ジョージ・ルーカスの夢を実現させた『マンダロリアン』 大切にしたのは続編ではなく“ルーカスのビジョン”

現在配信中の『マンダロリアン』シーズン2。名匠ジョージ・ルーカスが生み出した『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』に登場した人気キャラクターのボバ・フェットに続く新たな賞金稼ぎ“マンダロリアン”を主人公にフォースの力を秘めた子ども“ザ・チャイルド”との危険な冒険を描く「スター・ウォーズ」初の実写ドラマシリーズです。

シリーズの生みの親ジョージ・ルーカスの創った「スター・ウォーズ」を愛する製作陣が、本作は“ルーカスのビジョン” が何よりも大切にされていることを語っています。

ジョージ・ルーカスが自身のビジョンを実現できる後継者と認めたのは、シーズ ン1の複数エピソードの監督を務めたデイブ・フィローニ。ルーカスから直々に「スター・ウォーズ」を学んできた彼は、ルーカスから語られていた「将来のスター・ウォーズは映画だけでなく、ドラマシリーズ形式で展開されるものになる」というビジョンを3DCG テレビアニメシリーズ「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」シリーズそして、「マンダロリアン」で実現させたのです。

そんなルーカスの夢が詰め込まれ た『マンダロリアン』では、『スター・ウォーズ エピソード 6/ジェダイの帰還』でルーク、レイア、ハン・ソロら反乱軍により、ダース・ベイダーの圧倒的な恐怖で銀河 を支配していた帝国が崩壊した後の、帝国軍の残党や無法者がのさばり混沌 が支配する時代が描かれる。本作の主人公で孤高の賞金稼ぎマンダロリアン とフォースの力を秘めた特別な子供ザ・チャイルドのエモーショナルな絆の物語は、観客の心を掴んで離しません。

フィローニは、本作の物語について「僕はジョージの創造物を尊重したいし自分のものと感じたことはない。脚本を書いている時に彼がきて、意図や想定と違う所は軌道修正してくれた。これは彼の物語。ミレニアム・ファルコンやチューバッカ、ヨーダもダース・ベイダーも彼の産物だ。僕らはそれをありのままに引き継いでジョージがしてきたように新たな物語を紡ぐんだ」と語っています。

また、「スター・ウォーズ」をこよなく愛し、『アイアンマン』 (08)や『ライオン・キング』(19)を世に送り出してきた製作総指揮ジョン・ファブローは、「スター・ウォーズっぽい作品を目指したわけではない。ルーカスだったら、どんな続編を作るか、と考えたときに、まず彼がどんな作品に影響されてスター・ウォーズを作ったかという原点に立ち返る必要があった」と話しており、自身らの考える「スター・ウォーズ」ではなく、ルーカスのビジョンを究極的に追求した作品になっているとのこと。

その言葉通り、ファブローはルーカスに影響を与えた黒澤明監督作品や日本文化を調べ尽くし、日本の時代劇の『子連れ狼』や『用心棒』などの侍映画に行き着き参考にしたことを明かしています。『マンダロリアン』は、まさにルーカスの魂が継承された作品と言っても過言ではないのです。

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10月30日(金)よりディズニープラスにて独占配信中(毎週金曜17時配信)

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

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