「お地蔵男子」を求める20代パワフル女子を応援するには?

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「お地蔵男子」を求める20代パワフル女子を応援するには?

筆者が高校時代に「お地蔵さん」と呼ばれる男子がいた。見た目からそう呼ばれたのだろうが、20代パワフル女子が求める「お地蔵男子」は、もちろん見た目ではない。とはいえ、今は大学教授をしているその「お地蔵さん」は、性格も温和で寛容で、今でいうお地蔵男子でもあったようだ。お地蔵男子が人気になる理由を探ってみよう。【今週の住活トピック】

都市生活レポート【20代『コミュ食世代』のライフスタイル】を発行/東京ガス都市生活研究所

20代が『コミュ食世代』と呼ばれる理由とは?

まず、「コミュ食世代」とは何かについて説明しよう。

都市生活研究所では、昭和元年~平成7年生まれの人を「食」を切り口にして、世代の特徴を定義している。世代の分類は次のとおり。

■各世代の「食の特徴」(東京ガス都市生活研究所による食を切り口にした世代定義)

コミュ食世代:1989年~1995年(平成元年~平成7年)生まれ

ゆる食世代: 1982年~1988年(昭和57年~昭和63年)生まれ

装食世代:1977年~1981年(昭和52年~昭和56年)生まれ

選食世代:1972年~1976年(昭和47年~昭和51年)生まれ

遊食世代:1965年~1971年(昭和40年~昭和46年)生まれ

宴食世代:1958年~1964年(昭和33年~昭和39年)生まれ

街食世代:1951年~1957年(昭和26年~昭和32年)生まれ

創食世代:1946年~1950年(昭和21年~昭和25年)生まれ

整食世代:1936年~1945年(昭和11年~昭和20年)生まれ

粗食世代:1926年~1935年(昭和元年~昭和10年)生まれ

食べることだけでも大変だった時代から次第に街の中で外食ができるようになったり、バブル期には贅沢な食事ができるようになったりといった時代を経て、食の安全性を気にするようになり、食をオシャレ化する文化が形成され……と、食生活は目覚ましく変わっている。

「ゆる食世代」になると、いわゆる弁当男子の登場などで男女の垣根がゆるくなった。そして、平成生まれの「コミュ食世代」とは、SNSがコミュニケーションの中心共通言語となり、食を軸に付き合いの輪を広げていく世代だと定義している。

なぜコミュ食世代の女性は、お地蔵男子を求めるのか?

では、コミュ食世代(24~30歳)の特徴を見ていこう。

同研究所の調査では、男女ともに「キャリアアップのため語学や資格取得の勉強をしている」と回答した割合が、男性で33.2%、女性で26.1%になり、他の世代(ゆる食世代(31~37歳):男性26.9%、女性15.5%など)に比べて高いことが分かった。

さらに、「会社でえらくなりたい・出世したい」と回答(有職者のみ)した割合を見ると、特にコミュ食世代の女性で高いことが分かった。ただし、「他人と競争して勝ちたいのではなく、あくまでも自分自身が向上したいという上昇志向であることがこの世代の特徴」だと同研究所では分析している。「会社でえらくなりたい・出世したい」(出典:東京ガス都市生活研究所「20代『コミュ食世代』のライフスタイル」)

「会社でえらくなりたい・出世したい」(出典:東京ガス都市生活研究所「20代『コミュ食世代』のライフスタイル」)

キャリア志向の強い、つまりパワフルな女子になった理由について、同研究所ではいくつかの要因を挙げている。

・自分らしさを重視するゆとり教育で、相対評価ではなく絶対評価を受けてきたこと

・男女雇用機会均等法第1世代の女性たちが管理職として活躍したり、出産後も働き続ける女性が多い社会になったこと

こうした環境の中で、働き続けることを前提に自身の将来を考え、漠然とした不安を少しでも減らすため、パワフル女子となったというのだ。

一方で、コミュ食世代の女性は、仕事のストレスを感じる割合(あてはまる+ややあてはまる)が78.1%と極めて高く、ゆる食世代(31~37歳)~宴食世代(55~61歳)の他の5世代の男女の中で最も高く、働き盛りの選食世代の男性よりも高くなった 。

こうしたストレスフルのコミュ食世代の女性にとって、「配偶者はどのような存在か」を聞く(既婚女性のみ)と、「落ち着く」「受けとめてくれる」「癒される」が他の世代より高いことから「“お地蔵男子”的存在を求める」と同研究所では分析している。「配偶者はどのような存在か」(出典:東京ガス都市生活研究所「20代『コミュ食世代』のライフスタイル」)

「配偶者はどのような存在か」(出典:東京ガス都市生活研究所「20代『コミュ食世代』のライフスタイル」)

コミュ食世代の女性が癒やされる住まいの空間とは?

ストレスフルな女性にとって、プライベートタイムでは“お地蔵男子”が受け止めてくれることで癒やされるのだろうが、筆者の専門の住まい領域ではどうだろう?

お地蔵男子を住まいに標準装備できないので、癒やしの空間を設けるということになる。同研究所でもストレス解消の手段として「ひとりになる場所の充実」を挙げている。

さて、癒やしの空間として注目されるのは「バスルーム」だ。一時期「半身浴」がはやったが、ひとりで入れば誰にも邪魔されず、お湯につかってボーっとできる。防水の音楽プレーヤーやスピーカーを活用するという手もある。ただし、カラスの行水という人もいるだろう。

風呂上がりで大切なのはお肌の手入れだ。最近は狭い洗面所ではなく、リビングでお肌の手入れをするという人も多い。風呂上がりのくつろぎ空間をリビング内に工夫して設ける、というのもいいだろう。

寝室も重要だ。ぐっすり眠ることで疲れを取って、明日の活力を生み出したい。熟睡できるように寝具を工夫することも大切だが、温度や音、光の影響にも考慮したい。エアコンが直接当たらないようにしたり、カーテンを選んだり、ベッドの位置を工夫したりといったことのほか、照明の工夫もポイントになる。

居室で間接照明を上手に活用したり、寝室や浴室に調光機能のある照明を設置したりして、明るい光だけでなく、柔らかな光が広がる空間を作るといったことも考えられる。

どこの空間が落ち着けるか、どんな環境が落ち着けるかは人それぞれ。自分なりに居心地の良い、癒やしの空間をつくってみてはいかがだろう。

ところで、最近では、女性が結婚相手に望む男性像は「4低」だという。かつては、高学歴・高収入・高身長の「3高」だったが、「4低」とは「コトバンク」よると、「低姿勢」(女性に対して威圧的な態度を取らない)、「低依存」(家事や子育てを分担して妻に依存しない)、「低リスク」(堅実な仕事に就きリストラに遭うリスクが少ない)、「低燃費」(節約志向で浪費をしない)だという。

時代の変化は、食生活も結婚相手の条件も変えていく。住まい選びの条件も同じように、変わっていくのだろう。●参考サイト

都市生活レポートのサイトからダウンロード可能
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