今から約970年前に埋められたタイムカプセルに入れられたものとは?
今から50年前の1970年に大阪で開催された日本万国博覧会。
万博の開催を記念して現代文化を代表するアイテムや記録2098点を詰め込んだ「タイムカプセルEXPO’70」を大阪城公園本丸跡の地下15mに埋設したことをご存知だろうか。これはなんと5000年後の未来の人類に向けてのものだという。
しかし、日本にはさらに古いタイムカプセルが存在する。
平安時代終盤の日本では末法思想が流行した。末法思想とは、1052年(永承7年)に仏教が廃れる「末法」の世が始まるという考え方。しかし、仏教の教えでは56億7千万年後に弥勒菩薩が再び姿を現し、世の中を救ってくれるとも考えられていた。
「でも、弥勒菩薩が現れても釈迦の教えが残っていないと困ってしまう・・・」と考えた当時の人々は仏教の経典などを容器に納めて地下(経塚)に埋納し、56億7千万年後に弥勒菩薩が再生するまで経典を保存しようとした。経典をいれた容器は「経筒」と呼ばれるもので全国各地に埋められた。まさにタイムカプセルだ。
それにしても56億7000年後とはスケールが大きい。そもそも人類は絶滅することなくその頃まで存在し続けることができるのだろうか?
(written by 山崎健治)
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