7つの海とはどこの事?実は時代によって数えられる海が異なるって知ってた?
よくアドベンチャーものの作品で、「この7つの海を制覇してやる!」なんてセリフを耳にすることがありますが、そもそも”7つの海”ってどこのことなのでしょう?
実は時代によって数えられ方が違ってきます。そこで、ここでは7つの海がどこを指すのかについてご紹介します!
7つの海とは?
7つの海とは全世界の海を表す言葉です。しかし、かつては対象となる範囲がそれぞれ違っており、時代や場所によって分類も違っていたそうです。
時代と場所で示す海が違う
「7つの海」という言葉を使って具体的に7つの海域を数えることもありますが、7つの海は時代や場所によって示す海が違ってきます。
どこからどこまでの範囲が全世界とみなされるのか判断が難しいため、実は正しい判断方法が存在しません。そのため、近年では大まかに7つの海として区別しています。
ちなみに、7つの海という言葉自体はイギリスの小説家・詩人として知られる、ラドヤード・キップリングが1896年に発表した作品「7つの海」で使われたことで有名になったとされています。
それ以前は、それぞれの国によっても7つの海の捉え方が大きく違っていたようです。
現代の7つの海
現代の7つの海は世界の海を5つに分類して、「5大洋」と呼んでいます。
現代人であればこの数え方を知っておけば間違いないので、まずは現代の7つの海について正しく理解しておきましょう。
5大洋
現代の7つの海は5大洋と呼ばれる大きな海で数えられ、主に太平洋と大西洋を南北で分けて数えます。以下、5大洋と呼ばれる大きな海です。
1.北太平洋
2.南太平洋
3.北大西洋
4.南大西洋
5.インド洋
この地球にある海の中でも、特に広い海域を誇っているのが太平洋と大西洋、そしてインド洋です。それをさらに細分化したのが5大洋ということになりますね。
そこに北極と南極を追加して7つの海と表現するのが一般的です。
6.北極海
7.南極海
それぞれどのような判断基準で数えるのかは定義が曖昧ですが、現代人にはこれらを総じて「7つの海」として認識している人が多いです。
中世アラビア
中世アラビア人は、自身が航海したすべての海を7つの海として考えていたそうです。
これが本来の7つの海だといわれており、現代の7つの海とはかなり違ってきます。以下、中世アラビア人が考えていた7つの海です。
1.大西洋
2.地中海
3.紅海
4.ペルシャ湾
5.アラビア海
6.ベンガル湾
7.南シナ海
このことからもわかるように、中世アラビア人が考えた7つの海には太平洋が含まれていません。
彼らが認識していた7つの海は、アラビア地域周辺からヨーロッパ地域周辺に限定されていたと考えられます。
中世ヨーロッパ
中世ヨーロッパ人は、ユーラシア大陸に密接する海を「7つの海」と呼んでいました。
これも人によって定義が曖昧ですが、こちらが中世ヨーロッパ人が考えていた7つの海となります。
1.大西洋
2.地中海
3.黒海
4.カスピ海
5.紅海
6.ペルシャ湾
7.インド洋
これらは現代の考え方とは大きく違っていて、カスピ海などのように海ではなく湖も含まれています。
そう考えると、中世ヨーロッパ人はより細かく海を分類していたのかもしれませんね。
大航海時代
そもそも海がこれほどまでに広大だと人類が知ったのは、大航海時代に入ってからのことでした。
大航海時代とは15世紀半ばから17世紀半ばまで続いた時代で、各国が競うように大規模な航海を行っていました。
特にポルトガルとスペインが、アフリカ・アジア・アメリカなどに向けて航海していたと考えられています。
その背景には領土拡大や文化交流など様々な思惑があり、次第に大陸進出や海外進出する国も増えていったようです。
それまでの中世では現代ほど世界が広いという認識はなく、人類が考えていた7つの海もそれぞれ異なっていました。
その後、大航海時代によって全世界の海が対象となったことで、初めて7つの海の範囲が全世界となったのです。
1.太平洋
2.大西洋
3.地中海
4.カリブ海
5.メキシコ湾
6.インド洋
7.北極海
大航海時代のものは現代のものとは違いますが、これもある意味では正しい7つの海と言えます。
そう考えると時代や地域によってそれぞれ海の数え方は違い、必ずしも現代の数え方が正しいとは言えないのかもしれません。
こればかりは有識者の間でも意見が分かれることもあるようなので、どれが正しいかはそれぞれの判断基準によって分かれそうです。
まとめ
7つの海がどこを指すのかと聞かれれば、現代では南北太平洋と南北大西洋、インド洋、そこに北極海と南極海というのが定番です。
しかし、これはあくまでも現代の話であり、かつてはその数え方も違いました。特に時代によっては場所もかなり限定的だったこともあり、何が正解とは言えない状況です。
それぞれの時代背景を考えながら理解していくと、その時代に認識されていた海が見えてくるかもしれませんね。
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