波乱と順当が入りまじった「全日本大学駅伝」を振り返る

駅伝 (1)

1日に行われた「全日本大学駅伝」が行われ、駒澤大学が5時間11分8秒の大会新記録をマークし6年ぶり13度目の優勝を果たした。

ライター個人の見解では今年は戦国駅伝といっても良い年だなと感じていたが、それでも青山学院大学が1つ抜けているかなと思っていた。しかし青山学院は4位と不本意な結果だったであろう。
今回のレースを振り返ってみる。

●3強もうかうかできない

一般的に現在は3強とされているのが「青山学院」、「東海」、「駒澤」と言われている中で、出遅れが許されない序盤の2区終了時点で駒澤が9位、青山学院が14位、東海が19位とシード権を獲得できない順位にいた。最終的には駒澤が優勝、東海が2位、青山学院は4位と上位に入ったがこの結果をみるとまだどのチームにも隙があるなと感じる。さらに区間が多く長くなる箱根駅伝だと他の大学にもチャンスが出て食うかもしれない。

●1年生の活躍

今大会で目立ったのが大学駅伝デビューを飾った1年生たちだ。
1区では箱根駅伝予選会で日本人トップとなった順天堂大学・三浦隆司(1年)が区間新記録で駆け抜けた。最後の仕掛けは抜群のスパートとなった。
4区では東海大学・石原翔太郎(1年)が11位から5位へ押し上げ、区間新記録を達成。3区の塩澤稀夕(4年)と石原、そして6区で区間新を達成した長田 駿佑(3年)が優勝争いできる位置に押し上げた。
5区ではこの世代NO1の呼び声の高い青山学院大学・佐藤一世(1年)も区間新記録を達成し、インパクトを十分に残した。
今大会は下級生に注目の行くレースとなった。
●大エースの誕生か?

今大会は順位もめまぐるしく変わる大混戦だった。
最終区に入った時に青山学院は「30秒差で先行していれば勝てる」、駒澤と東海は「30秒差なら逆転できる」と各監督が語っていた。まさにそれが現実になる展開となった。
しかし先行していた青山はエース・吉田圭太(4年)は思うような結果は出ず後退した。一方で、長い距離に強い東海の3本柱・名取燎太(4年)と令和の怪物と称されたスプリント力のある駒澤大学の田澤廉(2年)一騎打ちとなった。名取の揺さぶりに耐えた田澤が残り1kmでスパートをかけ23秒差をつけ、優勝をつかみとった。
昨年の東洋大学・相澤晃(現・旭化成)のような「大エース」に今回のレースで田澤が1歩近づいた印象がある。個人的な見解だが各校に「エース」はいるが、今年はまだ「大エース」と呼ばれる存在はいないと思っている。 
箱根駅伝でも強烈な結果を出せば3年生で早くも田澤は大学陸上界のエースになれるかもしれないので今後注目だ。

今大会は何より名将・大八木弘明監督が久々に栄冠を手にしたことは、駅伝ファンにとってとても考え深い。
【全日本大学駅伝の結果】
https://daigaku-ekiden.com/file/2020result.pdf
(Written by ユーサク)

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