【大解雇時代】バブル期就職人気ランキング上位企業が全滅している件(株JIN.com)

【大解雇時代】バブル期就職人気ランキング上位企業が全滅している件

今回はブログ『株JIN.com』からご寄稿いただきました。

【大解雇時代】バブル期就職人気ランキング上位企業が全滅している件(株JIN.com)

1:1988年 就職人気企業ランキング
  1位 日本電気(NEC)
  3位 日立製作所
  4位 ソニー
  5位 日本IBM
  6位 松下電器産業(パナソニック)
   このときのランキング上位5位
  7位 富士通
  10位 東芝
2:2019年 就職人気企業ランキング
3:学生人気企業ランキング上位に入ることが将来赤字企業になりがちな訳
4:この大解雇時代はまだまだ続く。序章に過ぎない本当の理由

最近はオジサン達にとっての超有名ブランドとなっている大手企業がことごとくリストラを発表しているのを聞いて時代の変化を感じています。

そこで、昔々に大学生に人気があった就職企業ランキングを見返してビックリでした。

ほんどとがリストラしないと存続できない企業じゃんか!!

とビックリしたので共有したく記事にしました。

 

1988年 就職人気企業ランキング

1988年 就職人気企業ランキング

文系ランキングに入っている銀行もどこそこ?って名前が多いですが、今回注目したのは理系の人気企業ランキングです。

 
1位 日本電気(NEC)

先日、国内社員の間接部門に働く人間を3000人リストラすると発表したばかりですので説明不要ですね。

今回、NECが発表した特別転進支援施策(希望退職の募集)は、10月29日~11月9日の2週間ほどの募集期間で、間接部門およびハードウエア事業領域の特定部門に在籍する45歳以上かつ勤続5年以上の者が対象となる。早期希望退職を募集するほか、取引先などグループ外への出向・転籍を通じて間接部門を中心に3000人の人員を削減する。

「NECの理不尽なリストラ手段(パワハラ面談)と過去のリストラ黒歴史」2019年2月26日『株JIN.com』
https://kabujin.com/misc/20190226_nec/

 
3位 日立製作所

日立製作所でも2018年4月に子会社4割削減が発表されています。

そもそも800社も子会社があるとか凄い会社だったことが判りますね。けど、大きくなり過ぎた生物は滅びる運命にあるように会社も同じなのでしょうね。

日立製作所は2021年度をめどに、グループ会社数を4割減らす。800社を超えるグループ会社を統合、清算するなどし500社程度にする。海外展開を進めた結果、重なる事業や間接コストなどが膨らんでおり、抜本的な収益改革が必要と判断した。

「日立、グループ会社4割減500社に 21年度」2018年4月13日『日本経済新聞』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29365090T10C18A4MM8000/

 
4位 ソニー

現在は好調になってリストラした社員を補う為に中途採用の募集が活発になっていようで、なんとも皮肉なものだと感じています。

そして、ソニーの経営陣は会社が傾き始めたらリストラをすれば良いと考えていそうですね。

2015年のソニーがやっていた追い出し部屋が露骨すぎて大きな話題になったので覚えている人も多いでしょう。

「ソニーの早期退職者募集は2008年以降を見ても10回近くに上る。▽2008年(全社員対象)▽2010年(部門限定募集)▽2011年(キャリア開発室対象)と続き、『ストリンガーチルドレン』と呼ばれた平井一夫氏が社長として登場した2012年に入ると、間接部門(総務や人事部門など)を含め、1年間に3度も実施されている。その後も2014年(本社間接部門対象)、今年もまた2月から始まっている」

「ソニーが半導体エンジニア大募集(中途採用)でリストラ部屋を連想した」2018年12月31日『株JIN.com』
https://kabujin.com/misc/20181231sony-semicon-enjineer/

 
5位 日本IBM

リストラといえばIBMを思い出す人も多いでしょう。そくらいIBMはリストラが多いことでも有名ですし、あとは強引な欧米式のドライなリストラをやる会社でも有名です。

なんでも日本IBMでリストラをやっていた人事関係者は日本企業に引く手あまたというのも聞いたことがあります。

その強引なIBMリストラ手法が以下にまとめられていました。

「【勤続25年を30分で解雇】日本IBMの欧米式リストラが怖すぎる件」2012年10月22日『NAVERまとめ』
https://matome.naver.jp/odai/2135057989924859301

