物事を論じられるようになるスモール・ステップス→米国の小学生が使う思考ツール

物事を論じられるようになるスモール・ステップス→米国の小学生が使う思考ツール

今回はくるぶし(読書猿)さんのブログ『読書猿Classic: between / beyond readers』からご寄稿いただきました。

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物事を論じられるようになるスモール・ステップス→米国の小学生が使う思考ツール

アメリカの作文教育では、感想文でなく、主張する文章のトレーニングをやる。

主張には、根拠を必ずつけなくてはならない。それも複数つけなくてはならない。
 
しかしいきなり根拠を挙げろと言われても難しい。
 
今回紹介する思考ツールはFour Square Writing Methodで使われるものだが、学校にあがったばかりの幼少の子から、パラグラフ・ライティングができるまでを、同じフォーマットでシームレスにつなぐものである。
 
これより複雑な思考ツールはいくらもあるが、物心がつくかつかないかぐらいから、大きくなってもずっと使えるものはまれである。

作り方

1.長方形の紙を用意する。

2.紙を半分に折り、さらにもう一度半分に折る。

3.広げると真ん中になる角を折る。

4.広げるとこんな風に中心にひし形の領域ができ、周りに4つの領域ができたら完成。

物事を論じられるようになるスモール・ステップス→米国の小学生が使う思考ツール

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基本の使い方

1.真ん中のひし形の中に、中心テーマを書く
2.周りの4つの領域に、テーマをサポートすることを書く

使い方 grade1

1.先生が、真ん中のひし形の中に、お題を書く
(例(1)私の家族、(2)好きなもの、(3)昆虫の仲間……)

2.生徒は、周りの4つの領域に、お題に合ったものを書く、描く、あるいは貼り付ける

 例(1)家族の写真を持ってきて、切り抜いて、周りの4つの領域に貼り付ける+その下にそれぞれの単語や名前を書き入れる

 例(2)好きなものの写真を持ってきて貼る。あるいは好きなものの絵を描く+その下にそれぞれの単語や名前を書き入れる

 例(3)図鑑やインターネットから昆虫の写真を集めてきて貼る+昆虫の名前を貼ったその下に書き入れる

物事を論じられるようになるスモール・ステップス→米国の小学生が使う思考ツール

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使い方 grade2

1.生徒が、真ん中のひし形の中に、お題を書く
(例(1)昆虫 (2)料理人、(3)……)

2.生徒は、周りの3つの領域(左上→右上→左下)に、お題に合ったものを書く、描く、あるいは貼り付ける

(例)お題「昆虫」→3種類の昆虫

3.右下の領域に、全体の感想を書く

(例)お題「昆虫」→3種類の昆虫→怖い!!

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使い方 grade3

1.生徒は自分で、お題やテーマをひし形の中にお題を書く

(例(1)自分の一番好きなもの/人→最初に誰/何が好きかを書く  (2)学校の好きなところ……)

2.生徒は、周りの3つの領域(左上→右上→左下)に、好きなところ/どこが好きかを書いていく

3.次のようなフォーマットで発表する
(1)「私は@@が好きです」で始める
(2)「@@は~だからです」×3回
(3)「こうした訳で、私は@@が好きです」で締める

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使い方 grade4

1.生徒は自分で、お題やテーマをひし形の中にお題を書く

(例(1)自分の一番好きなもの/人→最初に誰/何が好きかを書く  (2)学校の好きなところ……)

2.生徒は、周りの3つの領域(左上→右上→左下)に、好きなところ/どこが好きかを書いていく

3.それぞれの理由について、具体例をあげて書き込む

3.次のようなフォーマットで発表する
(1)「私は@@が好きです」で始める

(2)接続詞で区切って、周りの3つの領域に書いた理由を一つずつ述べる。
「まず、〜〜」
「つぎに~~」
「さらに~~」

(3)「だから、私は@@が好きです」で締める

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使い方 grade5

1.生徒は自分で、お題やテーマをひし形の中にお題を書く。お題は「(主語)は~~だ」と文(センテンス)の形にする。
(例)「夏休みは楽しみだ」「いじめはゆるせない」

2.生徒は、周りの4つの領域にひとつずつ、中心に書いたセンテンスの理由を書いていく。
(例)「夏休みは楽しみだ」→(理由)学校がない、旅行へ行く、

3.次のようなフォーマットで発表する
(1)「私は、**は~~だと思います。その理由は……」で始める。

(2)接続詞で区切って、周りの3つの領域に書いた理由を一つずつ述べる。
「(第一に)、~だからです」
「(第二に)、~だからです」
「(第三に)、~だからです」

(3)「以上の理由から、私は、**は~~だと思います。」で締める。

使い方 grade6

1.生徒は自分で、お題やテーマをひし形の中にお題を書く。お題は「~~をすべきである」または「~~をすべきでない」という文(センテンス)の形にする。

2.生徒は、周りの4つの領域のそれぞれに、問題の側面を割り当てる。

3.それぞれの側面について、1~3つの理由や根拠を考えて書き入れる。

4.次のようなフォーマットで発表原稿をつくり、発表する/原稿を提出する。

(1)「私は、~~をすべきであると考えます。その理由は……」で始める。

(2)接続詞で区切って、周りの4つの領域に書いた理由を一つずつ述べる。

「まず、~~の側面については、次のようなことが考えられます。第一に~。第二に~。」

「つぎに~~の側面については、次のようなことが考えられます。第一に~。第二に~。」

「最後に~~の側面については、次のようなことが考えられます。第一に~。第二に~。」

(3)「以上の理由から、私は、~~をすべきであると考えます。」で締める。

執筆: この記事はくるぶし(読書猿)さんのブログ『読書猿Classic: between / beyond readers』からご寄稿いただきました。

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