「エモい」「白黒なのに青い」 久々に会った中学時代の同級生と海に行くマンガ『受験の夏』が叙情的
2020年1月号『ゲッサン新人賞』で『アマネちゃんが往く!』が佳作に輝いたがぶとさん(@GavucChi)が、Twitterに創作マンガ『受験の夏』を発表。そのストーリーや絵柄に「エモい」「白黒なのに青い」「セミの鳴き声が聴こえてきそう」といった反応が寄せられていました。
(2/2) pic.twitter.com/2pJqAaadBH— がぶと (@GavucChi) August 10, 2020
高3の夏。バイトのレジ打ちをしつつ「このあと塾行かなきゃだし…シホもマリも夏期講習だし……最近“暑い”しか言ってない気がするし……」と思い、内心で「はぁ~~~~~~~~」とため息をついていると、「中野じゃん」と呼ばれます。
相手は中学が同じだった平田くん。「う、うん。久しぶり」と言いつつ、「うおおデカくなっとる」と思う中野さん。「スゲー偶然!この辺だったっけ?」「んーん。でもバイクで来てるから」と会話しつつ、「なんか暇そうでいいなぁ」と思いつつ、水中マスクとシュノーケルを買っているのを見て、「…泳ぐの?」と訊くと……。
「汗だくだし、ちょっくらイルカと遊んでくんぜ」とニッと笑う平田くん。中野さんは思わず「私も行ってい?」と言います。外は入道雲。海遊び日和です。
ボートに波が打ち付けて「ひゃっ!」となる中野さん。「サイアク。日焼け止めも買ってくればよかった」と愚痴りますが、平田くんから「でも…そーでもなさそうに見えるけど?」と言われます。「え?」と聞き返すと、「さっきまで近くで飛んでる蚊がうっとうしいって顔してた」と言われて……。
視線を雲から覗く強い日差しに向けた中野さん。それをふたりで見つつ、「あっつ………」とつぶやきます。
「学生時代、授業や行事をサボって男女二人きりでどこかに遊びに行くという行為に魅力を感じていたことを思い出して描きました」というがぶとさんによると、中野さんは「バイクとカラオケが趣味で好きなものはロックバンド」、平田くんは「趣味はバドミントン、好きなものはスニーカーと麦茶」で、どちらも高校3年生とのこと。
また、夏という季節を描くことについて、「蝉の鳴き声、大きな入道雲、どこからか聞こえてくる波の音に、溶けそうなアイスや暑さでぼやけて見えるアスファルトなど、夏の時期しか見ることの出来ないそれら全てがノスタルジックに感じ、とても魅力的に思います」と語ってくれました。
読者からの感想について、「こういった作品では雰囲気こそ気をつけて描いていますが、“エモい”という感想を持ってもらいたいたくて描いたことはありませんでした。意図せず読者にそういう感情を持って頂けたことはとても光栄で嬉しく思います」というがぶとさん。「マンガやイラストなど、いろいろ描いておりますのでTwitterをチェックして頂けると嬉しいです」とのことなので、叙情的な作風が気になった人は追ってみてはいかがでしょうか。
『アマネちゃんが往く!』(サンデーうぇぶり)
https://www.sunday-webry.com/viewer.php?chapter_id=67726 [リンク]
※画像はTwitterより
https://twitter.com/GavucChi [リンク]
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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