ブロッコリースプラウトとブロッコリー、生長度で栄養は違うの?
野菜の中には、ブロッコリースプラウトとブロッコリー、ヤングコーンととうもろこしのように、生長前(新芽や若採りしたものなど)と生長後の両方を食べるものがあります。今回は、それぞれの栄養量の違いや特徴について解説します。
ブロッコリースプラウトとブロッコリーの特徴や栄養
ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの種を発芽させたものです。スルフォラファングルコシノレートという成分が含まれることから注目され、年々需要が高まっています。ブロッコリーはそれが成熟したもので、主に花蕾(頂部分)を食べます。
スルフォラファンは、食品中ではスルフォラファングルコシノレートとして存在しており、体内で分解されることでスルフォラファンに変わります。
●栄養の比較
ブロッコリーは、β-カロテン2424μg(マイクログラム)やビタミンE8.8mg、ビタミンK485μg、カルシウム115mgなどを豊富に含みます。ブロッコリースプラウトのβ-カロテンは7368μgと、ブロッコリーの約3倍。他にもビタミンE16.8mgやビタミンK789μg、カルシウム300mgは、ブロッコリーよりも多く含みます(100kcal当たり)。
●おすすめの食べ方
[ブロッコリースプラウト]
加熱せずに生のままサラダやサンドイッチなどの具材。またパスタやうどん、冷奴などのトッピングに。
[ブロッコリー]
少量の油をプラスして食べるとβ-カロテンの吸収率がアップするので、下ごしらえで茹でた後、マヨネーズをかけたサラダや炒め物など。
ヤングコーンととうもろこしの特徴や栄養
ヤングコーンは、スイートコーンの2番目以降の穂を若採りしたものです。芯がやわらかく、丸ごと食べられるので、生鮮のほかに、水煮の瓶詰めや缶詰などで出回っています。それが成熟したとうもろこしは、糖度によってスイート種とスーパースイート種に分けられます。
●栄養の比較
とうもろこしは、葉酸103μgを多く含み、ビタミンB2 0.1mgやビタミンC8.7mg、カリウム315mgなどを含みます。ヤングコーンは、ビタミンB2 0.4mg、ビタミンC31mg、葉酸379μg、カリウム793mgなどがとうもろこしよりも多く、豊富に含みます(100kcal当たり)。
●おすすめの食べ方
[ヤングコーン]
サラダ、シチュー、中華料理など。また、ひげや薄皮も食べることができる。
[とうもろこし]
茹でたり焼いたりするほか、サラダなどに。
最後に
ブロッコリースプラウトとヤングコーンの栄養や食べ方を知って、ぜひ料理に生かしてください。
memo
芽キャベツは、キャベツと見た目が似ているため未成熟のキャベツと思われがちですが、原種の野菜から分化する過程で誕生した品種で、別の野菜です。
[ブロッコリー]選び方とおいしく食べるための保存方法
濃い緑色が鮮やかなブロッコリーは、β-カロテン、ビタミン(ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンE)や、食物繊維などを豊富に含む、栄養満点の万能野菜。最近では通年でスーパーに出回っており、サラダや炒めものにはもちろん、お弁当にも重宝します。寒くなるにつれて甘みが増し、10~3月までが旬です。
最終更新:2022.12.21
文:アーク・コミュニケーションズ
写真(撮影):清水亮一(アーク・コミュニケーションズ)
写真(撮影協力):吉田めぐみ
監修:カゴメ
参考文献:『改訂9版 野菜と果物の品目ガイド』(農経新聞社)
出典:
日本食品標準成分表2015年版(七訂)野菜類
独立行政法人農畜産業振興機構
「野菜ブック」ブロッコリー
「野菜ブック」スイートコーン
「今月の野菜」スイートコーンの需給動向(ヤングコーンの収穫)
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