ラーメンライター井手隊長の美味しかったラーメン月間ベスト5(2020年10月)
全国のラーメンを食べ歩くラーメンミュージシャン、井手隊長です。今回は私が2月に食べたラーメンの中で美味しかったラーメンベスト5をお届けします! 殿堂入りのお店は除外させていただき、初めて訪れたお店に限らせていただきました。美味しいお店探しの参考にしていただければと思います。コロナ騒ぎでなかなか外食が厳しいという方も多いと思いますが、一日でも早く終息することを願って。
それでは発表します!
第5位:淺草 來々軒(新横浜ラーメン博物館)
日本でラーメンを広めた原点的な存在である伝説の店“淺草 來々軒”が新横浜ラーメン博物館で復活。史実と証言に基づき当時のラーメンを徹底的に研究し尽くしたという。ラー博でプロジェクトを組み、創業者の末裔の方の承認のもと、“支那そばや”が再現・運営している。
「らうめん(青竹打ち麺)」を注文。名古屋種の親鶏と豚ガラ、野菜に煮干しを加え、ほんのり魚介が効いたじんわりとした醤油スープ。食べたことがないのになんか懐かしい美味しさ。麺は柔らかめに茹でてあり、現代の手打ち麺の主張的なものとは違った雰囲気。そして毎日焼きたてで提供するチャーシューも最高。
当時の歴史背景や復活に向けた思いを感じながら食べられる一杯に感謝したい。
第4位:自家製中華そば 麺の虜(甲府昭和(山梨))
全国の名店がしのぎを削った「大つけ博」で3位入賞を果たし、一躍スターダムにのし上がった山梨の人気店。
まずいただいたのは「豚骨魚介中華そば」。
具はチャーシュー2種、穂先メンマ、ネギ、ゆず皮。麺は極太縮れの自家製麺で手もみを加えている。濃厚な豚骨の厚みがしっかりしたスープに鰹節、鯖節をガンと効かせた濃厚豚骨魚介系。手もみ麺を合わせるというのが新しく、新感覚。真っ直ぐな美味しさだ。
そしてもうひとつのオススメが「昆布水つけ麺」。
極太で全粒粉入りの平打ち麺に合わせるのは、見たことないぐらいたっぷりの昆布水と細切り昆布。まずこれを泡立つまで混ぜて麺に絡めてそのままいただく。
これが超絶の旨さ! 塩や醤油などは一切加えず、昆布の塩味だけで和えて食わせる。利尻昆布などをふんだんに使っているという。そして、これをつけダレにつけるとまた旨い。山梨産のゆずをふんだんに使った柔らかな酸味が心地良く、非常に上品なつけダレになっている。これはお見事!
第3位:たかみ屋(仙北町(盛岡))
昭和13年創業の岩手・盛岡を支えてきた老舗の一つ。
「ラーメン」を注文。
醤油が強く、結構オイリーでパンチがあるスープが特徴。豚の旨味がじんわりと広がる。チャーシューは2種。麺は極細ながらかためで存在感がある。
ノスタルジックという一言では片付かない、こだわりと主張の感じる一杯で大変美味しかった。少ししょっぱいのもこれぞ北のラーメン! という感じで最高だ。
第2位:みどりや食堂(韮崎(山梨))
山梨の韮崎は隠れたラーメン処として知られる。そんな韮崎を代表する老舗の食堂。目の前には釜無川が流れ、絶景が広がる。
「チャーシューメン」をいただく。
具はチャーシュー5枚、ナルト、メンマ、ネギ、ノリ。麺は中ちぢれ。
「韮崎ブラック」とも呼ばれる真っ黒なスープは、意外にもしょっぱすぎずしっかり出汁感がある。魚介を効かせ、動物系が下支えしていて、醤油がまろやかに絡む。これは旨い!
そして特筆すべきはチャーシュー。お土産で一本売りしているほどの人気で、醤油の染み込み具合や油の柔らかさ、甘みまでパーフェクト。スープとの相性も良く、全体の一体感も含めて楽しめる。
これは名店中の名店。旅行などでも訪れたいお店だ。
第1位:麺屋 鈴春(本郷三丁目)
“麺屋 一燈”出身の新店が本郷三丁目にオープン。
注文したのは「特製醤油らーめん」。
具は豚チャーシュー2枚、鶏チャーシュー2枚、味玉、メンマ、カイワレ。麺は細めストレートで「心の味製麺」製。
鶏清湯ながら鶏の旨味が詰まりに詰まりまくった濃密なスープ。鶏油がスープにうまくなじみ、一体となって美味しい。これはかなりレベルが高い! 麺もしなやかで素晴らしい仕上がりだ。そしてチャーシュー。特に大ぶりの豚ロースは絶品。
これは名店誕生。今後の賞レースなども賑わせる人気店になりそうなお店だ。
(執筆者: 井手隊長)
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