【今日のこよみ】 2020年12月21日は暦の上では「冬至」あたります。

写真① 冬至 柚子湯 

2020年12月21日の今日は「冬至」(とうじ)です。

(注:新暦計算と国立天文台暦計算室とでは1日ずれる場合があります。)
天文学的には黄経270度の点を通過した時を指します。

1年中で一番昼が短く、夜が長い日。物の影が1年中で一番長くなります。

この日、スーパーマーケットの店頭では、ゆず湯のセットや南瓜が並びます。
言わずと知れた、冬至の風習ですね。無病息災、幸運の色である黄色いもの、寒い冬に体をあたためるものとして挙げられています。

また、この二十四節気の「冬至」の時期をさらに三つに分けて、さらに細かい季節感を表したものの七十二候は…。

第一候は 
「乃東生」なつかれくさしょうず(夏枯草生ず)
現代でも、道端で見られる野草、ウツボグサが生える時期をさします。花の形が、武士が弓矢を入れて背中に背負った道具である靫(うつぼ)に似ていることに由来するうつぼぐさ。花が終わると一見枯れたように見えるところから、“なつかれくさ”とも呼ばれています。

第二候は
「麋角解」(さはしかの角落つる) 
麋(さはしか)とは大鹿のことと言われています。大鹿の角が落ちる時期をさしています。大鹿は日本には生息しないそうですが、暦の生まれた中国では世界の自然界の様子を想像して表現されたものかもしれませんね。

第三候は
「雪下出麦」(雪下りて麦出づる)
雪の下で麦が伸びる時期をさします。麦は、「年越草」との異名もとります。というのも、秋に発芽して越冬し、翌年に実を結ぶ代表的な植物だからです。対して、1年の間に発芽、実を結び、枯れていく草は“一年草”と言います。

いつのころからか、季節感に触れることが 少なくなった現代。
だからこそ、暦を知り、旧暦から新暦への変遷をたどりながら、温故知新、いまの季節をより深く感じていきましょう。

出典:
国立天文台 暦計算室

https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/monthly_pc.cgi

「こよみ」岡田芳朗著 神社新報社
「現代こよみ読み解き事典」岡田芳朗+阿久根末忠著 柏書房

Written  :コヨミズム
Photo   :Kangal 

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