「彼らにとってはパリ五輪が本番なんです」 IOCが来年の“東京開催”に執着する理由

「彼らにとってはパリ五輪が本番なんです」 IOCが来年の“東京開催”に執着する理由

国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ副会長が9月7日、次のように発言し、その真意に注目が集まっています。

「東京五輪は新型コロナウイルスに関係なく行われ、来年の7月23日に開幕する」

今年7月から1年間延長された東京オリンピック・パラリンピックですが、コロナ禍が終息する気配を見せない中、日本国民の中にも「本当に来年の開催が正解なのか?」と思っている人は少なくないでしょう。

それにもかかわらず、IOCのこの「強気」はどこから来るのでしょうか?

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IOCと東京都、日本オリンピック委員会(JOC)で結ばれた開催都市契約では、中止の決定権限を持つのはIOCになっています。それを踏まえれば、コーツ発言は東京都とJOC、そして日本政府にとって非常に重い意味を持っています。

仮に来年7月、予定通りに大会が開幕するとしても、従来のような、世界中から観客が詰めかけての開催は想像するのも難しい状況です。そのためメディアでは「無観客」で開催する可能性が取りざたされています。

無観客になれば、900億円の入場料収入が失われます。現状、数千億円とも言われる延期費用のメドもたたない中、この損失は小さくありません。IOCは今まで、無観客での開催はしないとの姿勢を示してきましたが、状況によってどう変わるかわかりません。少なくとも、観客数の大幅減は確実でしょう。

しかしある大会関係者によれば、IOCの「強気」の背景には、次のような構図があるそうです。

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「900億円の入場料収入は、すべて日本側に入る契約になっています。これがすべて消えても、IOCに損はないわけです。無観客ならかえって、テレビの放映権料の価値は上がります。IOCにとっては、得るところが大きい。

仮に大会を中止したり、再延期を打ち出したりすれば、ただでさえ疲弊したスポンサーが離れてしまう。それこそ、IOCにとっては絶対に容認できない事態なのです」

さらにこの関係者は、IOCがこだわるタイムスケジュールについてもこう説明します。

「東京の次、2024年にはパリでの五輪開催が決定しています。パリでの開催は、ちょうど100年ぶりになります。よく知られた事実ですが、IOCというのはもともと欧州貴族の集まりで、今でもメンバーには貴族や王族が多い。彼らにとっては2024年のパリこそが『本番』であって、その予定を狂わされたくないのです」

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IOCは2024年パリ五輪で実施する全32競技の種目と選手数を、12月に決定する方針です。本来、追加競技候補のスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンについて、東京五輪で実施状況を検証して選手数などを決める予定でした。しかし、パリでの競技会場の準備などに及ぼす影響を考慮し、検証を待たずに決めることにしたのです。

今この世界に、新型コロナウイルスによって予定を狂わされていないものがどれほどあるでしょうか。五輪開催もまた、より柔軟な対応が求められていると言えるでしょう。(文◎編集部)


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TABLOとは アメリカが生んだ、偉大な古典ミステリーの大家レイモンド・チャンドラー作品の主人公フィリップ・マーロウの有名なセリフがあります。 「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」 人が生きていく上で、「優しさ」こそ最も大切なものであることを端的に表現した言葉です。優しさとは「人を思いやる気持ち」であり「想像力を働かせること」です。弱者の立場に立つ想像力。 「人に優しく」 これは報道する側にも言えることだと思います。 現在、ヘイトニュース、ヘイト発言、フェイクニュースがネットの普及に従い、増大しており、報道関係者の間では深刻な問題となっています。そこには「人に優しく」という考えが存在していません。 なぜ、ヘイト(差別)ニュースがはびこるのか。「相手はどういう感情を抱くのか」という想像力の欠如がなせる業です。ヘイトによって、人は人に憎悪し、戦争が起き、傷ましい結果をもたらし、人類は反省し、「差別をしてはならない」ということを学んだはずです。 しかし、またもヘイトニュースがはびこる世の中になっています。人種差別だけではありません、LGBT差別、女性差別、職業差別等々、依然としてなくなっていないのだな、ということは心ある人ならネットの言論にはびこっていることに気づいているはずです。本サイトはこのヘイトに対して徹頭徹尾、対峙するものです。

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