数十年後はデジタル製品を使いこなす“スマート老人”であふれる?
現在日本を悩ます問題の一つに年金問題がある。戦後に作られた年金制度がそのまま根付いており、少子化を想定しなかったためにベビーブーム世代、第二次ベビーブーム世代は年金受給が危ぶまれている。筆者も滞りなく年金を払っており、先日家のポストに“日本年金機構”からハガキが届いた。いままで払った総額と払って来た月数が書かれている。こうしたハガキは国民であれば皆の元にも届くだろう。
今回の本題は年金ではなく老後についてである。筆者の祖父と祖母はいまだ元気なのだが、そんな祖父母を見ていて「私も老後はこうなるのか」と思ってしまった。「こうなる」とは年老いてヨボヨボになると言う見た目のことではなく、生活の話である。祖父母は全く浪費せず、日々テレビを見て生活しているのだ。携帯電話やネット回線すら契約しておらず、部屋の電化製品も少ないため電気代も掛からないという。
しかしいまのネットあり、携帯あり、ゲームありに慣れてしまった若者はそのまま素直に老年を迎えられるのだろうか。筆者自身不安である。3、40年後はそんなITに囲まれた“スマート老人”であふれるのではないかと予想している。買い物はアマゾンで済まし、近所との会話よりソーシャルネットワークでのコミュニケーションを優先し、孫にはアバターアイテムをプレゼント……。少し大袈裟すぎたが、多少なりともこういった老人が出て来ても不思議ではないだろう。
さて、ここからが先ほどの年金の話につながる。“スマート老人”は非常に浪費家なのである。そんな老人が、年金だけで生活できるだろうか? ましてや数年後には受給金額が減っている可能性すらある。そうなれば出てくる問題も山積みである。「孫からお小遣いをたかる老人」、「ネットカフェ泊まり歩き老人」など……。
便利な世の中には対価がかかると言うことではあるが、お金がかかり過ぎてはスマートとは呼べないだろう。
もちろん老後生活までネットやデジタル家電に囲まれて生活したくないという人もいるはず。ただ時代の流れには逆らうことはできず、その時代にあった嗜好品が出てくるはずだ。現代はパチンコ、競馬、タバコ、酒だが、それが別のものに置き換わっても全く不思議ではない。
お婆ちゃんにありがちなこと 「輪ゴムをめっちゃ持ってる」「ジュース代とか言って1万円くれる」
※この記事は、ゴールドラッシュの「ソル」が執筆しました。[リンク]
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