『LINE』のIDが登録できない! そんな現象が起きるらしいがなぜ?

NHN JAPANがリリースしているスマホアプリ『LINE』だが、今やアジア圏で凄い勢いで普及しており、メッセージアプリとしてだけでなくソーシャルツールとして確立しつつある。先日は『LINE』がLINE株式会社へと分社化することも発表された。

便利なID制度

そんな『LINE』の便利な点は、電話帳に登録している人と気軽にメッセージのやりとりができることだろう。『VIBER』や『カカオトーク』と同じ仕組みである。更に『LINE』ユーザー個別のIDという物を持つことができる。このIDは登録しなくても利用可能であるが、アドレス帳の登録が嫌だと言うユーザーのために設けられている。『LINE』は自分のアドレス帳がサーバーに保存されるのだが、情報漏洩を恐れているユーザーも少なくないだろう。アドレス帳の公開は必須ではなく、IDのみでも『LINE』を使うことが可能。

LINEのIDが検索できない! なんで?

『LINE』のIDを友だちに教え、登録してもらうことによりメッセージのやりとりや通話が可能となる。しかしそのIDが急に使えなくなったら? そんなことが実際に起きているようだ。『LINE』のIDは過去のバージョンでは自由に変更可能だったが、今のバージョンではIDの変更はできなくなってしまった。最初に決めた1個のIDを継続して使わなくてはいけないようだ。

自分のIDを友だちに教えても登録できない。そんな現象が多々起きている。これは一体どういうことなのだろうか? 実は『LINE』のIDはネット上に公開した場合に運営により監視されIDの登録や検索が規制されているのだ。つまり誰からも自分のIDを登録することができず、また自分もほかのユーザーのIDを検索することができない。

ネットに公開したIDを規正している理由としては、主に『LINE』非公式の“LINE掲示板”と呼ばれる出会いサイトにIDを投稿したものが対象。ウェブサイトやアプリなど数多くあるので皆も見たことがあるだろう。運営はそんなサイトでのIDの交換を良しとせず規制に乗り出したのだ。

IDを公開しているのは本当に本人?

しかしここに問題が生じるのである。そこに掲載されたIDは全てが本人が掲載したものではないかもしれないと言うことだ。嫌がらせ目的で掲載しても、規制を食らうのはIDの持ち主である。嫌がらせをした第三者は特定できず、ID所有者はID検索ができず困惑するだろう。もちろん運営からは何の連絡も来ないので不具合と思うかもしれない。

『GREE』や『モバゲー』の場合、メッセージでメールアドレスや電話番号の個人情報をやりとりした場合はペナルティという制度がありしばらくの期間利用停止されてしまう。これはメールのやりとりをしている本人と結びつけることができるからであるが、『LINE』のID規制は掲示板にIDを書き込んだのが本人と結びつける証拠はないに等しい。
もちろんIDを公開したのが本人であればそれは問答無用で利用規約違反である。そういう人はID検索を停止しても良いだろう。

アプリ公開時から何も学ばなかった

NHN JAPANは規正の手を緩めることもできず、運営としては板挟み状態である。
そもそも『LINE』は公開直後にAppStoreのレビューがID交換の場となっており、出会いの場となっていた。その頃から『LINE』はID制度を導入していたのだが、今に至るまで掲示した人とID所有者を結びつける策を練ってこなったのである。
社会的に問題になっている“出会い”対策として掲示されたIDを片っ端から検索禁止処置していくことだけだ。中には嫌がらせてサイトにIDを載せられた人も居るらしく、そういった人へのフォローが未だに出来ていない状態である。
該当IDユーザーに対して警告のメッセージが送られてきたらそれに反論できるのだが、それすらも無く泣き寝入りするしかない。

魅力がなくなり使いづらくなればユーザーは別の環境(『comm』や『カカオトーク』)に自然と移行するだろう。

【アプリ】NAVERが『LINE』というメッセージアプリをiPhoneとAndroidに公開 AppStoreのレビューが出会いの場に?

※この記事は、ゴールドラッシュの「ソル」が執筆しました。[リンク]

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