「もっとコスプレやオタクにやさしい国に」 コスプレイヤーえなこさんがクールジャパン・アンバサダー任命式で井上信治大臣と意見交換

2020年4月1日付で内閣府のクールジャパン・アンバサダーに任命されたコスプレイヤーのえなこさん。2020年12月9日に任命式が行われ、井上信治内閣府特命担当大臣(クールジャパン担当)から任命状が送られ、コスプレの現状についてや著作権に関して意見を交わしました。

井上大臣の大臣室で行われた任命式。えなこさんは2020年8月に開催された『TOKYO SAKE FESTIVAL 2020』で披露した和モチーフの衣装で登場。

佐賀県の和紙が使われた任命状を渡されたえなこさんは、中学生の頃に趣味でコスプレをはじめたことについて、「最初は学校にコス友達がいましたけれど、親にも言えず、隠さなければいけない趣味だと思っていました。今は『鬼滅の刃』も大人気になって、オタクも認められるようになってきていると思います」と述べ、井上大臣は「コスプレにはポテンシャルが高いので、我々もクールジャパンとしての発信を考えていきたい」と応じています。

えなこさんのTwitterが約120万、Instagramが約140万フォロワーだと聞かされた井上大臣は「すごい。自分だとFacebookは6000人」とその影響力の大きさを改めて認識。えなこさんから「コスプレという文化をご存知でしたか?」と尋ねられて「ハロウィンみたいなものでしょ、と言ったら怒られた。キャラになりきるのが大事だと(レクチャーを受けた)」という一幕もありました。

えなこさんは、「アニメやゲームのキャラクターのコスプレだけでなく、オリジナル衣装を着ている人もたくさんいます」といい、「趣味でコスプレをしていた時には自分で衣装を作っていました。今回もウィッグを自分で切って整えています」とコスプレイヤーとしての活動を伝えたほか、新型コロナウイルスの影響を井上大臣から尋ねられて「『コミックマーケット』などは中止になってしまっていますが、SNSを通じてファンの方たちと交流しています」と実情を答えていました。

また、コスプレを楽しむことについて「著作権の課題がある」という井上大臣とも意見を交わし、えなこさんは「より著作権に関して理解が深まるような発信をしていきたい」と述べています。それを受けて井上大臣は「コスプレがさらに発展していくためには、国として何らかの考えを示さないといけない」と見解を示しています。

「また意見を聞かせてもらいたい」という井上大臣の印象について、「すごくお固い方だと思っていたのですが、気さくな方で、コスプレの話も興味を持って聞いてくださったので、コスプレイヤーとしてすごく嬉しかったです」というえなこさん。「もっとコスプレのイベントや、オタクにやさしい国になるといいなと思います」と国レベルの取り組みについて期待を示し、今後の活動について「今回コスプレイヤーとして任命して頂いたので、コスプレ文化を日本文化と一緒に広めつつも、コスプレに精通していない人にもコスプレを楽しんでもらえるようにできれば」といいます。「今は海外のイベントなど、現地に行って出演するのが難しくなっていますが、SNSを通じて写真を投稿したり、海外のコスプレイヤーさんとも交流できるので、ネットでも盛り上げていきたいなと思います」という今後の活動に注目したいところです。

※参考記事 コスプレイヤー・えなこさんをクールジャパン・アンバサダーに任命 井上信治担当大臣「著作権の正しい理解や適切な利活用の普及啓発も期待している」
https://getnews.jp/archives/2835028 [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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