森絵都の青春小説「カラフル」をタイで実写映画化『ホームステイ ボクと僕の100日間』監督&チャープラン(BNK48)インタビュー

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直木賞作家・森絵都の小説「カラフル」をタイで実写映画化した『ホームステイ ボクと僕の100日間』が10月5日より公開となります。

【ストーリー】「当選しました」その声で、死んだはずの“ボク”の魂が、自殺した高校生ミンの肉体に“ホームステイ”することになった。ミンの自殺の原因を100日間で見つけ出さないと、“ボク”の魂は永遠に消えると告げられ、手にはタイムリミットを告げる砂時計が残されていた。新生“ミン”として“ボク”はもう一度人生をスタートさせる。初めて訪れた街で見知らぬ家族や同級生に囲まれ、違和感だらけの学校生活を送る “ミン”。誰にも気づかれないように謎解きを始めるうちに、秀才の美少女パイと出会い一瞬で恋に落ちる。バラ色の日々もつかの間、1台のパソコンの存在を知り、自殺したミンを苦しめた残酷な現実と対峙することになる…。

主人公のミンを『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』のティーラドン・スパパンピンヨー。パイを国民的アイドルグループ「BNK48」のチャープランが演じています。先日映画のPRの為に来日したパークプム監督とチャープランにインタビューを敢行。作品についてお話を伺いました!

――本作は、日本で2010年にアニメ映画化もされていますが(原恵一監督『カラフル』)、原作やアニメ映画をご覧になりましたか?

パークプム監督:原作は読んで感動しました。「カラフル」をタイで映画化することになった際にいろいろ自分で調べてその際にアニメーション版もあると知って観たのですが、アニメーションといえども小説の中で伝えたかった核の部分はちゃんと表現できていると感じました。素晴らしい作品だと。その上で、僕は僕なりの「カラフル」の映画化をやろうと思いました。

――お祭りのシーンやシャンプーのシーンなどが、舞台をタイに移したからこその表現がありますね。

パークプム監督:日本のシーンにはなくて自分の映画には取り入れたシーンには、タイの伝統、習慣、信仰がつまっています。タイ人の人が見たらわかるよねという、タイの人に共感してもらえるように入れています。あとは僕自身の中高生の時の思い出です。ミンの通っている学校は自分の通っていた学校に似ていますし、あの橋のシーンの橋も自分の思い出の中にある橋なんです。それから、お母さんとの関係性も自分と母親との関係性を盛り込んでいます。ドリアンを周りに並べるシーンがありますが、僕が小さい頃、母親が僕を驚かす為にドリアンを並べたことがあって、映画にも取り入れました。

――実体験だったのですね!

チャープラン:私も知らなかったです(笑)。

――チャープランさんは日本でも注目されているアイドルですが、彼女を起用した理由は何ですか?

パークプム監督:初めて彼女と会った時、まず、とても頭が良くてセンスがあるなと感じました。顔が美しくても俳優として成長できない人もいるけれど、彼女は絶対に成長できる人だと可能性を感じました。撮影中、カメラを通して彼女を見たときにすごく映えるし、カリスマ性を感じたんです。ワークショップを通して長い期間一緒に過ごしてきたんですが、本当に一生懸命取り組んでくれて、私の期待通りにやってくれました。大変なこともいっぱいあったと思うんですけど、それも乗り越えて克服してここまで来て、そして 映画が完成してスクリーンで彼女を見たときに「あぁ、彼女を起用して良かったな。自分の 選択は間違ってなかったな」と彼女を凄く誇りに思いました。

――チャープランさんは実際に大役を演じてみていかがでしたか?

チャープラン:監督からは「こういう表情が見たい、こういうシーンが作りたいんだよ」とは言われましたが、「こうしなさい」という指導はありませんでした。 それとは別にロム先生というアクティングコーチ(演技指導の先生)がいて、ワークショップの時もその先生が演技指導してくれました。 自分としてはできることは全てしよう、全力で取り組もうという気持ちで取り組みました。カメラ写りとか、カメラへの入り方とか新しく学ぶことがたくさんあって、積極的に自分から勉強しようと。撮影に入ると皆さんにいろいろ教えられ、その他にも自分で稽古をして自分の宿題として練習してきたり、ジェームズ(スパパンピンヨー)にもすごく協力してもらいました。

――本当に素晴らしいお芝居でした! まだタイの映画を見たことが無い読者も多いのですが、お2人が日本のファンにおすすめしたいタイ映画を教えてください。

パークプム監督:『バッド・ジーニアス』です! 国際的なお話ですし、手に汗握るようなサスペンスであり、日本人の方絶対好きだとおもいます。

チャープラン:私自身はホラー映画は好きではないんですが、パークプム監督の作品で『心霊写真』が タイ国内では大ヒットしたのでそれをおすすめしたいです。自分はホラー映画はあまりですが……(笑)。 あと、『僕の恋人(原題:MY GIRL)』がお進めです。(※『ホームステイ』と同じ映画製作会社GDHの作品)

パークプム監督:『僕の恋人』は、子供が主人公なんですけれど、小さい頃の淡い初恋を描いた作品です。

チャープラン:タイらしさとか、タイの文化が『僕の恋人』にはいっぱい盛り込まれています。ぜひ『ホームステイ ボクと僕の100日間』と一緒にチェックしてみてください。

――今日は楽しいお話をありがとうございました!

『ホームステイ ボクと僕の100日間』
http://homestay-movie.com/

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藤本エリ

映画・アニメ・美容に興味津々な女ライター。猫と男性声優が好きです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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