年末年始の特別料理にも最適!プロが伝授する“うま味調味料”の上手な活用法とは?
深みやコクが増し、料理がぐっと美味しくなる「うま味調味料(味の素R)」(※以下「うま味調味料」に省略)。手軽に使える万能調味料であるが、“化学調味料”とも称されることから、ネガティブなイメージを抱く人も多いのではないだろうか。
そんな中、味の素株式会社ではうま味調味料への誤解払拭を目的とした、さまざまな取り組みを実施している。今年7月にはうま味調味料の魅力を伝える料理インフルエンサー4人が集結。“UMAMI STAR”として、レシピの開発や発信を行っている。
12月21日には啓発活動の一環として、特別プログラム<年末年始に思わずお呼ばれしたくなる、UMAMIフレンチ>がプライベートレストラン、メゾンドツユキにて開催。UMAMI STARメンバーの道添明子さんが参加した。
栄養士の資格も有する道添明子さん(写真左)。食品企業で商品企画、新製品の開発などに携わったあと、フリーランスの料理家に。企業のレシピ開発や料理教室など、多岐に渡って活動している。“あーぴん”というネームで料理ブログも発信中だ。
「化学調味料という先入観からうま味調味料は避けてきた」という道添さんだが、味の素株式会社主催のうま味講座の受講をきっかけに、さとうきびを原料に発酵でつくられていることや、おいしく減塩できることを知り、現在では様々な料理にうま味調味料を使っているのだとか。
プログラムでは、メゾンドツユキのシェフ・花野敬子氏(写真右)が参画。花野氏はフランスで寿司ケータリングを広めた第一人者として知られている。大量の料理を用意するケータリングでは前日から仕込む必要があるため、食した際に素材のうま味が落ちやすいという一面があったという。この賞味時間の調整に花野シェフが活用したのが「うま味調味料」だ。適量を使用することで、素材のうま味が持続することを発見したという。この日は花野シェフより、うま味調味料を使用した“和フレンチ”が披露された。
前菜:「サーモンミキュイ ナスのミント揚げ 十六穀米」
材料(2人分)
※材料のうま味調味料「味の素R」は、「味の素」で統一
サーモン(刺身用柵) 150g
ナス 1本
ミント 適量
十六穀米炊き上がり 約140g
オレンジ 2個(70ml)
はちみつ 適量
醤油 小さじ1/2
バター 10g
塩 適量
ホワイトバルザミコ酢 (35ml)
<サーモン用マリネ液(つけ汁)>
水 150ml
砂糖 小さじ1/2
塩 小さじ1/2
味の素R 3ふり
にんにく 1/2片
<ナスの衣>
小麦粉 大さじ1
片栗粉 大さじ1
味の素R 3ふり
ミントの葉みじん切り 大さじ1
<十六穀米用酢飯>
白ワインビネガー 大さじ1
味の素R 4ふり
作り方:
①サーモンに軽く塩をして冷蔵庫で10分おく。
②①に片面だけコショウをし、テフロン加工のフライパンにオリーブオイルを入れ、強火で片面3秒ずつ焼く。(中まで火を通さない)
③サーモンのマリネ液を作る。
砂糖、塩、味の素R、ニンニク1/2片、水を合わせ温めて溶かして、冷ます。
④③をジップロックに入れ、②をつける。20分ほど室温に置く。取り出して水分を軽く拭取り、縦に半分に切る。
⑤ナスのミント風味揚げを作る。
小麦粉、片栗粉、味の素R、ミント(みじん切り)を混ぜる。
ナスは細長く切り上記粉類をまぶし、10分ほど冷凍庫に入れる。
180℃のピーナッツオイルで揚げる。
食べる直前にはちみつをかけ、ミントの葉を添える。
⑥十六穀米を炊き、白ワインビネガー、味の素Rで味付けをする。
⑦オレンジは、1個を絞り、1個は房に切る。
⑧ソースを作る。オレンジ汁とホワイトバルサミコ酢(オレンジ汁の半量)、しょうゆを火にかけ、1/4まで煮詰める。バター約10gを溶かし入れとろみをつける。塩で味を調える。
⑨皿に④⑤⑥⑦を置き、⑧をサーモンにかける。
⑩ハーブを散らす。(セルフィーユ、ディルなど)
サーモンのマリネ液に味の素Rを入れることで、サーモンのうま味を引き出す。
※写真の味の素Rのデザイン瓶は現在は販売されておりません。
味の素Rを加えた衣にまぶすことで、ナスの風味が生きる。
炊き上がり後に味の素Rを加えるのがポイント。ご飯の味を引き立て、さらに白ワインビネガーの酸味をまろやかにさせる。
