プロ・ゲーマーの“勝利の極意”

 「99.9%の人は勝ち続けられない」。これは、プロ・ゲーマーの梅原大吾氏の言葉だ。スポーツや勉強など何かしらの勝負で、勝ったり負けたりした経験は誰にでもあるだろう。しかし、1度や2度は勝つことはできでも、勝ち続けることは難しいということはわかるはず。

 『勝ち続ける意志力』(梅原大吾/著、小学館/刊)では、日本人で初めてのプロ・ゲーマーで世界にその名をとどろかす梅原氏が、「勝つために必要なことは何か」「なぜ多くの人は勝ち続けることができないのか?」ということを、プロ・ゲーマーとして培った経験から語る。

 冒頭の一節のように勝ち続けることは難しい。人と人との戦いは微妙なバランスで決まる。生まれつきの頭脳や理解力、運動神経や反射神経も関係してくるだろうが、ゲームの世界に関して、大方の勝敗は努力の量、そのときの精神状態やモチベーションの高さで決まることが多い。つまり、勝敗を決する力の差は、ごくわずかなのだ。
 そのような世界で努力を続け、常に勝ち続けるのは至難の業だ。
 では、勝ち続けるためにはどうしたらいいのか。そのためには、勝って天狗にならず、負けてなお卑屈にならないという絶妙な精神状態を保ち、バランスを崩さず真摯にゲームと向き合い続ける必要があるのだ。
 梅原氏は、自分も人間だし、相手も人間であるという事実を忘れないようにすることで、バランスを保っているという。

 どんなに才能があって努力をしている人でも、負けることはある。大切なのは、結果が出なかったときどうするかだ。運のせいにするか、責任転嫁するか、相手が強かっただけと諦めるか、自分も年を取ったと頭を抱えるか。
 このように一時の感情に流されるのではなく、事実を受け止めて分析することが大事なのだと梅原氏は語る。

 負けたときに自分の真価が問われる。その結果をどう受け止めてどう次につなげるか。それが勝ち続けることにつながるのだろう。
(新刊JP編集部)



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