玉ねぎ1個の糖質・カロリーは?栄養、糖質を抑える調理法を紹介
玉ねぎは、生で食べると辛みを感じ、煮たり炒めたりして加熱すると甘みを感じる不思議で美味しい野菜です。家庭の常備菜としてサラダや煮物など幅広い料理に使われている玉ねぎのカロリーと糖質、種類や栄養を紹介します。
玉ねぎの特徴や種類
玉ねぎはユリ科ネギ属の野菜で原産地は西アジアとされています。古代エジプトではニンニクとともに食べられていて、日本には明治時代に北海道開拓使によって導入されましたが、海外への輸出用でした。
その後、食事の欧米化とともに一般家庭でも食べられるようになりました。今では玉ねぎはアメリカに次いで世界第2位の生産量となっています。
玉ねぎの種類は、東欧系の辛み品種と南欧系の甘み品種があり、黄玉ねぎ、白玉ねぎ、赤玉ねぎの大きく3つに分けられます。日本では主に辛み品種の黄玉ねぎが流通しています。また、新玉ねぎは、黄玉ねぎや白玉ねぎを早取りしたもののことです。
黄玉ねぎは最もポピュラーな玉ねぎで、通常玉ねぎといえば黄玉ねぎのことをさします。球のしまりがよく辛みが強いのが特徴です。
札幌黄や泉州黄からの改良種が全国各地で栽培されています。北海道が全国の生産量の50%を占めています。北海道の玉ねぎは比較的辛みが強いのが特徴です。
白玉ねぎは外皮が白く、中は透明な白色でやや扁平な形をしているのが特徴です。サラダ玉ねぎとも呼ばれ、水分が多くて甘みがあり、辛みや玉ねぎ特有の刺激臭が弱いので生で食べるのに向いています。ただし、日持ちしないので最近ではあまり栽培されていません。
赤玉ねぎは、紫玉ねぎやレッドオニオンとも呼ばれ、外皮が鮮やかな赤紫色で輪切りにしても中に赤い輪が見えるのが特徴です。
赤玉ねぎの赤い色はアントシアニンで抗酸化作用があります。黄玉ねぎよりも甘みがあって水分も多く辛みや玉ねぎ特有の刺激臭が少なく彩りもいいので、サラダや酢の物などに使われます。
他にも玉ねぎには、白小玉ねぎと赤小玉ねぎのパールオニオンやオニオンブランシュ、ルビーオニオン、エシャロットなどの種類があります。
日本でエシャロットとして売られているものは若取りのらっきょうで味も香りも違う別の種類のものです。
玉ねぎのカロリー
玉ねぎは野菜の中でもカロリーが高く、玉ねぎ1個のカロリーは大(277g)102kcal、中(219g)81kcal、小(150g)56kcalあります。キャベツが100gで23kcalなのに対して玉ねぎは100gで37kcalもあります。
ただし、1人や2人分を料理するときの玉ねぎの使用量は約半分と他の食材に比べて1回に使う量が少ないので一概にカロリーが高いとはいえません。
玉ねぎ炒めのカロリーは100gで約105kcalになります。玉ねぎ炒めは油を使うのでその分カロリーも高くなります。
使う油をカロリーハーフなどにすればカロリーを抑えることができます。また、玉ねぎは茹でると100gあたり31kcalなので、炒めるよりも茹でて食べるのがおすすめです。
玉ねぎを丸ごと1個使って作る焼き玉ねぎも、玉ねぎのオーブン焼きだと約446kcalですが、和風焼き玉ねぎにすれば油を使わないので約108kcalです。
さらに大きめの玉ねぎよりも小さめの玉ねぎを使えば少しカロリーを減らせます。
玉ねぎの栄養とは?
玉ねぎ特有の臭いの元は硫化アリルなどのイオウ化合物です。硫化アリルの1種のアリシンは辛みや香りの元となる成分で揮発性が高く、玉ねぎを切ると涙が出てくるのはこの成分によるものです。
また、硫化アリルを加熱すると糖度の高いプロピルメルカプタンという物質に変わるため、玉ねぎは加熱すると甘みがでてきます。
硫化アリルは胃液の分泌を高め、食欲を増進させる働きをしたり、ビタミンB1の吸収を高めて新陳代謝を促し、不眠やイライラ、夏バテ解消にも効果があります。
さらに、善玉コレステロールを増やして血小板が固まるのを防いでくれるので、高血圧や糖尿病、動脈硬化などの予防効果も期待できます。
玉ねぎの外皮に多く含まれるケルセチンには抗酸化作用があり、ガンや老化の予防に効果があります。
また、脂肪の吸収を抑える働きもあるのでダイエットにも効果的です。さらに玉ねぎには発汗・解熱作用もあるので、風邪の初期症状にも効果があります。
玉ねぎの皮を煎じて飲むと高血圧によく効きますし、玉ねぎの絞り汁を5~6倍に薄めてうがいをすれば咳や痰を鎮めてくれます。
また、よく刻んだ玉ねぎをガーゼに包んで枕元に置いて寝ると玉ねぎの揮発成分が神経を安定させて安眠できます。
玉ねぎの糖質はどれくらい?
玉ねぎは甘みよりも辛みのほうが強いのであまり感じませんが、100gあたり7.2gの糖質が含まれていて、他の野菜類と比べて糖質は高めです。糖質制限をしている場合などは食べる量に注意が必要です。
玉ねぎ料理の糖質を比較すると、チーズやパンを使っているオニオングラタンスープが糖質もカロリーも高く、オニオンリングも油で揚げてあるので糖質が高くなります。
油で炒めた場合の糖質量はほとんど変わりません。たこと玉ねぎのカルパッチョのような玉ねぎを生で食べるものの方が、糖質も上がらずに玉ねぎの成分も効率的に摂取できます。
玉ねぎを水にさらしたり、湯通ししたりすると生のままよりも糖質量が減ります。これは、辛み成分と一緒に甘みも流れ出てしまうからです。
硫化アリルは水溶性なので水にさらすとビタミンやミネラルも流れ出てしまいます。水にさらす時間はあまり長くならないようにしてください。玉ねぎの辛みが気になるときは酢を使うと和らげることができます。
おわりに
玉ねぎは古代エジプトの頃から食べられていた野菜で、その種類は黄玉ねぎ、白玉ねぎ、赤玉ねぎの3つに大きく分かれています。
玉ねぎの特有の臭いの元は硫化アリルにの1種のアリシンでその硫化アリルが食欲増進や代謝アップ、抗酸化作用があり脂肪の吸収を抑えてダイエットにも効果があることがわかりました。
玉ねぎはカロリー・糖質ともに高めですが、栄養豊富なので使う量や調理方法を工夫して上手に使っていきたいですね。
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