【広島の旅】話題の観光型高速クルーザー「SEA SPICA」乗船レポ
観光客に人気が高い瀬戸内海クルーズに、新たな観光型高速クルーザーが登場した。その名も「SEA SPICA」(シースピカ)で、2020年9月から基本週4日で運行されている。
広島港と三原港の間で、「東向き」「西向き」の2つのコースがあり、瀬戸内の島々を巡る。今回は東向きルートに乗船した。
まずは、シースピカに乗船しての感想から。
シースピカの船内に入ると、まだ新しい船できれいなのはもちろん、まるでラウンジのような上質な雰囲気が漂っているのに驚き。座席は、ほどよいクッション性でずっと座っていても心地よく、テーブルやドリンクホルダーがあるほか、スマートフォンなどが充電できる電源、無料で利用できるWi-Fiまで完備されていた。
窓が大きく、座席が外に向いて若干斜めに向いているため、瀬戸内の多島美がとてもよく見え、堪能できた。
なにより、高速でも揺れを感じることがほぼなく、船酔いが心配な人でもシースピカならおすすめできると感じた。
上の階に屋外デッキ「スピカテラス」があり、早速上がってみた。
海の風を感じながらソファやベンチに座ってのんびりくつろぐ時間はまさに至福の時間だった。車いすで上がることもできる、バリアフリー仕様でもある。
船内の一番前に、リアルタイムで更新される画面で地図が表示され、現在地がとてもわかりやすかった。
また、ガイド放送では、クルーズでの見どころ、瀬戸内海の歴史や文化などの案内があって、これまで何度も訪れているのにまったく知らなかったこの周辺エリアについて「なるほど」という知識がさらに増えた。
今回の出発地は、グランドプリンスホテル広島前桟橋。
しばらくして、呉港の沖合いに着き、海上自衛隊呉基地の、とても迫力ある巡視船や潜水艦などが停泊する様子を、海の上から眺める貴重な体験をした。
その後、瀬戸内海で随一の景勝地である音戸の瀬戸をくぐり、下蒲刈島に上陸。この島では70分間の自由時間があった。
下蒲刈島は、安芸灘とびしま海道で最初の島であり、その昔、朝鮮通信使が来日した際の安芸藩の“海の玄関口”だった。島の各所にその名残が今も見られるほか、穏やかな時間が流れる島を、徒歩で巡ったりレンタサイクルで走ったりするのはとても気持ち良い。
シースピカに再び乗船し、“瀬戸内の軍艦島”で知られる契島を遠くに眺めた後、大久野島に上陸。大久野島は「うさぎ島」として有名で、900羽以上ものうさぎが島内に生息しているとされる。
うさぎに餌をあげて触れ合うこともでき、とてもかわいい。島に残る、かつて毒ガス工場があった遺構が見学できる場所もある。上陸時間30分はあっという間だった。
シースピカの後方に、乗船者向けのサービスカウンターがあった。飲み物や特産品に加え、オリジナルグッズも販売していた。
まだまだレアなシースピカのグッズ、旅の思い出にもおすすめといえる。
なお、シースピカの船内で「ミタイケン広島弁当」(税込1200円)を、昼食として味わった。せとうち広島デスティネーションキャンペーンに合わせ、広島の観光地を応援する寄付金付きのお弁当だ。
広島の食材を使ったじゃこ飯や穴子飯、カキフライ、レモンゼリー、もみじ饅頭の天ぷらなどが入っていて、広島ならではの味わいはもちろんボリューム感も満足。広島駅の構内やひろしま駅弁当ショッピングサイト(https://www.s-ekibento.jp/)などで購入できる。2020年12月28日までの限定販売。
■瀬戸内しまたびライン 「SEA SPICA」(シースピカ)
■せとうち広島デスティネーションキャンペーン「ミタイケンひろしま」
(2020年10月1日~12月31日)
https://www.hiroshima-kankou.com/mitaiken/
(Written by A. Shikama)
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