サーモンはうま味が濃厚で、ナスは風味豊かな仕上がりに。十六穀米の酸味も柔らかで、他の素材と見事なハーモニーを奏でていた。
「フレンチを意識して盛り付けする時は、色やバランスなど見た目の美しさにこだわっていただきたい」(花野シェフ)
メイン:「アッシパルマンチエ」
材料(4人分)
ジャガイモ(男爵) 500g
味の素R 3ふり
牛乳 80ml
生クリーム 70ml
バター 60g (20g+30g+10g)
牛合いひき肉 300g (70%牛肉、30%豚肉)
タマネギ 2個
オリーブオイル 適量
にんにく 1個
肉の味付け:しょうゆ小さじ2 塩小さじ2 砂糖小さじ1 ワイン大3 水大50ml、トマトピューレ濃縮大さじ1。
チーズ(グリュイエール、パルミジャーノレジャーノ)
サラダ
作り方:
①ジャガイモの皮を剥き、水に味の素Rとバター20gを入れ、茹でる。
水を切り、バター30gと牛乳と生クリームを入れてピュレにする。塩で調味する。
②牛肉はボウルに入れて、しょうゆ、塩、砂糖、赤ワイン、水を加え、軽く混ぜる。
③タマネギは、みじん切りにしてオリーブオイルとバター10gで色づくまで炒め、冷ましておく。(タマネギを炒める際に、にんにくを1片つぶし、一緒に炒め、後から取り出すと良い)
④②に③を入れ、ひき肉に火が通るまで炒め混ぜる。
⑤耐熱容器に④を敷き、①をかぶせる。チーズをふりかけ、200℃のオーブンで焼く。
じゃがいもを茹でる際に味の素Rを加えると、芋本来の自然な甘味が引き立つ。
フランスの代表的な家庭料理という「アッシパルマンチエ」。じゃがいものほっくり感とひき肉のうま味が絶妙にマッチ。子供にも喜ばれそうな味わいで、年末年始の大皿料理にも最適だろう。
デザート「フレキシタリアンスイーツ豆腐、コーヒープルーン、グラノーラ」
材料(4人分)
コーヒー 125ml
ブルーン(種なし) 125g
豆腐絹 1丁
シロップ 30ml
ココナツファイン 60g
ココナッツミルク 60ml (その他大さじ1杯)
チョコレート 25g
味の素R 3ふり
<グラノーラ>
ナッツ(くるみ、アーモンド、カシュナッツなど)50g
米粉 大さじ 1/2
はちみつ 大さじ1
グレープシードオイル 大さじ1/2
クコの実、乾燥クランベリー合わせて25g
作り方:
①鍋にコーヒーを沸かして火からおろし、荒く刻んだプルーンを入れ最低8分休ませ、粗熱がとれたらブレンダーで攪拌する。
②チョコレートは、ココナッツミルク大さじ1と共に、湯煎で溶かす。
③豆腐は電子レンジで水切りをし、温かい内に、味の素R、シロップ、を入れ、ブレンダーで撹拌する。そこにココナッツファイン、ココナツミルクと溶かした②を入れ混ぜる。冷蔵庫で休ませる。
④グラノーラを作る。クコの実、乾燥クランベリー以外の材料を混ぜ、160度のオーブンで15分焼き、かき混ぜて、10分さらに焼く。熱いうちに、クコの実、乾燥クランベリーを混ぜる。広げて冷ます。
⑤グラスの底に①敷き、③を入れる。
⑥グラノーラを上からかける。
豆腐が温かいうちに味の素Rを入れることで、より浸透する。さらに豆腐のうま味と風味が際立つ。
乳製品を使用しないヴィーガンスイーツだが、驚くほどにコク深く、まろやかな仕上がりだった。プルーンのほのかな酸味、チョコレートのビター感、ココナッツの甘みとも調和。花野シェフによると豆腐とプルーンは相性が良いとのこと。ぜひ他のスイーツにもアレンジしてみたいところだ。
自宅で料理する機会も多くなりがちな年末年始。うま味調味料を上手に使って、多彩な美味しさを手軽に楽しんでみてはいかがだろうか?
メゾン ド ツユキ http://tsuyuki.tokyo/
道添明子<あーぴん>の時短・簡単・美味しい三拍子のお料理ブログ
https://ameblo.jp/a-pin210
取材協力:
日本うま味調味料協会
https://www.umamikyo.gr.jp/
NPO法人うま味インフォメーションセンター
https://www.umamiinfo.jp/
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