「一番大切な母や妹が暴言を吐かれるのは悔しいです」 家族が看護師のYoutuberが医療現場の差別の実態に憤り
2020年4月22日の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の記者会見で、自治医科大学名誉教授の尾身茂副座長が「「医療機関を含む様々な場所で偏見と差別が起きてしまっている。特に医療機関では院内感染が起こり、医療従事者への偏見や差別が拡大している」と発言。「偏見や差別は絶対にあってはらない。感染症への感染リスクと隣り合わせで働いているすべての人々に対する敬意を示してほしい」と訴えています。
そんな中、『ちるあうとちゃんねる』で発信しているYoutuberのかずき(小林和樹) さんが、看護師として働く母と妹が差別にあっているとして、患者からの暴言や心ない態度に対して「悲しくて悔しい」と心情を吐露する動画を投稿しています。
医療従事者に対する差別や偏見について【新型コロナ】(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=PgqOtD8D41A [リンク]
かずきさんによると、母親が都内の内科クリニック、妹が都内の大学病院に看護師として勤務。その間、「採血の際に体をわざと避けるような仕草や、診察券を返す際にバイキン扱いをするような方がいる」といい、「差別的な発言をされる方は、ご年配の男性が比率的には多く、そういう態度をする女性も年配の方が多いようです」と語ります。また、「母の友人の看護師は、保育園の受け入れ拒否を実際に経験しており、ショックを受けて看護師の仕事を今後続けるか悩んでいらっしゃるようです」というケースも挙げてくれました。
さらに、「患者さんが入れ替わるごとに、院内をアルコール除菌などで徹底するなど、常に気を張っていて、業務量も多く大変な状況な中、そういった差別的な態度、差別的な言葉などが本当に悲しいようです」と医療現場の逼迫ぶりを訴えています。
動画中、かずきさんは「僕にとっては一番大切な母や妹に暴言を吐かれるのは悔しいです」と何度も強調して、「医療従事者もいち人間です。家に帰ってくると、本当に疲弊した様子で“もう職場に行きたくない”“感染したらどうしよう”というリスクと戦っており怯えています」といい、「差別をする人は本当に許せない」と憤りを見せています。
一方で、「患者さんの中には“いつもありがとう”“看護師さんも体調に気をつけてね”といった温かい言葉をかけて下さる方もいらっしゃるので、大変励みになっているそうです」とも報告。今や誰しもが感染リスクから逃れられないということは忘れず、受診の際には感謝の念を持つことが大切なのではないでしょうか。
※トップ画像は『AC』より
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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