舞台「鬼滅の刃」開幕!歌で物語を紡ぎスピード感溢れる映像演出×アナログ手法で戦闘を見事に再現
本日1月18日に、天王洲 銀河劇場にてTVアニメを経て劇場アニメ化も決定している人気漫画「鬼滅の刃」を原作とした舞台が開幕。
本作は、人を食べ生きる鬼に家族を皆殺しにされた主人公・竈門炭治郎が、唯一生き残り鬼に変えられた妹・禰豆子を人に戻す手段を探すため、鬼狩りとなって奮闘する姿を描く。
幕が開くと、作品のロゴや水の呼吸の技を彷彿とさせる弧を描いたデザインが目を引く舞台セットの中に、雪山や家、寺など原作世界の風景がプロジェクションマッピングで投影され、次から次へとシーンが切り替わっていく。
滑らかな切り替わりと臨場感溢れる動きのある映像、そこにスモークなどの特効が加わり、舞台作品なのに映像作品のような場面転換のスムーズさと、実在するステージ以上の空間の広がりを感じた。
また、襖のような戸を多用しており、時には背景として華を添えたり、そのまま扉として戸が開く演出になっているなど違和感なく印象的に登場する。
そして、オープニングからアンサンブルキャストが小林亮太さん演じる炭治郎を囲み、語り部のように歌で物語を紡いでいく。
演出を担当している末満健一氏が、「物語に沿った、物語を語るための、グランドミュージカル的なアプローチでいきたいと作曲の和田俊輔氏と話した」とブログで明かしたように、歌や楽曲により作品の壮大さ、キャストの一体感、キャラクターの色が増す演出になっているように思う。
特に鬼舞辻無惨は、演じる佐々木喜英さんの卓越した技術も相まって、太刀打ちできない恐ろしい鬼としての圧倒的な存在感を見せつけている。
また、原作やアニメのときも感じたが、登場人物が心情を言葉にする場面がとても多いのは舞台版でも同じで、セリフ量も膨大だ。炭治郎だけでなく、植田圭輔さん演じる我妻善逸も早口でセリフを畳み掛ける。
緊迫したシリアスなシーンが多い中、善逸が登場するシーンはそのコミカルさに客席から笑い声が漏れ、一気に和んだ空気になる。俊敏な力を秘め、臆病だけれど芯があり憎めない善逸を立ち姿から表現する植田さんは、まさにはまり役ではないだろうか。
そして、髙石あかりさん演じる禰豆子は、鬼になって唸り声を上げながら激しく戦う圧巻の序盤シーンの一方で、普段の行動や仕草の隅々に愛らしさが詰まっているので見逃せない。
さらに、感嘆するのは戦闘シーンの演出。大きく飛び跳ねて戦う場面も多いイメージがあったので、どう表現するのだろう、と思っていたのだが、映像演出とアナログのアンサンブルの人力を使い、鮮やかに炭治郎の跳躍力のある戦闘シーンを再現している。
「あの戦いがこう再現されているのか!!」と感動するので、ぜひその目で確認してほしい。そして、戦闘中の黒子たちも移動や周りでの所作が美しいので注目だ。
舞台「鬼滅の刃」は1月26日(日)まで天王洲 銀河劇場で上演。1月31日(金)~2月2日まで兵庫AiiA 2.5 Theater Kobeで上演予定。2月2日の千秋楽公演は全国の映画館にてライブ・ビューイングすることが決定している。
キャスト・スタッフコメント
脚本・演出: 末満健一さん
稽古中は「これをどう表現すればよいのか?」と難問の連続でした。
竈門炭治郎の戦いは、そのまま座組の戦いでもありました。
すべてのピースが出揃い、通し稽古を重ねるにつれて、「早くこの作品をお客さんにお届けしたい」という思いが募るばかりでした。
舞台「鬼滅の刃」、小林亮太座長率いる座組の熱量と共に、ようやくお届けできることを嬉しく思います。
竈門炭治郎 役: 小林亮太さん
この物語の中で生きる人たちが死と隣り合わせにあるように、1人1人が抱く想いを果たそうと必死に闘っています。
舞台「鬼滅の刃」ならではの生々しく力強さのある世界を。
劇場へお越しくださる皆さんの愛も合わせて、ひとつの作品に。
頑張れ炭治郎頑張れ!!座組み一丸、己を鼓舞して。応援よろしくお願いいたします。
鬼舞辻無惨 役: 佐々木喜英さん
今回登場する鬼舞辻無惨は「氷山の一角」だと思っています。
長い戦いの序章となる今回の舞台では、ベールに包まれながらも垣間見える底知れない彼の恐ろしさを、要所要所で皆さまに感じていただければ嬉しいです。
舞台「鬼滅の刃」を、末永く応援のほどよろしくお願いします。
さらに、末満健一さんはブログで「お話をいただいたときはてっきりストレートプレイだと思っていた。プロデューサーから『歌ありでいきます』と告げられて面食らったというのが正直なところ。内容的に歌はいらないんじゃないかと思っていたからだ。でもやるからにはキャラクターソング的な劇中歌が入るのではなく、物語に沿った、物語を語るための、グランドミュージカル的なアプローチでいきたいと作曲の和田俊輔氏と話した。それは音楽的にとても高い要求を役者に強いることになる。極力原作通りにいきたかったので、原作台詞そのままの歌詞もある」など綴っている。
ブログはコチラ↓
近況報告コラム「東奔西走」第48回
https://ch.nicovideo.jp/suemitsu/blomaga/ar1856175[リンク]
STORY
時は大正、日本。
炭を売る心優しき少年・炭治郎は、ある日鬼に家族を皆殺しにされてしまう。
さらに唯一生き残った妹の禰豆子は、鬼に変貌してしまった。
絶望的な現実に打ちのめされる炭治郎だったが、妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、“鬼狩り”の道へ進む決意をする。
人と鬼とが織りなす哀しき兄妹の物語が、今、始まる――!
公演概要
タイトル 舞台「鬼滅の刃」
期間・劇場
【東京】2020 年 1 月 18 日(土)~26 日(日)天王洲 銀河劇場
【兵庫】2020 年 1 月 31 日(金)~2 月 2 日(日)AiiA 2.5 Theater Kobe
原作 『鬼滅の刃』吾峠呼世晴(集英社「週刊少年ジャンプ」連載)
脚本・演出 末満健一
音楽 和田俊輔
出演 竈門炭治郎 小林亮太
竈門禰豆子 髙石あかり
我妻善逸 植田圭輔
嘴平伊之助 佐藤祐吾
冨岡義勇 本田礼生
鱗滝左近次 高木トモユキ
錆兎 星璃
真菰 其原有沙
白髪 柿澤ゆりあ
黒髪 久家 心
珠世 舞羽美海
愈史郎 佐藤永典
鬼舞辻無惨 佐々木喜英
他
監修 集英社(「週刊少年ジャンプ」編集部)
協力 一般社団法人 日本 2.5 次元ミュージカル協会
協賛 ローソンチケット
主催 舞台「鬼滅の刃」製作委員会
チケット情報 【チケット料金】S 席:9,800 円/A 席:7,800 円(前売・当日共/全席指定/税込)
公式サイト https://kimetsu.com/stage/
公式 Twitter @kimetsu_stage
(C)吾峠呼世晴/集英社
(C)舞台「鬼滅の刃」製作委員会 2020
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舞台「鬼滅の刃」主演は小林亮太 炭治郎・禰豆子ビジュアル&植田圭輔・本田礼生・佐々木喜英らキャスト情報解禁
https://otajo.jp/82311[リンク]
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