玉ねぎの辛味抜きのコツは?辛味の原因と対処法!
炒めても煮込んでもおいしい玉ねぎは、生のままサラダに入れてもシャキシャキとしておいしいものです。しかし「辛味が気になって食べにくい」と感じることもあるのではないでしょうか?生でもおいしくなる玉ねぎの辛味抜きの方法をご紹介します!
玉ねぎを生食でおいしく!辛味抜きはどうする?
玉ねぎはサラダをはじめ、生で食べる機会も多い野菜です。しかし、「生の玉ねぎは辛いから嫌い」という方も多いのではないでしょうか?確かに生のままの玉ねぎには独特の辛みがあります。
そんな苦手な方も多い玉ねぎの辛味も、辛味抜きの手間1つで生でもおいしくなるのです。玉ねぎの辛味抜きは、切り方を工夫したり下処理のタイミングで抜いたりと方法も多くあることから、料理や好みにあった方法がきっと見つかることでしょう。
生でも玉ねぎの辛味が気にならなくなる辛味抜きの方法を、メリット・デメリットとともに詳しくご紹介していきます!
玉ねぎの辛みの原因は?
玉ねぎといえば、生のときの独特の辛味や刺激臭、そして目に染みるあの刺激を思い出す方も多いのではないでしょうか?玉ねぎならではのこれらの特徴は、硫化アリルと呼ばれる成分が原因です。
硫化アリルはネギの仲間に多く含まれる成分ですが、健康効果の高い成分としても知られています。加熱することで化学反応を起こして別の成分になるため、炒めたり煮込んだりして加熱した玉ねぎでは、辛味を感じることも目に染みることもありません。
ただし、硫化アリルは揮発性の高さという特徴があるために、切ってから放置すると空気中に出ていってしまいます。辛味抜きは、硫化アリルを減らして刺激を取り除くということのため、硫化アリルの健康効果を求めるときは、加熱調理がおすすめです。
切り方を工夫して辛味抜き
玉ねぎは切り方を工夫するだけでも辛味抜きができます。辛み成分である硫化アリルを、より揮発させる切り方を選ぶことで辛味抜きをするのです。では硫化アリルをより飛ばせる切り方とはどのような切り方のことでしょうか?切り方のコツをご紹介します。
繊維を切る
玉ねぎは上から下に向かって繊維が走っています。サラダなどのアクセントとしてあえて辛みを残したい場合は、この繊維にそって切るとよいでしょう。しかし辛味抜きをしたい場合には切り方は逆になります。繊維を断ち切るように切ってください。
玉ねぎの繊維を断ち切っていけば、その断面から空気に触れた硫化アリルが揮発して抜けていきます。繊維にそって切ったときよりも、繊維を断ち切ったときの方がより硫化アリルが抜けやすくなる点がポイントです。
切断面は広く
玉ねぎが含む硫化アリルの揮発性をより発揮させるため、切断面は広ければ広いほどよいということになります。そのためより切断面が広くなるように、繊維を切るだけでなくできるだけ薄く切りましょう。より空気に触れさせることにより効果が増します。
下処理で辛味抜き
玉ねぎは調理前に必ず行う下処理の間でも辛味抜きができます。定番の辛味抜きといえば水にさらすことですが、下処理での辛味抜きの方法はそれだけではありません。さまざまな辛味抜きの方法をご紹介します。
レンジで加熱
薄切りした玉ねぎを、電子レンジで加熱するだけの簡単な方法です。目安は600Wで30秒ほど加熱するだけで、気にならないレベルまで辛味抜きができます。熱による硫化アリルの化学変化だけでなく、玉ねぎの細胞も壊れるため、より辛味が弱まるのです。粗熱を取った後に冷蔵庫に入れて10分冷やせばそのまま食べられます。
広げて放置
薄くスライスした玉ねぎを、少しでも確実に空気に触れやすいように広げれば、硫化アリルが揮発しやすくなるために自然と辛味抜きができます。硫化アリルが揮発しやすいように、玉ねぎは可能な限り重なることがないように広げてください。
