今まで何人のバースが再来したのか

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「阪神新助っ人合意 ボーア バースの再来や」2019年11月28日のデイリースポーツ一面の見出しだ。「バースの再来」という言葉は阪神ファンでなくても感じてしまうハズレ助っ人感…。そもそも、「バースの再来」使いすぎなのではないだろうか。実際本当にバース並みに活躍した助っ人選手はいるのか。今回は今までに何人のバースが再来したのか調べてみた。

ランディ・バースとは

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ランディ・バース氏は、1985年、阪神唯一の日本一(2019シーズン終了時点)に貢献した伝説的助っ人。1983年から1988年まで阪神タイガースに在籍した。日本一になった1985年に打率.350、本塁打54本、134打点で三冠王を獲得。実働6年で.337、本塁打202本という成績を残し、NPB史上最も活躍したと言っても過言ではない助っ人外国人選手だ。
そんなバース氏になぞらえて、退団から約30年が経った今でも阪神に新加入する助っ人外国人選手(主にバース氏と同じ左打の一塁手)に対して期待をこめて「バースの再来」という謳い文句が使われている。

初代「バースの再来」はルパート・ジョーンズ氏

初代「バースの再来」と言われた選手は本家バース氏の退団直後に後釜として1988年シーズン途中に加入したアメリカ人外野手のルパート・ジョーンズ氏。日本球界で初めて背番号00を着けた選手として知られるが、出場52試合、打率.254、本塁打8と振るわず、シーズン終了後に退団となった。
その後もマーベル・ウイン(1991年)打率.230、本塁打13ロブ・ディアー(1994年)打率.151、本塁打8クレイグ・ワーシントン(1996年)打率.267、本塁打3ケビン・マース(1996年)打率.245、本塁打8フィル・ハイアット(1997年)打率.204、本塁打11
と成績の振るわない「バースの再来」が続く。
そして伝説のあの選手も名前を連ねる。

わずか7試合で退団したボストンの英雄

メジャーリーグのボストン・レッドソックスで活躍し、オールスターゲームにも2回出場した経験を持つマイク・グリーンウェル氏。ボストンでは英雄的存在の彼が阪神でプレーしたのは1997年。「バースの再来」と期待されまくったが開幕を前にケガで離脱し、一時帰国すると再来日したのは4月末。試合に初出場したのは、5月3日に甲子園球場で行われた対広島戦。このときは5打数2安打2打点と活躍したものの、5月11日、対巨人戦で自打球をもともと痛めていた右足甲に当てて骨折。そして…
「野球を辞めろという神のお告げがあった」
という迷言を言い放ち本当に退団。ちゃっかりメジャーリーグに復帰するかと思いきや本当に引退してしまった。阪神でプレーしたのはわずか7試合。成績は打率.231、安打6、打点5、本塁打0。年俸は3億円と伝えられており、安打1本が5000万円の計算となってしまった。

「バースの再来」どころか「グリーンウェルの再来」

その後も「バースの再来」と期待され、1~2年で退団・解雇となる助っ人選手が続く。
リード・シークリスト(1997年)打率.192、本塁打0デーブ・ハンセン(1998年)打率.253、本塁打11、シーズン17失策デジ・ウィルソン(1998年)打率.167、本塁打0マイク・ブロワーズ(1999年)打率.251、本塁打10マーク・ジョンソン(1999年)打率.253、本塁打20(前半戦19、後半戦1)
もうここまで続くとバースの再来どころか、グリーンウェルの再来なのではないかと思いたくなるが、2000年代に入ってもバースは再来し続け、期待を裏切り続ける。
トニー・タラスコ(2000年)打率.239、本塁打19、三振88(102試合)ジェイソン・ハートキー(2000年)打率.272、本塁打4イバン・クルーズ(2001年)打率.234、本塁打14トム・エバンス(2001~2002年)打率.242、本塁打2デリック・ホワイト(2002年)打率.227、本塁打7マイク・キンケード(2004年)打率.233、本塁打3シェーン・スペンサー(2005~2006年)打率.237、本塁打15ルー・フォード(2008年)打率.225、本塁打3ケビン・メンチ(2009年)打率.148、本塁打0ブルックス・コンラッド(2013年)打率.175、本塁打・打点0(69打数10安打)ウィリン・ロサリオ(2018年)打率.242、本塁打8(推定年俸3億4千万円)ヤンハービス・ソラーテ(2019年)打率.188、本塁打4
往年の阪神ファンの方々からはもっといろいろな名前が出そうだが、Nicheee!調べでは24人のバースが再来している。
2020年に阪神でプレーすることが決まっている第25代バースの再来ジャスティン・ボーア選手は、本家バース氏と同じ右投げ左打ちの一塁手。マーリンズ、エンゼルスに在籍経験があり、イチロー氏、大谷翔平選手とチームメイトだった。メジャー通算は559試合、92本塁打、打率.253。果たして…どんな成績を残すのか期待したい。
(Written by 大井川鉄朗)

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