【米ビルボード・アルバム・チャート】テイラー・スウィフト『フォークロア』首位返り咲き、4作品がTO10デビュー

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【米ビルボード・アルバム・チャート】テイラー・スウィフト『フォークロア』首位返り咲き、4作品がTO10デビュー

 テイラー・スウィフトの『フォークロア』が返り咲き、通算7週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 初登場の8月8日付チャートから9月12日まで計6週をマークし、3週ぶりに首位復帰を果たした『フォークロア』。週間ユニットは前週から97%増加の87,000を記録し、アルバム・セールスは56,000、アルバム・ストリーミング(SEA)が30,000(3,980万再生)、単曲によるユニット数(TEA)は1,000を記録した。

 セールスが前週から339%も上昇したのは、サイン入りCDを販売する店舗と、公式ウェブサイトで販売するグッズの種類をさらに拡大したため。また、9月16日に開催された【第55回カントリー・ミュージック・アワード】への出演も、本作の再ヒットに貢献している。同アワードでは収録曲の「betty」を披露し、そのライブ・バージョンも18日よりダウンロード、ストリーミングが解禁されている。また、同ライブ・バージョンを含む新しいプレイリストを21日公開したことで、ストリーミングもわずかながら上昇した。

 7週目の首位獲得は2020年度最長で、女性アーティストの記録としては2015年~2016年にかけて計10週をマークしたアデルの『25』以来となる最長記録を更新。さらに、テイラーはこれでアルバム首位獲得週を47週目に更新し、女性アーティスト歴代1位で並んでいたホイットニー・ヒューストンを上回る単独トップに浮上した。なお、前述のアデルは両者に続く女性アーティスト歴代3位にランクインしている(34週)。すべてのアーティストを含むアルバム首位獲得週の歴代TOP10は以下の通りで、テイラーは5位にランクインした。

132週 ビートルズ
67週 エルヴィス・プレスリー
52週 ガース・ブルックス
51週 マイケル・ジャクソン
47週 テイラー・スウィフト
46週 ホイットニー・ヒューストン
46週 ザ・キングストン・トリオ
39週 エルトン・ジョン
38週 フリートウッド・マック
38週 ローリング・ストーンズ
37週 ハリー・ベラフォンテ
37週 ザ・モンキーズ
35週 プリンス

 先週1位に初登場したヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインの『トップ』は、週間ユニットを半数近く減少させ3位に下降(63,000ユニット)。故ポップ・スモークの『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』は依然として強く、今週も2位をキープしている(75,000ユニット)。

 続いて今週4位に初登場したのは、アリシア・キーズの新作『アリシア』。初動ユニットは62,000で、そのうち51,000がアルバム・セールス、10,000がアルバム・ストリーミング、1,000が単曲によるユニット数だった。週間視聴回数は1,360万再生を記録、売り上げには来年開催予定のツアー・チケットによるバンドルが含まれている。

 本作『アリシア』は、最高2位を記録した前作『ヒアー』から約4年ぶり、通算7枚目のスタジオ・アルバム。2001年のデビュー作『ソングス・イン・A・マイナー』から7枚すべてのスタジオ・アルバムがTOP10入りしているが、TOP3入りを逃したのは本作が初で、最も低い順位でのデビューとなった。

 ジュース・ワールドの『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』を5位に挟み、6位にはマネーバッグ・ヨーとブラック・ヤングスタのコラボ・ミックステープ『Code Red』がデビューした。週間ユニットは40,000で、そのうちアルバム・ストリーミングが37,000、アルバム・セールスはわずか3,000程度だった。週間視聴回数は5,150万再生と高視聴回数を記録している。マネーバッグ・ヨーは1月にリリースした『Time Served』(最高3位)に続く2020年2作目、通算4作目のTOP10入り、ブラック・ヤングスタにとっては初のランクインとなる。

 続いて7位には、カントリー・シンガーのキース・アーバンによる新作『ザ・スピード・オブ・ナウ・パート1』が初登場。初動ユニットは40,000で、アルバム・セールスが27,000、アルバム・ストリーミングが10,000、単曲によりユニット数が2,000だった。カントリー系のアーティストにしてはストリーミングが比較的強い。本作は、最高2位をマークした前作『Graffiti U』(2018年)から約2年半ぶり、11枚目のスタジオ・アルバムで、TOP10入りは8作目、2004年の4thアルバム『ビー・ヒア』(最高3位)から8作連続の快挙となる。Billboard 200での初ランクインはデビュー作『キース・アーバン』が188位にデビューした2000年8月26日付チャートで、丁度20周年目を迎えた。

 今週は新作の初登場が多く、10位には米ニューヨーク出身の若手ラッパー=リル・テッカのデビュー・アルバム『Virgo World』がデビューしている。TOP10入りは、昨年夏に発表した初ミックステープ『We Love You Tecca』(最高4位)に続く2作目で、2作連続のランクインを果たした。初動ユニットは34,000で、そのうち30,000がアルバム・ストリーミングと9割近くを占めた。週間視聴回数は4,260万再生で、ストリーミングの記録においては1位のテイラー・スウィフトを上回っている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、10月2日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『フォークロア』テイラー・スウィフト
2位『シュート・フォー・ザ・スターズ、エイム・フォー・ザ・ムーン』ポップ・スモーク
3位『トップ』ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン
4位『アリシア』アリシア・キーズ
5位『レジェンズ・ネヴァー・ダイ』ジュース・ワールド
6位『Code Red』マネーバッグ・ヨー&ブラック・ヤングスタ
7位『ザ・スピード・オブ・ナウ・パート1』キース・アーバン
8位『ハミルトン:アン・アメリカン・ミュージカル』サウンドトラック
9位『マイ・ターン』リル・ベイビー
10位『Virgo World』リル・テッカ

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