々木:私の方はシステム開発ということでそれほど大規模ではないのですが、開発メンバーがデジタルネイティブ世代と話したことがない人が多かったので、その世代がどういう生活を送って何を考えているのか聞ける場を、7人ぐらい集めて設けました。開発メンバーは「デジタルネイティブ世代って思ったよりしっかり考えてるんだね」という感想を持ったようで、その世代の人を想像しながらディスカッションして開発を進めることができました。
早ければ3分で契約完了
――申し込みはオンラインのみで受け付けるとのことですが、ユーザーインタフェースやユーザー体験はデジタル世代向けにどのように工夫しているのでしょうか。
佐々木:プランがシンプルだからこそできた設計だと思うのですが、従来のドコモオンラインショップでは手続きの際にいろいろなオプションを入力する必要があるので、よく分からないという人は店頭に行って手続きをしていたと思うんです。ahamoでは文字がずらずら書いてあるのではなく、イラストを使いながら分かりやすく説明して、余計な選択肢はなるべく選ばなくて済むようにしています。
――実際にはどのような項目を入力するのでしょうか。
佐々木:契約に関しては機種とサポートを選んでいただいて、かけ放題のオプションを選ぶかどうかがすべてになります。後は名前、住所、支払い方法という最低限の情報を入力していただきます。早い人で3分ぐらいで契約できると思います。
ahamoの強みは“通信品質”
――ahamoのサービスの特徴として最もアピールしたいポイントは何でしょうか。
高山:分かりやすいという点が一番じゃないかなと思います。自分がユーザーだった場合に、自分がいくら払うのか、あと何GB使えるのかがパっと見て分かりやすい設計になっているのは、契約する立場で嬉しいポイントだと思います。
佐々木:サービススペックから見ても、例えば海外に行ったときに現地の通信キャリアとかを考えなくても、気にせずそのまま使えるのは便利だなと思います。
――ahamoの発表後、KDDI、ソフトバンク、楽天と同様の価格帯やデータ容量のプランを発表しています。他社と比べたahamoの強みはどこにあるのでしょうか。
高山:競合に対してどこに差分があるのか、という点では、通信キャリアとしての一丁目一番地である“通信品質”というのが強みとして打ち出せる部分なのかなと思います。オンラインインタビューで北海道の網走に住んでいる方、青森の八戸の方、大分の別府市の方といろいろな地方の方に話を伺ったのですが、郊外になればなるほど「そもそもドコモじゃないとつながらない」「他キャリアではトンネルに入ると圏外になる」という話があったりするんですよね。我々は通信キャリアのリーダーという自負を持って頑張っていますので、そういった通信品質というのは強みとして打ち出していいのかなと思っています。
佐々木:海外で使えるというのも、これまでドコモが培ってきた海外の通信会社との関係性を活かしてできたサービスだと思います。
――海外で追加料金なしで使えるのはユニークなサービスですが、こちらを盛り込んだ背景を教えてください。
高山:需要予測でいろいろなサービスをつけたパターンを検討していて、その中で最も意向があったのが「海外でそのまま使える」だったんです。社会人になって自分でお金が使えるようになると、旅行に行く機会が増えると思うのですが、特に海外旅行では海外ローミングを設定したり、旅行のためにWi-Fiルーターを契約するのが手間でした。若い人のプライベートやレジャーに、通信事業として寄り添える部分として海外ローミングは魅力だよね、ということで盛り込ませていただきました。
iPhoneが利用可能に
――細かい質問をいくつか。iPhoneは使えますか?
高山:はい、利用できます。ドコモで購入したものであれば、新しい5G対応の「iPhone 12」モデル、お買い求めやすい「iPhone SE」を始め「iPhone 11」のすべてのモデルなど計21機種に対応しています。他キャリアで購入したiPhoneについても、ただいま動作確認作業を進めておりますので、確認が取れ次第順次ahamoサイトにて告知させていただきます。iPhone 11については、ahamoのサイトからも本体を購入できるようになっています。かなりお得な価格となっておりますので、この機会にぜひご検討いただければと思います。
iPhone/Androidのahamo対応端末一覧はこちら。
https://ahamo.com/support/supported-phones/
――eSIMは使えますか?
高山:eSIMはご利用いただけません。
――テザリングの利用条件はどうなるのでしょうか。
高山:テザリングは、毎月の利用可能データ量の範囲内で、無料でご利用いただけます。
“あいうえお作文”発表!
最後に、ahamoの魅力を“あいうえお作文”にした回答は……?
「ア」~なるほど!
「ハ」イハイそういうことね
「モ」うこれで決まり!
「なるほど」と分かりやすく、「ハイハイ」と納得できる料金体系で、お2人が自信を持ってオススメできるサービスと理解しました!
ahamoは2021年3月25日まで、ウェブサイトで先行エントリーを受付中。先行エントリー後、実際に契約すると3000ポイント分、4月15日から5月31日までに契約すると6000ポイント分のdポイントをプレゼントする「先行エントリーキャンペーン」を実施しています。契約を検討している人は、まずエントリーしてみてはいかがでしょうか。
ahamo
https://ahamo.com/
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宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
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