横浜銀蝿40thが“タブーなし”ラジオで大暴れ 「やってみればいいじゃん」
結成40周年を迎えた横浜銀蝿。今年5月、各メンバーが自宅からリモート参加して撮影されたPV『ツッパリ High School Rock’n Roll (在宅自粛編)』が話題に。また、先日は公式Youtubeチャンネル 横浜銀蝿40th Information Channelにて、「横浜銀蝿40th」の活動期間延長と、延期となっていた「横浜銀蝿40thコンサートツアー2020」の開催日程が発表された。
活動は音楽だけではない。「横浜銀蝿40th」としての活動のひとつとして、ベースのTAKUさんが「横浜銀蝿にとって、ラジオはタブーの外側にある活動」と語るネットラジオ番組「横浜銀蝿40th ツッパリハイスクール ~ツッパリってやっぱりかっこいい~」(「audiobook.jp」 で配信中)が7月より配信されている。
今回は、全5回のラジオ収録を全て終えた横浜銀蝿の翔さん、Johnnyさん、TAKUさん、嵐さんのメンバー4人にスタジオで話を伺った。
取材:文:高原健太
――収録お疲れさまでした!全5回の収録終えてみて、どのような心境ですか?
翔:いや、楽しかったね。ラジオって、俺たちの時代はタイミングが合わないとなかなか聞けないものだったけど、世の中が変わってきて、今は「ポッドキャスト」っていうのがあるんだね。そんな中でこの番組ができて、時間のあるときに聴いてもらえるから、より多くの人に伝えられるっていうのが嬉しいよね。
毎回、収録を聴いて振り返りながらやってたんだけど、俺はしゃべりたがりだからさ、お昼の番組の司会者みたいにしようと思ってたんだよね。自分がひとりで喋るんじゃなくて、「〇〇、どう?」って、メンバーになるべくしゃべってもらうようにしようと意識してましたけどね、最終回までやってみてあんまり変わらなかったかな?っていうのが悔しいとこだけど(笑)。どう、嵐さん?
嵐:以下、同文だね。
一同:(笑い)
――今回の再結成の活動のひとつとして、「ラジオ」という媒体を選んだのはどういう思いからですか?
Johnny:横浜銀蝿がもう一回集まって活動を再開したんだって言うのを知らせるために、CDのプロモーションとは別に、ライフスタイルの中の媒体を持ちたかったんです。それから、昔からのに、“銀蝿” をもう一回やってるんだっていうのを伝えるなら、絶対「ラジオ」っていう媒体はやりたかったんですよね。
TAKU:そう、実は俺らにはタブーがあって、テレビでは笑わないでいたのよ。ところが、ラジオだけは好き勝手やってたから、昔からラジオでは大騒ぎしてたよね。テレビでは怖い顔してたけどさ(笑)。だから翔くんの面白さは、コンサートに来るかラジオを聞くしかなかったのよ。
――ラジオが一番“素の状態”のメンバーたちが見られるわけですね
翔:そうだね。ファンの皆に声を届けるっていうところでは、ネットニュースなんかに書いてもらって広がっていくものもあるけど、「ラジオ」ってその場で言ってることだからさ。俺の言葉そのものだし、間違っちゃってても俺の言葉じゃん。そういう意味ではスリリングで楽しいなって思うよ。いつまでもやっていたいなって思うね。言葉で何かを伝えるって言うのはやっぱり楽しいよね。
嵐:ラジオのコーナーとしては、「ツッパリ人生相談」は面白かったね。
翔:色んな悩みが届いてね。あれこれ意見を出しながら考えるのは楽しかったね。
■人生は永遠に手探りの連続。「ツッパリ人生相談」に寄せられる悩み
――今、話題にあがった「ツッパリ人生相談」には色々な相談が寄せられていると思いますが、今の世の中、リスナーの方々はどういったことに悩んでいるように思いますか?
