[干しいもの栄養&食べ方]カリウムは生のさつまいもの2倍!?
さつまいもを干して作る干しいもは、素朴な甘さとしっとりとした食感が特徴。保存食なので1年中食べられますが、例年、出荷は11月頃から始まります。干しいもの栄養、よく使われるさつまいもの品種、食べ方を紹介します。
干しいもってどんなもの?
江戸時代、遭難した薩摩(現鹿児島県)の船を経由して静岡県にさつまいもが伝わりました。その後、静岡でさつまいもを煮て包丁で薄く切ったものを干す「煮切り干し」が作られ、これが干しいもの始まりとされています。やがて干しいもの作り方が茨城県に伝わり、明治時代の終わりに那珂湊市(現ひたちなか市)でせんべい屋を営んでいた湯浅藤七や小池吉兵衛らが干しいもの製造・販売を始めたことで、一気に茨城県で生産量が増えたといわれます。
静岡県は戦前から有名な産地でしたが、1955年頃から茨城県が干しいもの生産で首位になり、現在、茨城県が国内の干しいも生産で9割のシェアを占めています(2019年度)。
干しいもの栄養
干しいもにすると、生のさつまいもよりも含有量が増える栄養素があります。可食部100gあたりで比較してみると、カリウム、鉄は、干しいもに豊富に含まれます。また食物繊維は、生の2.7倍となります。
干しいもに使われる主なさつまいもの品種
・べにはるか(イラスト左)
甘さが強く、しっとりと柔らかい品種。鮮やかな黄金色をしています。
・玉豊/たまゆたか(真ん中)
干しいも用のスタンダードな品種。
・いずみ(右)
栽培に手間がかかることから稀少な品種。粘り気が強く、コクのある味が特長。
干しいもの食べ方
そのまま食べてもおいしいですが次のような食べ方もあります。
・かき揚げ
・パウンドケーキやシフォンケーキの具材 など
最後に
手に入りやすくおいしい干しいもを、料理にも使ってみてください。
[さつまいも]ほっくり甘い!さつまいもの栄養と保存テクニック
秋の味覚としてもおなじみのさつまいも。中央アメリカが原産地といわれ、日本では江戸時代から栽培されてきました。ビタミンC、ビタミンEなどを含んでいます。低温でじっくり長時間加熱することで、でんぷんの分解酵素が活発に働き、ほっくりした食感と甘みが増します。切ると出てくる白い液の正体は「ヤラピン」という成分です。
最終更新:2022.12.21
文:アーク・コミュニケーションズ
イラスト:螢子
監修:カゴメ
出典:
農林水産省
うちの郷土料理「干しいも 茨城県」(干しいもの歴史と特徴、食べ方)
令和元年度いも・でん粉に関する資料 かんしょの用途別消費の推移「かんしょの加工食品用利用内訳」(干しいもの都道府県別生産量)
文化庁 平成28年度伝統的生活文化実態調査事業報告書【郷土食】(干しいもの歴史)
文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」(いも及びでん粉類)
茨城県営業戦略部販売流通課「茨城をたべよう」(べにはるか、玉豊、いずみの品種別詳細情報)
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