後はそのまま1時間ほど放置しておけば、硫化アリルが揮発して辛味も弱くなります。硫化アリルの揮発による減少以外は、栄養が流れ出たり、加熱されて栄養成分が変化したりといったことがないため、玉ねぎの栄養をほとんど損なうことなく食することが可能です。
塩もみ
薄く切った玉ねぎ全体に塩をまぶしてから軽く揉んで、そのまま数分間放置するだけです。やがて玉ねぎがしんなりしてくるので、流水で洗い流します。玉ねぎそのものはしんなりしてしまうため、使いどころが限られる点がデメリットです。
しんなりしてしまった玉ねぎを少しでもシャキッとさせたいときは、氷水にさらして20分ほど放置することで水分を補い、食感を戻すとよいでしょう。辛味もより抜けるので、辛味の苦手な子供でもおすすめです。
砂糖もみ
塩が切れてしまってないということはなかなかありませんが、もし切らしてしまっていたときには砂糖で代用しましょう。
玉ねぎを辛味が飛びやすいように切ってから砂糖をまぶしてから揉み、後は10分ほどギリギリ玉ねぎが浸るくらいの水にさらして放置してください。しっかり洗い流したら水気を切り、キッチンペーパーなどで水気を拭き取れば完成です。
熱湯処理
熱湯を使って辛味抜きをする方法のため、耐熱容器に薄切りにした玉ねぎをいれます。そこに熱湯を注ぎかけ、軽くかき混ぜたら手で直接さわれる程度になるまで冷ましてください。玉ねぎをザルにとって流水で洗い、しっかり水気を絞ります。辛味はしっかり抜けますが、シャキシャキ感はなくなってしまうのがデメリットです。
酢に浸す
「辛味抜きをしたいけど、玉ねぎの健康効果も使いたい」というときには、水に酢を混ぜて作ったさらし液に玉ねぎを浸してください。水300mlに酢大さじ1杯を入れて作った酢水に玉ねぎを入れ、5~10分さらします。時間になったら玉ねぎをザルにとり、水を切ってください。
玉ねぎは辛みの少ない物を選ぶ
玉ねぎを辛味抜きする以外にも、もともと辛みの少ない玉ねぎを選ぶという方法もあります。玉ねぎには意外と種類があるだけでなく、同じ種類でも時期によって辛さが異なる特徴があるのです。辛味の少ない主な玉ねぎと、より辛味が少ない玉ねぎの選び方のコツをご紹介します。
旬の玉ねぎ
収穫したての旬の玉ねぎは甘いといわれ、特に寒暖差の大きい北海道などの地域で獲れた玉ねぎは、でんぷん質が多くて品質もよいとされます。玉ねぎの旬は産地でも異なり、北海道では9~10月ごろに、そのほかの地域では4~5月ごろです。
旬の玉ねぎは一般的に新玉ねぎと呼ばれ、甘みや辛味が控えめなため生食に向き、サラダや和え物などにしてもおいしくいただけます。
赤玉ねぎ
玉ねぎ売り場でも目を引く、赤紫色の皮をした玉ねぎが赤玉ねぎです。最近ではスーパーでも目にすることが増えたため、購入しやすくなりました。赤玉ねぎは茶色い玉ねぎよりも甘みが強いだけでなく、玉ねぎ特有の刺激的な香りや辛味が少ない特徴があります。
中でも特に辛みの少ない旬の時期は、北海道産が9~11月ごろ、そのほかの地域産では4~5月ごろです。シャキシャキとした食感と彩りのよさで、サラダや和え物などの生食に向いています。
新玉ねぎ
旬の玉ねぎのほかに、旬を迎える前に早めに収穫された玉ねぎも、新玉ねぎとして流通しています。早取りなだけでなく乾燥処理もしていないことから水分量が多く、甘みも強いのが特徴です。一方で日持ちがしないデメリットがあります。
新玉ねぎはその水分の豊富さと通常の玉ねぎにない甘みの強さ、歯応えの柔らかさからも生食向きですが、汁物にしてもおいしく楽しめる玉ねぎです。
おわりに
玉ねぎは使い方にあった辛味抜きをすれば、生のままでもおいしく楽しめます。一方で始めから辛みの少ない玉ねぎを選ぶことも大切です。玉ねぎを用途にあわせて上手に選び、おいしい玉ねぎ料理を味わってください!
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