プロ野球大好きな大井川鉄朗が様々な観点から独断と偏見で勝手にベストナインを選んでみるというこの企画。前回はドラフト会議の外れ1位で入団した選手で考えたベストナインをご紹介しました!
そして今回は…「不名誉記録保持者ベストナイン」。現役・OB選手含め、歴代記録やシーズン記録などで何らかのワースト記録を持っている選手でベストナインを考えてみます(投手は先発1人、打者はDHなしの8名)。
投手:新垣渚(元ダイエーほか)
150㎞を超える剛速球とスライダーを武器に、2000年代のダイエー・ソフトバンクで先発投手として活躍した新垣さん。2007年に記録した「シーズン最多暴投記録(25個)」の保持者。さらに1試合5暴投のプロ野球記録も持っており、歴代記録でも101個で3位にランクインしています。
捕手:野村克也(元南海ほか)
世界のプロ野球史上、捕手として初となる三冠王を獲得した野村さんは、実は「通算併殺打」の記録保持者で、378個もの併殺打を打っています。長い期間打線の中軸を担っていたある意味名誉な不名誉記録。ちなみに、野村さんは「足の速い捕手は大成しない」という持論を持っていたようです。足が遅い選手はプレーに慎重になり、相手をよく観察するので良い捕手になれるのだとか。
一塁手:清原和博(元西武ほか)
清原さんは「通算最多三振」の記録保持者で、その数1955三振。豪快なスイングで通算525本のホームランを打った一方で、多くの三振を喫してしまいました。この記録は三振をも恐れぬパワーヒッターの証でもありますね!
二塁手:中島宏之(巨人)
巨人では主に一塁手として出場している中島選手ですが、人材不足のためAAA時代に経験がある二塁手で選出。保持している不名誉記録は西武時代に記録した「1イニング2盗塁死」。
2012年3月31日の対日本ハム戦で、一塁走者の中島選手はけん制に誘い出されたものの、二塁手の悪送球で一塁に戻りました。この時点で記録上は中島選手の盗塁死と二塁手の失策がつき、その後再びけん制に飛び出し、今度は二塁手前でタッチアウト。これも記録では盗塁失敗としてカウントされたため、1イニングで2盗塁死という記録をマークしてしまいました。
三塁手:植田海(阪神)
最後まで人選に迷った三塁手部門には、阪神が誇る俊足の内野手植田選手を選出。ポジションは二遊間のようですが、センスがありそうなので無理矢理コンバート。
そんな植田選手が持つ不名誉記録は「連続打席無打点」。215打席もの間打点を挙げられず、日本記録どころか世界記録を更新してしまいました。
遊撃手:白石勝巳(元巨人ほか)
戦前の巨人や黎明期の広島で活躍した白石さん。守備の名手として知られていますが、「最多失策」の記録保持者です。その数646失策。かなり多い数ですが、当時のグラウンドはボコボコでグラブも粗悪だったことを考えると仕方がない記録なのかもしれません。
外野手:岡田幸文(元ロッテ)
ロッテに育成契約で入団した岡田さん。ゴールデングラブ賞2回受賞するなど外野守備の名手として活躍しました。外野手シーズン連続守備機会無失策(359)というリーグ記録をマークしています。そんな岡田さんが持っている不名誉記録は「プロ初打席からの連続打席無本塁打」。その数2501打席で日本記録。岡田さんは守備の名手として活躍した一方で、プロで1本もホームランを打たずに現役を終えました。
外野手:鉄平(元中日ほか)
中日、楽天、オリックスで活躍したヒットメーカーの鉄平さんが持っている不名誉記録は、2006年に記録してしまった「連続三振」。9打席連続で三振を喫し、野手としての連続三振記録を塗り替えてしまいました。
内訳は2006年6月30日の対日本ハム戦で2三振、7月1日対日本ハム戦で3三振、移動を挟んでの4日対ロッテ戦で3三振。ちなみに10打席目はピッチャーゴロでした。
外野手:タフィー・ローズ(近鉄ほか)
外国人選手として歴代最多の464本のホームランを放ったローズさん。しかし、試合中に審判に抗議しての「退場回数」が14回と歴代最多。内訳は近鉄6回、巨人3回、オリックス5回。
どの記録も不名誉な記録ではありますが、それだけ試合に出ているという証拠!
名選手ばかりのベストナインとなりました。このチームを率いるとするならブラウン監督(監督としての退場回数最多記録保持者)しかいませんね!