 
6位 松下電器産業(パナソニック)

松下のリストラは桁違いでした。

2016年に5年前と比べて正社員数を減らした企業ランキングで見事1位になっていたくらいの巨大なリストラをやっています。なんと2011年から5年連続で1万人規模のリストラをやっていたそうです。

このときのランキング上位5位

正社員を減らした会社

 
7位 富士通

2018年に富士通もリストラという言葉を使っていませんが、内容はリストラを発表しています。

NECと同様に間接部門の正社員を5千人営業とSEに配置転換すると発表している。

35歳を超えたオジサン達が間接部門から畑違いの営業・SEが務まるとは思えませんので、そのまま大部分が退社してくれることを期待しての発表だと思います。

リストラというマイナスイメージを富士通につけたくないと思ったのか判りませんが、逆にリストラをごまかそうとしているので、さらに悪いイメージになりました。

「富士通で2019年早々リストラを発表!陰湿なリストラが着々と進行中」2019年2月19日『株JIN.com』
https://kabujin.com/misc/20190219_fujitsu/

 
10位 東芝

東芝も2017年に起きた粉飾決算で窮地に追い込まれています。

2018年11月には、5年間で7千人規模のリストラが発表されています。

まだまだ混乱の中での発表なので、来年以降も東芝の厳しい経営状況が続くと思います。

「東芝、リストラを正式発表 早期退職1060人募集」2018年11月08日『ITmediaビジネス』
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1811/08/news093.html

 

2019年 就職人気企業ランキング

最新の学生就職人気企業ランキングにも、リストラをしている企業が入っているのに唖然とします。

学生って親が喜びそうな企業を選んでいるのか?親に刷り込まれているのか?

2019年 就職人気企業ランキング

私が学生だったら電機メーカーは当然選択しませんし、銀行と自動車メーカーも絶対に選択しませんよ。

自動車と銀行は、次世代の斜陽産業でしょ。今後ゆっくりと傾いていく業界でしょうね。

学生人気企業ランキング上位に入ることが将来赤字企業になりがちな訳

学生の情報量で選ばれる人気企業ランキングは、その後落ちていく企業となる法則がありそうです。

学生に認知してもらうには大量の広告費が捻出出来る大きな収益がある企業である必要があります。

その状態を長く続けることで信用が築けます。

つまり、学生に人気のある企業は既に成長のピークにある可能性が高いのでそのままピークアウトしていくのでしょう。

学生に人気がある企業は転職者にも人気が出るので、優秀な人材がどんどん集まります。そうやって企業の人員が増えて、それに伴って内向きの仕事も増えて企業が腐っていくと思いませんかね?

私は株をやっているので、学生に人気のある企業は絶対に長期保有する目的で購入はしません。なぜなら、すでに企業としてのピークが来ている可能性が高いからです。

この大解雇時代はまだまだ続く。序章に過ぎない本当の理由

多くの有名企業で大リストラが進められるのは、単に不況だからとか企業の寿命になっている大企業が増えているとか要因は多く考えられます。

当然、その理由もありますが一番の理由が技術革新の到来だと思います。

私の会社もですが、経営層はRPAを導入して業務改革が出来た部門を表彰しています。このRPA導入が騒がれ始めたのは3~5年くらい最近です。

上場企業では常に経営コンサルを雇って、アメリカのビジネストレンド情報を入手していてこのRPAトレンドがかなりの確率で自動化による人員削減の見込みがたっているからこそ、大手企業では一番RPA導入が確実な間接部門にターゲットを絞ってリストラをしていると思います。

2014年に既にこのような記事が書かれていました。

機械によって代わられる人間の仕事は非常に多岐にわたります。米国労働省のデータに基づいて、702の職種が今後どれだけコンピューター技術によって自動化されるかを分析しました。その結果、今後10~20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高いという結論に至った

「オックスフォード大学が認定 あと10年で「消える職業」「なくなる仕事」」2014年11月8日『現代ビジネス』
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925

 
執筆: この記事はブログ『株JIN.com』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2019年6月5日時点のものです。

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