【今日のこよみ】 2020年11月7日は暦の上では「立冬」にあたります。

写真① 立冬 水仙

2020年11月7日の今日は「立冬」です。暦の上では冬の季節になりました。

(注:新暦計算と国立天文台暦計算室とでは1日ずれる場合があります。)
天文学的には黄経225度に達した時点のことを指します。
「立冬」とは、旧暦10月の節気にあたり、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」をあわせて4立の一つ。この4立の最後の季節で冬の節目となっています。「立つ」というのは、季節が「なる」という意味を表しまします。時雨や季節風という季節に入ります。

また、この二十四節気の「立冬」の時期をさらに三つに分けて、さらに細かい季節感を表したものに七十二候があります。

第一候は 
「山茶始開」(山茶花始めて開く)
椿の漢名が「山茶」(さんか)。また、「山茶花」(さざんか)も椿の漢名に花を付け足したものが変化して、「さざんか」になったと言われています。しかしながら、椿と山茶花は似ていて、見分けるのが難しいのですが、どうやら散り方に違いがあるようです。花首から落ちるのが椿、花びらから落ちるのが山茶花だそうです。2つの花が混同されやすいのですが、どうやら、花の落ち方で区別ができそうです。

第二候は
「地始凍」(地始めて凍る) 
地面が凍るとは霜が降りたりする光景が見られる時期であることを表しています。

第三候は
「金盞香」(金盞花咲く=きんせんかさく)
「水仙」の別名が「金盞銀台」。「金盞」とは金の盃のことで、「水仙」の花を比喩しているのですね。「水仙」は早春に咲く品種もありますが、暦では、この時期に咲く「水仙」を取り上げています。

現在、ハウス栽培で1年中ほとんどの野菜が手に入る時代ですが、暦は先人たちが畑仕事をするうえで、季節や農作の管理の時期の目安として頼ったもの。

旧暦と新暦で現代のカレンダーとずれていても、いつまでも残したい季節の指標として、今もなお、伝えられ続けていきます。

いつのころからか、季節感に触れることが 少なくなった現代。
暦を知り、旧暦から新暦への移行も考えると、温故知新、いまの季節をより深く感じられることとなるでしょう。

出典:
国立天文台 暦計算室

https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/monthly_pc.cgi

「こよみ」岡田芳朗著 神社新報社
「現代こよみ読み解き事典」岡田芳朗+阿久根末忠著 柏書房
「LOVE GREEN」
-椿(ツバキ)と山茶花(サザンカ)を見分ける方法をご紹介- 

Written  :コヨミズム
Photo   :nile/Pixabay 

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