電気の刺激で味覚を操作!明治大学が食べ物の味を変える手袋型デバイスを開発

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明治大学総合数理学部先端メディアサイエンス学科の宮下 芳明教授、同学科3年の鍜治 慶亘氏は、金属製の食器を介して電気味覚を付与できる手袋型のデバイスを開発。6月12日に東京大学で開催された日本バーチャルリアリティ学会“第1回神経刺激インターフェース研究会”で発表している。

・ノンソルトでも塩味を体感できる!?

このデバイスは着用すると、人差し指部に取り付けられている電極からスプーンやフォーク、コップ等の金属製の食器を介して、舌に電気味覚を与えることができる。電気味覚とは舌に電気刺激を与えたときに感じられる味覚で、従来の味を拡張するもの。金属味、塩味、酸味、苦味を基本とするが、感じられる味質には多少個人差がある。

電気味覚の活用ジャンルとして真っ先に考えられるのは、医療分野だろう。例えば、高血圧や糖尿病といった食事制限が必要な患者に対し、塩味や甘味を電気味覚でプラスすることが可能だからだ。つまり、塩や砂糖をまったく使わなくてもその味を再現してしまうのが電気味覚というわけだ。

・バナナの味も拡張可能

使い方は簡単で普通の手袋と同じように身に付けるだけ。人差し指の位置でオンオフや味覚の強弱を操作できる仕組みだ。また、従来手法では難しかったバナナなど、果物等の手づかみで食べるものに対しても電気味覚を付与することができるという。

現在は試作品段階なため、見た目もかなり武骨。この先研究が進めば、いろいろと改善されていくだろう。“新時代の調味料”として、今後も注目していきたい。

明治大学プレスリリース

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