<ひとりの少女の死>を巡る密室劇……脚本:谷碧仁×演出:吉谷光太郎 山本裕典主演舞台『カレイドスコープ-私を殺した人は無罪のまま-』稽古場レポート
今月2月20日(木)に初日を迎える舞台『カレイドスコープ-私を殺した人は無罪のまま-』の稽古場より、重要シーンの稽古様子と撮れたての稽古場写真が到着しました。
本作は谷碧仁氏(劇団時間制作)と吉谷光太郎氏がミュージカル「王室教師ハイネ -THE MUSICAL II-」以来2回目のタッグを組んで仕掛けるオリジナル・ミステリー作品。また主演の山本裕典さんをはじめ、富田翔さん、君沢ユウキさん、桑野晃輔さん、磯貝龍乎さん、輝馬さん、山田ジェームス武さんら実力派俳優たちの競演も話題となっています。
いよいよ開幕を2週間後に控えて<高濃度・密室劇>と謳う物語の全貌が明らかとなってきました。
「この作品は演劇に対する挑戦」稽古場オフィシャルレポート
都内某日。緊張感が漂う一室、そこには白熱した芝居をみせる、山本裕典、富田翔、君沢ユウキらの姿があった。2月20日(木)より3月1日(日)まで新宿FACEで上演される、舞台「カレイドスコープ-私を殺した人は無罪のまま-」の稽古である。
本作は、新進気鋭の演出家として注目を集める劇団時間制作の谷碧仁と、これまで様々なエンタメ作品を手掛けてきた吉谷光太郎がミュージカル「王室教師ハイネ -THE MUSICAL Ⅱ-」以来2回目のタッグを組んで仕掛けるオリジナルのミステリー作品だ。
物語はタイトルにある強烈な言葉通り、<ひとりの少女の死>を巡って、事件の関係者が森田凌平(富田翔)の別荘に集められたところから始まる。この日は娘のかすみ(木村心静)を亡くした親友・凌平のために事件の真相を解き明かそうと奮闘する伊藤健一(山本裕典)を中心にかすみの死が『他殺』なのか、それとも『自殺』なのかを議論する重要なシーンの稽古が行われていた。
被害者を支援する男・五十嵐智久(磯貝龍乎)が『自殺説』を支持すると、凌平の姉である鯨井祥子(西丸優子)も『自殺説』に賛同する。祥子は娘の久美(大島涼花)が事件当日に首を吊って亡くなった、かすみの姿を目撃してしまったことに心を痛めており、とにかく早くこの一件を忘れたいと考えていた。
一方、娘は夏樹陸(桑野晃輔)に殺されたと考えている凌平は二人の言葉を聞き、激昂。一触即発の空気が流れる。そんななか、中立的な立場を貫く健一が「一度、皆さんの決をとりましょう」と場を収めようとするが「面白そうだから」という理由で記者の浅井幸助(君沢ユウキ)が火に油を注ぐように『自殺説』に賛同。その言葉に感情を抑えられず声を荒げて反論する検事の馬場貴明(輝馬)が加わり、もはや収束不可能な模様をみせる。
しかし、ずっと沈黙を保っていた教師の影山雄太(山田ジェームス武)が関を切ったように新事実を告げると場は一気に静寂と混乱に包まれる。果たして、事件の真実とは一体何なのか―。
演出を務める吉谷光太郎は「この作品は演劇に対する挑戦だと思っている」と語るように、『自殺説』を唱える者、『他殺』を訴える者、『とにかく面白いこと』を求める者、『罪悪感』を抱える者など様々な人間模様が次から次へと展開されていく。登場人物の主観で語らせることによって<ひとりの少女の死>を色々な視点でみせていく構成だ。
さらにステージは別荘のリビングに見立てた空間をぐるりと客席が囲む仕様となっており、ワンシチュエーションの特性を最大に活かした演出が目をひく。劇場の四隅に加えて客席の一部をステージとして使用しており、どの場面においても役者と客席の距離が非常に近いのだ。静寂の場面では役者の鼓動が聞こえてきそうである。
白熱した稽古が終わると一転、和やかな空気が広がりカンパニーの仲の良さが伝わる。全編に渡って息の合った台詞が飛び交うため、10人全員が信頼で結ばれていなければ成立が難しい作品となっているが、演出の吉谷光太郎や山本裕典ら役者陣、皆が同じゴールを目指して一丸となっている印象を強く受けた。
公演は2月20日(木)より3月1日(日)まで新宿FACEにて上演される。これから約2週間となった稽古を経て、さらにブラッシュアップされていくことだろう。
本作は映像化の予定が無く、この物語の結末は是非、劇場で観てほしい。
全公演にてアフターイベントを実施。チケットは各プレイガイドにて好評発売中。
・「カレイドスコープ」PV
https://youtu.be/lmzwVYq6Q5s
【タイトル】 「カレイドスコープ‐私を殺した人は無罪のまま‐」
【公演日程】 2020年2月20日(木)~3月1日(日)
【劇場】 新宿FACE
【チケット発売】 1月5日(日)23:59まで公式HPにてオフィシャル先行受付中
【チケット価格】 7,000円(全席指定・税込・ワンドリンク制)
※別途ワンドリンクの料金(500円)がかかります。【脚本】 谷碧仁(劇団時間制作)
【演出】 吉谷光太郎
【出演】 山本裕典 桑野晃輔 磯貝龍乎 輝馬 山田ジェームス武・西丸優子 大島涼花 木村心静・君沢ユウキ 富田翔
【主催・企画・製作】 ポリゴンマジック
【公式HP】 http://kaleidoscope-stage.com
【オフィシャルTwitter】 @kalesco_stage
(C)ポリゴンマジック
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