「いつも以上に尊い」「何故お互い気づかない?」 愛想笑いばかりしてる嫁に旦那が服を見繕うとするマンガのかわよが過ぎた

剣豪かつ容姿端麗ながら自己評価が低くて朴念仁な宗次郎と、いつも愛想笑いを浮かべているけれど実は旦那様のことが大好きすぎる妻のお千夜を描いているマツモトケンゴさん(@mangadaisuki15)のマンガ『嫁いできた嫁が愛想笑いばかりしてる』。待望の単行本が2020年11月9日に刊行となりますが、ここでは宗次郎がお千夜のために着物を見繕うために呉服屋に行く話を紹介します。

着物を買いに来た宗次郎とお千夜。ずっと固まっているのを見て、「なんなんだろう…奥様はずっと愛想笑いしてるし、旦那の方は着物を見て固まってる」と思う呉服屋のお糸。「この旦那、顔が良いし自分に合う着物探しに時間掛けるのも分かるけど」と考えているうちに、宗次郎がやって来ます。

「すまぬ…妻に着物を買ってあげたいのだが…相談しても良いか?」と言われて「はい?」となるお糸。「好みを直接聞いても遠慮されそうでな…。某が選ぼうと思ったが分からなくて」と言う宗次郎。お千夜は何で連れて来られたか分からずに、愛想笑いを浮かべつつ「?」が浮かんでいます。それを聞いて「何それ初々しすぎない!?」となり、お糸は「そういうことなら任せて」と張り切ります。

「ちょっとこれ羽織ってみて!かっこいいよ!安くするし!」と男物を見立てて「まっ待て。某の服を仕立てて欲しいわけではないんだが!」と抗議する宗次郎を置いて、お糸は「うわっよく見たら奥さんも綺麗ね。この柄とかどう?すごく似合いそう!」はお千夜を見立てます。ここで宗次郎とお千夜の目が合って……。

「お千夜なんて美しいんだ…!布を羽織っただけなのにこんな…」「だっ旦那様すっごく似合ってる。格好いい~~!」とドキドキしながら思うふたり。「どうしようあの着物。何とかして買えないかな…旦那様に着て欲しい」「あの着物も似合うがもっと色んな姿が見たい。どうすれば…」と照れながらお互いのことばかり考えている様子を見て、ほっこりするお糸なのでした。

無事に着物を買うことができた宗次郎。「召し物を変えたお千夜はいつにも増して美人だ…」と思いますが、「しかし何故か浮かない顔で某の後ろを歩いているな。もしや着物の柄が気に食わなかったのか。厚かましい真似をしてしまったのやも」と考えています。ところが……!

「旦那様にお召し物を買って頂けた…!嬉しくて涙抑えるのに必死!!」と超喜んでいたお千夜。ですが「この着物…私が着るには勿体ない。家で大事にしまっておこう」と思います。そして、宗次郎を見て「それにしても着物を変えて改めて思ったけど旦那様凄くかっこいい…道ゆく女性がみんな目を奪われているし。それに比べて私は」と、幼馴染の艷羽に「洒落っ気がない」と言われたことを気にしていて……。

「艷羽に言われた通り私は旦那様に相応しくない気が。この着物にも釣り合ってないだろうけど、せめて感謝の気持ちを伝えないと」といい、「だっ旦那様…」と呼びかけますが、「あっしに何か用か?}と振り返ったのは別人! 「あれ!?旦那様は何処!!?俯いていたらいつの間にかハグれてる」と慌てるお千夜に、相手が「もしやあっしの佇まいに惚れて声をかけようとしたのか? へぇ~っ、よく見たらこれはえらい美」と言いかけたところで、「ああ」という声が。

「べっぴんであろう?某の自慢の妻だ」とお千夜の肩をぐいっと寄せる宗次郎。「だんな…様…」と顔を赤くしていると「いくぞ、お千夜」と言われて、「旦那様が私のことを自慢って言ってくれた」とぼーっとなります。それを見送って間違えられた相手は「何あの美男美女夫婦…びっくりした」となるのでした。

「宗次郎殿格好良すぎ」「お千夜ベタ惚れすぎる」「いつも以上に尊い」という反応のほか、「ここまでして何故お互い気づかない?」といった疑問も上がっていた今回の話。お千夜について「表情を一番気をつけています!大袈裟に描いてます」というマツモトさんは、「今回の話は多くの人に見てもらえたみたいで感謝しております!これからも頑張ります!」とメッセージを寄せてくれました。

それにしても、非の打ちどころがないように見えるのに妙に自己評価が低い宗次郎。マツモトさんによると「今後も語る予定はあります」とのこと。単行本刊行について「本当に嬉しいです!沢山の方に読んで頂けたら幸せです」と話すマツモトさんが、このすれ違いおしどり夫婦をどのように描いていくのか、今後も期待大です。

『嫁いできた嫁が愛想笑いばかりしてる』(ニコニコ漫画)
https://seiga.nicovideo.jp/comic/47190 [リンク]

※画像はTwitterより
https://twitter.com/mangadaisuki15 [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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