マツコも「これ厳しい!」と思わず声を上げた東京都の“ご当地タバコ問題” ヘビースモーカー・居酒屋店主の本音は
2020年4月、“望まない受動喫煙防止”を目的に「改正健康増進法」が全面施行される。これにより、居酒屋などの飲食店でも原則“屋内禁煙”となるわけだが、移行措置として、客席面積100平米以下かつ資本金5000万円以下の既存店舗は現在の喫煙ルールの継続が可能だ。
しかし、東京都の場合は、よりいっそう厳しいものとなる。「従業員の受動喫煙防止」の観点から、同じく4月に「東京都受動喫煙防止条例」を全面施行。これにより、従業員を一人でも雇っている場合は、客席面積などに関わらず原則屋内禁煙にしなくてはならないのだ(同居する夫婦や親子がお店を手伝っている場合、“従業員”にはカウントされない)。
そんな中、村上信五(関ジャニ∞)とタレントのマツコ・デラックスがMCを務める人気トークバラエティ『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系列)の2月24日放送回で、この「受動喫煙防止条例」が東京都の“ご当地問題”として取り上げられた。
「全国ご当地問題」は同番組の人気シリーズ。直近の放送では、外国人観光客が急増する長野県・白馬村の状況や、温泉地での「観光客vs地元の人 お湯の温度問題」など、ご当地のさまざまな現象を取り上げており、今回はいっそう厳しいルールを敷く、東京都の“タバコ事情”がクローズアップされた形だ。
禁煙の波が押し寄せる中、番組では非喫煙者たちの歓迎の声を取り上げつつ、飲食店側のリアルな声として、東京・神田駅のすぐそばにある大衆居酒屋“神田 丸万”の店主、佐々木さんを直撃。以前、「客への逆クレームを聞いてみた件」コーナーで、“飲食店代表”として「(飲み物で)“同じもの”とオーダーされても、何を注文されたかわからない」「(おしぼりを何度も要求する人に)タダじゃねえんだよおしぼりも」と心の叫びをぶちかまし、SNSなどで共感が殺到した人物だ。
自称・スーパーヘビースモーカーでもある佐々木店主は、「健康増進法も大事だけどさ、そんな悪いことかね? って。タバコは……」と、一定の理解を示しつつも、喫煙者にどんどん厳しくなる現状を憂える。
まずは、従業員NG問題。「従業員を雇用している店舗はすべて禁煙」という都の独自ルールに、マツコ・デラックスも思わず「いやー、これ厳しいですね」と驚きの声を上げたが、店主は深夜も営業していることから「深夜帯ワンオペなのよ。そん時はいいのかなって思ってさあ」と素朴な疑問を提示(もちろんダメ)。
また、“喫煙容認派”である飲食店経営者たちの新年会の様子も放送されたが、そこで別の飲食店オーナーは、自身の店舗について国の条例だと喫煙可能だが、都の条例だと吸えなくなることに、「意味わからないんですけど……」と二重ルールに困惑しきりといった様子だった。
番組によると、都内飲食店の84%が従業員を雇用しており、ほとんどの店舗が禁煙にしなくてはならないケースに該当してしまうのだという。佐々木店主も、「いろんな抜け道探りたくなるよね」と弱り気味で、お客さんから灰皿をリクエストされたら、「当店灰皿は300円になります」と、都から罰金を要求されたときのための“寄付”を募るというトンデモアイデアまで披露した。
当然スタッフはその都度「ダメダメ」とツッコみつつ、番組は「佐々木さん、4月になったらまた来ます」と施行後の続編を予感させる形で次の企画へと遷ったが、この“屋内禁煙問題”は、SNS上でも様々な意見が飛び交った。
・ご飯食べてる時にタバコ臭いの嫌だから万々歳ですよ。
・なるべく多くの人が通る場所では吸わないで欲しいですね。
などといった歓迎の声がある一方で、今回ばかりは喫煙者に同情的な意見も少なくない。
・普通の飲食店ならまだしも、酒を取り扱う店はタバコだってアリにしてあげないとなぁ。。。
・自分も喫煙アリの店はイヤだけど、普通に店ごとにアリナシで分けてあげたらいいのにねぇ。。。
と、居酒屋での全面禁煙はさすがに可哀相なのではないかという意見や、利用者がお店を選べるようにすればよいだけなのでないかという意見、また
・喫煙可の基準、国と都で基準が違うのは勘弁してほしいな。
と、都とそれ以外でルールが異なることに対する面倒臭さを感じるといった声も見受けられる。非喫煙者と喫煙者。厳しくしすぎることで余計な対立構造を生むのではなく、どうしたら共存できるのか考えたいものだ。
画像:『月曜から夜ふかし』ウェブサイトより引用
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