『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の興行収入と他アニメ作品との比較

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の興行収入と他アニメ作品との比較

2012年11月17日に公開された『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の興行収入を前作の『序』や『破』、そして他のアニメ作品と比較をしたいと思う。まず、過去のヱヴァ新劇場版シリーズの実績を見て見よう。
◆『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』2007年9月1日公開(85スクリーン)
オープニング: 2.8億円
1週目   : 7.3億円
2週目   :10.4億円
3週目   :12.9億円
4週目   :14.7億円
5週目   :16.1億円
6週目   :17.0億円
7週目   :17.5億円
最終興行収入:20.0億円

◆『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』2009年6月27日公開(120スクリーン)
オープニング: 5.1億円
1週目   :13.6億円
2週目   :19.8億円
3週目   :24.0億円
4週目   :27.3億円
5週目   :29.8億円
6週目   :31.6億円
7週目   :33.4億円
8週目   :34.6億円
最終興行収入:40.0億円

◆『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』2012年11月17日公開(224スクリーン)
オープニング:11.3億円
1週目   :28.5億円
最終興行収入:?億円

前作の『破』と比較すると、『Q』の現在の興行収入は、210.1%と倍以上を記録。
また、過去のアニメ作品でライバルになりそうなものを上げてみよう。

『崖の上のポニョ』2008年7月17日公開(481スクリーン)
オープニング:10.3億円
1週目   :32.3億円
2週目   :52.6億円
3週目   :72.1億円
4週目   :99.4億円
5週目   :111.7億円
6週目   :127.2億円
7週目   :134.4億円
8週目   :140.5億円
最終興行収入:155.0億円

『借りぐらしのアリエッティ』2010年7月19日公開(447スクリーン)
オープニング:9.0億円
1週目   :26.2億円
2週目   :39.8億円
3週目   :50.3億円
4週目   :64.7億円
5週目   :73.9億円
6週目   :80.3億円
7週目   :84.3億円
8週目   :86.5億円
最終興行収入:92.5億円

 

オープニングが10億円前後のアニメ作品を調べるとジブリの2作品が出てきた。ここで、注目したいのは、公開日とスクリーン数だ。『ポニョ』も『アリエッティ』も夏休みが始まる週末が公開初日でスクリーン数も400以上と映画の上映スクリーン数としては、かなり多い部類に入る。それに対してヱヴァは、『序』9月、『破』6月、『Q』11月と長期の休みになる狭間で公開スクリーン数も、最も多い『Q』でも『アリエッティ』の半分だ。公開日に関しては、ジブリ作品はファミリーがターゲットなので夏休みに合わせるのは当然としても、やはり数字が出やすいのは納得できる。逆に『ヱヴァ』は、ファミリーで見にいくことは少ないとしても、リピーターが多くなるだろう。『ヱヴァQ』が『ポニョ』や『アリエッティ』のジブリ作品を追い抜く記録が出るかどうか、今後の動きに注目だ。

また、筆者が運営するブログには、『ヱヴァQ』に関する以下のようなコメントが寄せられた。

「宮崎県の『ヱヴァQ』上映館は座席数がわずか95席。それなのに毎回、毎回チケット売り場に長蛇の列。物販コーナーも在庫切れ。エンディングロールでも、誰も席を立たない。」
(エヴァファンはエンディングロール後に次回予告があることを知っている)

他の映画作品であれば、公開前には一般向けの試写会が行われ、TV局が製作した邦画等では、出演俳優が同局内の情報番組やバラエティ番組等にゲスト出演して、告知宣伝活動や特別番組などの放送も行われる。それに比べて、ヱヴァは公開前の宣伝活動や明かされる情報が極めて少ないのだ。公開スクリーン数もけっして多くはないことを考慮すると、改めて驚異的な人気であることがわかる。上記のコメントでもそうだが、「ヱヴァ」は、メディアによって作られた人気ではなく、ファンによって支えられ、大きくなっている作品だと感じとることが出来る。今後も、さらなる動員が期待でき、今年ナンバーワン作品となる可能性が大きくなってきた。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 公式サイト(http://www.evangelion.co.jp/)

※この記事はガジェ通ウェブライターの「さきえる」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の興行収入と他アニメ作品との比較
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。