Netflix『今際の国のアリス』村上虹郎インタビュー「原作者・麻生羽呂先生の自己嫌悪の化身が“チシヤ”」

山﨑賢人、土屋太鳳 W主演、佐藤信介監督最新作で送るNetflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」が、12月10日(木)から全世界独占配信中です。

原作「今際の国のアリス」は、2010年から2016年まで「週刊少年サンデーS」「週刊少年サンデー」(小学館)にて連載された、麻生羽呂原作の大ヒットコミックス(全18巻)。人生に夢や生き甲斐を見出せず曖昧に生きてきたアリスと、どんな苦境でも「生きる意味」を探し続けるウサギが、突然放り込まれた謎の世界“今際の国”で共に信頼を築き、「生き延びる」ために理不尽な“げぇむ”に挑む姿を壮大なスケールで描きます。

本作で心理戦を得意とする切れ者のチシヤを演じたのが、村上虹郎さん。このキャラクターについて、作品について、お話を伺いました。

【動画】『今際の国のアリス』予告編

――本作大変楽しく拝見させていただきました。まずは『今際の国のアリス』という作品への印象を教えていただけますか。

村上:原作を読んで、この作品の中で行われていることや仕組み、キャラクター含め謎を、読んだ人は知りたいと思うんですね。エンタメ史の中で、これまでいくつか存在してきたサバイバルゲームの系譜の中で、どういうオリジナリティーがあるかが大事だと思っているのですが、この作品は予想していたものを上回ってくるんですよね。予想を裏切られていくところが面白かったです。

――村上さんが演じられたチシヤは、謎だらけの本作の中でもキーとなるキャラクターだと思うのですが、意識したことはありますか?

村上:この作品で描かれるチシヤは他のキャラクターと比べて少し異色だと思います。見た目や服装、面構えでその人の生きざまが出てくると思うので、衣装などヴィジュアルの面で作っていく部分も大きかったと思います。とはいえ、見た目だけが全てでな無いので、チシヤがどんなことを考えているか、何を葛藤しているか、どんな人生を歩んできたか……という謎だらけだけど魅力的な部分を表現したいなと思いました。

チシヤは、頭脳系のキャラクターです。どのキャラクターでもそうだと思うのですが、読み込んで、どれだけ彼の本質を理解するか、それをどれくらいの塩梅で見せていくか、ミクロ単位の表現もあるので難しいと思いました。出てこないときは出てこないし、出てくるときはめちゃ出てくるし不規則なんですよね。その難しさも楽しみながら演じました。

――ご自身がチシヤと似ているな、と感じる部分はありますか?

村上:似ているところは、あまり動じないところですね。撮影現場に原作者の麻生羽呂さんがいらっしゃったとき、一緒にご飯に行ったんです。麻生さんは登場人物たちに自分の様々な要素を投影しているそうなのですが、「一番嫌いな自分がチシヤ」なんですって。自己嫌悪の塊、その化身がチシヤだと。「自分の嫌なところを具現化したキャラクターなので、嫌いだけど愛もある」という。そんなこと言われたら、たまらないじゃないですか! 最高だなと思いました。似ていない部分は、僕は人狼など頭脳系のゲームが好きだけど弱いなので、そこですかね(笑)。

――完成したご覧になって気に入ったシーンや、これから作品をご覧になる方へ注目していただきたいシーンを教えてください。

村上:やっぱり人がいない渋谷は圧倒されました。技術的な面も含めてすごいなと。あとは土屋太鳳さん演じるウサギの登場シーンのかっこよさ。あれはやばいですね。とてもカッコよくて、格好もスポーティで素敵だし、あの登場にはかなわないです。

――本当に見所がたくさんある作品だと思いますので、チシヤの格好良さも含めて、視聴者の皆さんにはたっぷり楽しんでいただきたいと思います。今日はありがとうございました!

撮影:周二郎

スタイリスト:長瀬哲朗 (UM)
シャツ ¥172,000 YOHJI YAMAMOTO
(ヨウジヤマモト プレスルーム 03-5463-1500)

タンクトップ ¥13,000 MASU
(MASU 03-6419-7028)

パンツ ¥8,000 JANTIQUES
(JANTIQUES 03-5704-8188)

シューズ ¥37,000 NEPCO FOOTWEAR
(NETENTHES 03-3400-7227)

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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