翔:俺たちは、メンバー全員還暦過ぎてるわけでしょ。戦争が終わって、日本がどんどんよくなっていく過程を生きてきたわけだから、今と比べるとモノや情報は少なかった。でも、別にそれが不便とは思わなかったし、そもそもそれが不便であることには気づかないからね。それが、だんだんモノが溢れてきて、情報も何でも手に入るようになったから、そこに落とし穴があるんじゃないかなと思いますね。
俺たちは音楽を40年やってきて、自分のやりたいことが明確にあってそこに仲間が集まってきてるわけだから、何も悩むこともなく、60歳を超えても元気でいられるし、目指すものがあるから、日々鍛えて、今日の自分を超えようと思ってやってるけど、今の子たちは、そういうのがないんじゃないのかな。
このご時世のぽっかり空いちゃった時間をどういう風に過ごしたらいいか分からないとか、やりたいことがあっても、自分がどうやって生きていったらいいか迷いを感じちゃってるとか、そういう人が多いように感じますね。
例えば、田舎暮らしをして自給自足の生活がしたいっていう38歳くらいのやつが、周りから「そんなの無理だよ」「仕事辞めてまで行くのか?」とか、常識的なを言われると、やっぱり迷っちゃうわけでしょ。やりたいことはやりゃあいいじゃん、飛び出たいんだったら飛び出ろよと思いますけど、今の時代、手の届くところに何でもあるから、守りのような考えになっちゃうのかなって。結局最後は自分で決めることなんだけど、一歩踏み出せないのかな。
TAKU:自分のことに置き換えて考えてみたりするんだけどさ、若いときや子どもの頃って、“大人の境界線”みたいなものがあって、それ超えると大人になる。そうすると悩みも晴れて、幸せが何なのかわかったり、問題解決の力がついてくだらないことで悩まなくなったりするのかな?なんて思いながら過ごしてきたけど。気付けばいつのまにか大人になってた。
俺ももう還暦なんだけどさ、ずっと手探りだよね。リスナーの人たちもみんな手探りなのは変わらないんじゃないかな。全部が初体験。明日も明後日も初体験。今まで味わったことのない日々が、毎日始まるわけじゃん。人生っていくら年とっても永遠に手探りっていうのは、みんな同じだなって思うよ。
翔:よくイチローの考え方を書いた本とか、矢沢永吉の成り上がりストーリーが書かれた本が読まれたりするじゃない。成功した人たちの思考回路を知ろうとしてね。そういうのって、悩んでることに対して確信みたいなものが欲しいんだと思うんだよね。答えが知りたいっていうより、背中を押されたいみたいな。きっとその人の中にすでに答えは出ているけど、「そうだよね」って言ってほしいんじゃないかな。
「横浜銀蝿」って、ある意味「強いモノ」の象徴だったりするから、ツッパリ、不良のファンも多いけど、それと同じくらい、真面目にやってきて本当はもっとこうしたいのに…ということを抑えてるファンがいたりするんですよ。だから、そういう子たちにも、ポンと背中を押して、「やってみりゃいいじゃん」って勇気を与えられたらいいなって思いますね。これはやっぱり、長年やってきてずっと思ってることだよね。
――最後にこれから「横浜銀蝿40th ツッパリハイスクール〜ツッパリってやっぱりかっこいい〜」を聴いてみようと思った読者に向けて一言お願いします!
翔:デビューして40年、年齢的にはみんな還暦を超えています。音楽を一緒にやってきた仲間たちが、こんな年にもなって、こんなバカなことをやって笑ってるんだって言うのを、軽い気持ちで聴いてもらいたいですね。それと、どこかで10代20代の若い子たちにも聞いてもらって、何かが響いたら嬉しいですね。往年のファンの方々に対しては、“銀蝿”のメンバーがこれだけ好き勝手しゃべってるのは、ラジオだけだから(笑)。ラジオバージョンの横浜銀蝿を楽しんでもらいたいですね。
■「横浜銀蝿40th ツッパリハイスクール ~ツッパリってやっぱりかっこいい~(audiobook.jpで配信中)
https://audiobook.jp/audiobook/258560
■横浜銀蝿40th オフィシャルサイト
https://ginbae40th.com/
(了)
【関連記事】
元記事はこちら
フリーランスで成功する人・しない人 決定的な違いとは
長く活躍できるセラピストになるために最も必要な「見直し」とは?
ウェブサイト: http://www.sinkan.jp/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。