免疫力がアップする!? 腸活ブームの今知っておきたい、腸博士が教える「オリゴ糖」の効果とは
最近、「腸活」という言葉を目にしたり、耳にしたりすることが、増えましたよね。
ダイエットや美肌に効果があるということで、ヨーグルトでビフィズス菌を積極的に取り入れるなど、空前の腸活ブームが起きています。
今、ビフィズス菌などの効果をさらにパワーアップさせるとして、免疫学者が注目しているのが「オリゴ糖」です。
でも「オリゴ糖」について、言葉は知っていても、何がいいのか、あんまりピンときません。
そこで、今回は日本サプリメント協会が主催する「オリゴ糖パワー」に関するセミナーに参加し、専門家に伺いました。
お話しくださったのは東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎先生。腸への注目度が低かった40年程前からひたすら腸を研究して、腸博士の異名がある方です。
自然免疫を高めることでコロナ重症化を防ぐ
セミナーはまず「免疫とは?」というお話から始まりました。
免疫には自然免疫と獲得免疫の2種類があり、自然免疫は常設の防衛部隊です。
獲得免疫は一度かかるとその病気にかかりにくくなるというもの。
自然免疫を高めると、新型コロナウィルスも感染しにくく、重症化しないということが判明しているそうです。
では、どうやって自然免疫力が作られるのでしょうか?
実は、免疫力の70%は腸で決まり、腸内細菌が免疫を作るということが定説になっています。
腸内細菌は日本人で100~200種類あり、その3/4を占めるのが日和見菌。
腸内では、善玉菌と悪玉菌が常に勢力争いをしています。日和見菌というのはその名のとおり、善玉菌が優位だと善玉菌に、悪玉菌が優位だと悪玉菌に加担します。
善玉菌で有名なのがビフィズス菌と乳酸菌で、ビタミンの合成や消化吸収の補助や免疫力アップなど健康維持や老化防止に効果があります。
それなら善玉菌を増やせばいい!と思いますが、善玉菌をどんなに増やそうとしても腸内細菌全体の20%以上は増えないそうです。
そうすると免疫力を高めるためには、善玉菌を優位にして、日和見菌を増やすしかありません。
善玉菌と善玉菌に加担してくれる日和見菌を毎日摂取することが大切になります。
免疫力を高めるカギは2週間の「オリゴ糖」摂取
そこで活躍するのが「オリゴ糖」。
オリゴ糖は身体に負担をかけずに、善玉菌だけを増やしてくれます。
実は、自然免疫のベースである腸内フローラは、生後3年で住み着いた菌や侵入した菌で決まってしまいますが、オリゴ糖は誰の腸内でも働いて、どんな体質にも合います。確実に腸内フローラを整え、免疫力を高める。このコロナ禍を生き抜く助けになります。
藤田先生の研究によると、近年、日本人が食生活にオリゴ糖を摂取する機会が減ってきているそうです。
そこで、普段オリゴ糖をあまり摂っていない人に、オリゴ糖の入った食生活を実践してみると、一週間後には善玉菌が2倍以上、2週間続けると3倍近くに増加。でも、止めてしまうとすぐに元に戻ってしまったそう。
オリゴ糖は1日1g、2週間摂取することが重要となります。摂取を止めてしまうと1週間で効果が消えてしまうのです。
オリゴ糖を含む食品はにんにく、たまねぎ、キャベツ、てん菜糖、バナナ、大豆など。1日1gの目安は玉ねぎで言えば1/4個になります。こうしたものを食事に積極的に取り入れること、継続することが大事です。
腸内環境が整うことで、免疫力がアップして花粉症やインフルエンザの対策にもつながります。
美味しくオリゴ糖を取り入れる簡単スムージーレシピ
オリゴ糖の効果は分かったけど、毎日の食事にどう取り入れればいいのか・・・。ちょっと難しくて、継続するのは無理かも、と思う方にも安心。料理研究家・牧野直子さん監修のレシピの紹介がありました。
オリゴ糖を含む食品を使った一週間分のスムージーレシピ。これを2回繰り返せば2週間分になります。
セミナーではその中から2種類のスムージーを実演。
まずは、甘酒豆乳りんごスムージー。りんごを皮ごと使うのがポイントだそう。りんごをバナナに変えてもOK。そしてオリゴ糖を含む、甘酒、豆乳を入れてミキサーにかけます。
2品目はオリゴ糖を含むにんにく、玉ねぎが入ったガスパチョ風スムージー。
どちらもできたてがいちばんおいしいそうです。手軽に作れて、朝食にもぴったりです。
先の見えない日々が続いている中、家族や友人と助け合ったりしていますが、究極、自分の身体は自分で守るしかありません。
免疫力を高めることも、自分を守ることになります。その助けをしてくれるオリゴ糖を取り入れた生活、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
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