コロナ禍で約5割が歯科医院への通院を控える傾向に 今こそ見直したいセルフケアのポイントを歯科医師が解説
新型コロナウイルス感染拡大の影響で「手洗い」「うがい」の意識が高まっている中、免疫力や健康を保つ鍵として「歯磨き」の重要性も改めて注目されています。
P&Gの電動歯ブラシ「ブラウンオーラルB」では、20~60代の男女1万人を対象に、コロナ禍におけるオーラルケアに関する実態調査を実施。
歯科医師の解説による、この時期だからこそ見直すべき適切なオーラルケアのポイントとあわせて紹介しています。
口腔環境に不安を感じる人が7割
調査結果を見ると、コロナ禍による生活変化でお菓子を食べる回数が「増えた」と答えた人は18.5%、ちょこちょこ食べ・飲みは20.1%が「増えた」と回答。
その影響か、「むし歯」に不安を感じる人は73.6%(現在不安25.5%+今後不安48.1%)、「歯周病」に不安を感じる人は75.5%(現在不安29.8%+今後不安45.7%)、「口臭」に不安を感じる人は69.6%(現在不安28.6+今後不安41.0%)にも上ります。
コロナ禍において日本人の約7割が口の中の環境に不安を感じており、男性よりも女性の方がその傾向は強い模様です。
9割は歯磨き習慣に変化なし
その反面、家庭での歯磨き状況について聞くと、歯磨きする時間が「増えた」は10.7%、歯磨きする回数が「増えた」は8.8%にとどまり、歯磨きの時間も回数も「変わらない」と答えた人が約9割を占める結果となっています。
コロナ禍で歯科医院への通院を控える傾向に
歯科医院への通院頻度の変化を聞くと、19.4%の人が「以前と変わらず通院」と回答。一方で4割は「行かないようにしている」(39.2%)と回答し、「回数を減らした」(8.4%)を加えると約半数(47.5%)が歯科医院への通院を控えていることが分かりました。
オーラルケアは「全身の健康にも影響」
コロナ禍で口腔環境の不安が増す一方、歯科医院への通院を控える人も多いこの時期、「おうちでできるセルフケアを見直し、新たな習慣にしていくことが重要です」と語るのは、歯科医師の伊藤公一先生。
オーラルケアを怠ると、場合によっては口の中にいる歯周病菌が全身に広がり、誤嚥(ごえん)性肺炎や脳血管障害、糖尿病、妊婦においては早産、低体重児出産などを引き起こす可能性もあるとのこと。「口腔衛生状態は全身の健康にも影響します。うがい、手洗い習慣と同様に、適切な歯磨き習慣は免疫力や健康を保つ鍵です」。
また、マスクを着けることで口臭が気になるという人も増えているそう。マスクをしていると息苦しさを感じ、つい口呼吸になりがち。口呼吸すると口の中が乾燥して唾液が減ってしまい、口の中をよい環境に保ちにくくなります。意識して鼻呼吸をすることで、口の中を乾燥させないことが良好な状態を保つ秘訣です。
適切なセルフケアのポイントは?
伊藤先生によれば、歯磨きは回数よりもクオリティが重要。基本的には1日2回きちんと歯を磨けていればOKで、特に寝る前の歯磨きとオーラルケアは必須。
「皆さんは、歯の表面を舌でなぞってザラっとした経験はありませんか? それが磨き残しの感触です。こうした磨き残しは、特に、利き手側の奥歯の裏側(右利きなら右側の歯の裏)に多く見られます。奥歯は、歯の表面の凹凸が多く、小さな穴や溝があるため、プラークがたまりやすいのです。舌の表面はカーペット状でプラークが溜まりやすく口臭の原因となります。専用ツールを使用して舌磨きも仕上げに行うとよいでしょう」。
歯ブラシは毛先があまり硬くない、小さなヘッドのものを選ぶと、歯ぐきを傷付けずに小回りも利くとのこと。磨き残しがある人は、当てるだけで効果的に磨ける電動歯ブラシを使うのもオススメ。「ブラウンオーラルB」独自の丸型回転ブラシは、歯科クリーニング器具の形状に近く、「プラークを効率よく落とし、細い毛先は歯と歯の間や歯ぐきのキワなど、磨き残しがでやすい箇所にきちんと届きます」と太鼓判を押しています。
また、「痛みや腫れなどの症状があれば、すぐ歯科医院に連絡し、受診することをお勧めします」「歯周病のケアは3か月に一度歯科医師・歯科衛生士による定期管理が欠かせません」と、日々のセルフケアに加えてプロフェッショナルケアの重要性についても言及しています。
調査概要
実施時期:2020年5月14日(木)~5月16日(土)
調査手法:インターネット調査
調査対象:全国の20~60代の男女1万人
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