キャベツやにんじんの甘みが増す!?一度は食べたい越冬野菜とは
雪国では、収穫時期を迎えた野菜を冬の間、雪の下に埋めておくことがあります。そうすることで甘みの増したものが、「越冬野菜」。越冬野菜の特徴と主な種類を紹介します。
越冬野菜とは?
雪の下に放置された野菜は、凍らないように体内に糖分を蓄えるので、通常の野菜より糖度が増します。その作り方を簡単に説明します(北海道和寒町の越冬キャベツの場合)。
①11月上旬ごろから、雪が積もるまでにキャベツを収穫する。
②そのまま畑に並べ、雪の下に埋もれるように放置。
③1月~3月ごろ、雪の下からショベルを使って掘り起こし、出荷する。
越冬野菜の種類と特徴
各地で作られるさまざまな越冬野菜を紹介します。
●越冬キャベツ(北海道和寒町)
雪が降るのが早く、降雪量が多いという気候条件を活かし、秋に収穫されたキャベツを畑に並べておき、冬の間、雪の下に放置します。
〈特徴〉
みずみずしく甘い。
●ふかうら雪人参(青森県深浦町)
秋に収穫適期を迎えたにんじんを、そのまま2カ月以上土の中で越冬させ、熟成させてから収穫します。
〈特徴〉
糖度が高く、フルーティーな甘さが特徴。にんじん特有のにおいが少なく、そのまま絞ってジュースにしてもおいしい。
●雪の下大根(北海道函館市亀田地区)
秋に収穫した大根に土をかぶせておき、真冬に雪の下から掘り起こします。
〈特徴〉
通常の大根より甘く、フルーツトマト並みの糖度。食感はシャキシャキとしており、水分もたっぷり。
●越冬ねぎ(北海道北見市)
夏に育った長ネギを冬まで収穫せず、そのまま雪の下で寝かせます。周囲をビニールで囲み、冬の日差しで雪をゆっくりと溶かします。雪解け水によって、新たに新緑の葉が伸びたネギを収穫します。
〈特徴〉
糖分をたっぷり蓄え、肉質はやわらかい。
memo
越冬野菜は地域の直売所のほか、通信販売などで入手することもできます。
最後に
冬から春にかけて味わえる、甘みの増した越冬野菜を食べ比べてみてください。
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ビタミンCやビタミンK、葉酸などを多く含む、アブラナ科の野菜。原産はヨーロッパで、日本で広く食べられるようになったのは明治時代からです。
最終更新:2022.11.25
文:アーク・コミュニケーションズ
写真:清水亮一(アーク・コミュニケーションズ)
写真(撮影協力):吉田めぐみ
監修:カゴメ
出典:
北海道和寒町産業課(越冬キャベツ)
青森県庁農林水産部総合販売戦略課「青森のうまいものたち」(ふかうら雪人参)
JA函館市亀田(雪の下大根)
JAきたみらい(越冬ねぎ)
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