デスノートとTor
今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
デスノートとTor
【遠隔操作ウイルスの戦慄】(上)弄ばれる警察 「完敗」グリコ・森永事件以来の衝撃 (1/3ページ) – MSN産経west
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/121020/waf12102019140013-n1.htm
さらに問題なのは、世間を震撼(しんかん)させた今回のウイルスが、専門学校で教えられる程度のプログラミング技術で簡単にできてしまう点だ。神戸大大学院の森井昌克教授(情報通信工学)は「100人に1人の天才ハッカーが仕掛けたサイバー犯罪ではない」と断言する。
なんかTorを使えば誰でもできると言いたいらしい。大ヒットしたマンガ「デスノート」を思い出してしまった。主人公(夜神月)が手にした死神のノート。そこに名前を書けばその人間の行動を操った挙句に殺せる。神にも等しい威力を持つノートだが、なかなかどうして主人公と対峙する探偵役(エル)も賢く、手練手管を使って主人公を追い詰めていく。
たぶんデスノートを手にしたのが夜神月でなければ、とっくの昔にエルに捕まっていただろう。互角の勝負を続けたのは、デスノートの力ではなく、夜神月の頭脳だ。
その証拠に、夜神月の死後を描いた番外編では、デスノートを同様に手にした人物があまりにも愚かで、あっという間にニア(エルの後継者)に敗北している。
デスノートがすごいのではなく、夜神月がすごかったのだ。
* * *
今回の遠隔操作ウィルス事件も、Torは確かに強力な武器だが、上手に使うのは難しい。馬鹿がこれを真似しても、あっという間に馬脚をあらわし、警察に捕まることだろう。
読売新聞「国内の全Torノードを捜査せよ」*1
*1 : 「読売新聞「国内の全Torノードを捜査せよ」」2012年10月19日『ネット規制ニュース』
http://nebula2.asks.jp/55807.html
でも書いたけれど、この犯人、結構賢い(用心深い)。全体的に賢い人間なのか、身元を隠す知識だけ秀でているのかはわからないが、「専門学校で教えられたプログラミング技術」だけでは、ここまでできない。
そりゃ「こういうふうに作ればいい」と教えられれば、専門学校生でもプログラミングできるが、この場合重要なのは「どういうふうに作れば足がつかないか?」を自分で考えられるか否かだ。それは専門学校で学んだだけでは不可能。
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ある意味セキュリティホールの発見合戦かもしれない。この場合犯人が「守り」側なのだ。システムの中にたった一箇所でもセキュリティホールがあれば侵入されてしまうように、犯人がたった一箇所でも油断して何かミスを犯していれば、それによって警察に逮捕されるだろう。
ひとつもミスを犯してなければ、原理的には犯人は逮捕できない。まあ人間というのは弱いもので、成功すると味をしめて二度三度と繰り返すから、犯人が調子に乗ったその時が狙い目かもしれない。もしこれっきりだったら、犯人は捕まらないだろう。
そしてくれぐれもいいたい。生半可な気持ちで「そうか、Torってツールを使えばバレないんだ」と真似しないように。Torを使ったからといってバレないわけではない。Torを正しく、細心の注意をはらって、使わなければいけない。
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エルと夜神月は互いに知力を尽くして戦った。それは世界最高の頭脳を持った二人の頭脳戦だった。ところがその後同じようにデスノートを拾った人間は、ただの馬鹿。ニアは自分が戦うに値しない人物だと切って捨てる。
MUDAI ブログ:デスノ番外編読み切り「LOST+BRAIN」を皮肉る(?) – livedoor Blog(ブログ)
http://blog.livedoor.jp/xixi0909fff/archives/665768.html
「(前略)しかし 今 ノートを使っている者は… クズです」
「自分なりのキラを気取っている馬鹿」
「どうしてもキラとつけたいのなら、そうですね… Cキラ Cheepキラとでも呼んでください」
馬鹿が真似して二番煎じでTorを使い、まんまと捕まって、警察の名誉回復のための生贄にならないように(笑)。
執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
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