プロ野球「観客1万人」現地観戦、数が増えて変わった点 【阪神甲子園球場 編】
新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年のプロ野球観戦は変更点が相次ぐ。開幕の遅れ、無観客試合、観客5000人制限、そして、観客1万人から2万人と、段階的に増やしている。
今回は「観客1万人」で観戦したプロ野球の公式戦をリポートする。5000人の時とどう変わったかを、現地でチェックしてみた。
(参考)
今回の球場も、阪神甲子園球場。対戦カードは「阪神-中日」だった。
試合開始18時の直前に、現地に到着。事前に「甲チケ」で購入したチケットを引き換えるブースに、若干行列できていた。
ちなみに、この日のチケットは完売ではなかったものの、球場での当日券販売はなかった。
入場ゲートにはそれほど列はなく、スムーズ。最初に手荷物検査があり、その後に手指の消毒。そして、サーモグラフィーによる検温を通過する流れは前と変わらない。
入場時、「兵庫県新型コロナ追跡システム」など登録のお願いのチラシをもらった。これも前回の観戦時と同様。
スタンド裏の通路でも、新型コロナ対策がいろいろ見られた。
例えば、通路の至るところに「消毒液」が置いてあった。ただ、積極的に利用している人はあまり見かけなかった。
通路に設置されている、テレビの中継画面。
モニターの前で密集しないよう、ソーシャルディスタンスソーシャルでのお願い、が貼られていた。
店舗の営業はいまだ半分ほど。5000人の時よりは若干増えたような気もし、人気店には行列もできていた。
アルプス席の後ろはあまり営業しておらず、お目当ての商品を買いに行くのに、内野席中央付近まで歩いて行く必要があった。
肝心のスタンドの座席はと言うと、かなり座っている場所に、かなりばらつきが見られた。
甲子園の場合、最初に5000人分の座席を販売し、その後、1万人へ増えたため、その増えた分を「アルプス席」で追加した。そのため、先に販売した座席は3席に1人、後に売った座席は2席に1人、といった感じだ。
あと、「前後左右は必ず1席空ける」ように販売していたにもかかわらず、隣り同士に座っている人もかなり多かった。
球場のスタッフは、飲食時以外でマスクを外す客に対して、こまめに注意していた。ただ、隣り同士に座る客に対して注意する様子はなかった。どの座席でも、スタンドの上段が空いており、グラウンドに近い下段に人が集まって、やや「密」になっていた。
声を上げての応援は、この時まだ認められていなかった。しかし、阪神タイガースの攻撃時、選手の応援歌付きの音声が流れるため、それに合わせて声を出すファンがけっこう多かった。思わず歌ってしまうのだろう。
その気持ちはよくわかる。ただ、密な空間で声を上げるのは、今はまだよくない。
甲子園名物、ジェット風船も禁止。ジェット風船が描かれたタオルでのパフォーマンスが続く。正直、ジェット風船の復活は、今後もかなり厳しい気がする。
観客が上限1万人に増え、今後さらに増える。新型コロナの感染がやや落ち着いてきてはいるものの、完全に収束していない中では、プロ野球を観戦する立場としても「新型コロナの感染対策」は引き続き徹底していきたいところだ。
(Written by トラコ)
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